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戦い済んで、日が昇る。
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14年12月20日 永田町徒然草
総選挙の投票日まで毎日更新してきた永田町徒然草が、開票日の翌日から全く動かなくなって、怪訝に思っていた方々が多くおられたと思う。もちろん私の闘志がなくなった訳ではない。否、私の闘志は増すばかりだ。ほとんどのマスコミは自民圧勝と喧伝しているが、選挙の結果を見た直後の私の感慨は「“大山鳴動して鼠一匹”だったのではないか」というものであった。その思いは現在もあまり変わらない。
この1週間、総選挙の結果を踏まえていろいろな論説がマスコミやネットに溢(あふ)れている。正鵠を得たものもあるが、ほとんどは頓珍漢なものが多い。マスコミの“権力のイヌぶり”は基本的に変わっていないが、さすがに少しやり過ぎたという反省があるようだ。マスコミが正常な姿を取り戻すのは、マスコミ自身の努力に期待するしかない。それを促すのも国民の努力だ。これは、これからの長期的な課題である。
選挙期間中、仕事に割く時間が少なかったので、本業に専念する必要があったことも一因だが、読者諸氏から今回の選挙の総括を己自身でして貰いたかったことが永田町徒然草を更新しなかったいちばん大きな理由である。いろいろな人々の意見を参考にすることは大切だが、選挙は壮大な戦い(合戦)であるという認識を大切にして欲しい。
今回の総選挙の投票率は、戦後最低を更新して52.66%であった。確かに褒められた数字ではないが、5000万人近くの有権者が一斉に投票に行くということは凄いではないか。こんな行事(イベント)が他にあるだろうか。5000万人余の現実の行動に意味がない筈がない。選挙というものを私はいつもそういう目で見ている。
今回の総選挙で私がいちばん指摘しておきたいことは、まず自民党・公明党合わせての得票の全有権者に占める比率の低さである。手元に全国的な集計がないので詳しくは書けないが、比例区での得票率は50%をちょっと超える程度であろう。自公“合体”政権の獲得議席は3分の2を超えているが、その積極的な支持基盤は全有権者の4分の1しかないことである。まさに“裸の王様”なのである。
そのことを端的に示したのが、沖縄県の全小選挙区で自民党候補が落選したことである。沖縄県民は、辺野古基地反対の一点で力を合わせて“ストップ the 安倍”を成し遂げたのだ。まさに“一害を除く”に徹したのだ。同じことはわが国の全小選挙区で起こる可能性があるのだ。前々回の総選挙で民主党が大勝したのも、同じような様相を呈したからである。
アベノミクスは言うに及ばず、安倍首相が国民に期待させたことはほとんど悪く悪くなって行くことは間違いない。安倍首相の政治は、これからどんどん行き詰まっていくことも疑いない。そうした中で、“一害を除く”の一害が自ずと明らかになっていく。その一害を除くで国民が結束して行けば、沖縄現象が起きるのだ。それが野党の政治的な役目である。そんなに難しくない筈だ。
経済はグローバル化しているが、政治も同じようにグローバル化している。グローバル化している政治の中で、安倍首相の“時代錯誤的な政治”はそもそも上手くいく筈がないのだ。多くの国民も、自民党の国会議員も早晩そのことに気付く筈だ。内部分裂が表面化してくる。安倍首相は既に“レームダック”化していると私には見えるのだが、読者諸氏はどう見ているのだろうか?
今日はこのくらいにしておこう。それでは、また。
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