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右から、安倍首相、榊原経団連会長、古賀連合会長/(C)日刊ゲンダイ
自民圧勝で雇用“劣悪化”加速 2015年「労働破壊」カレンダー
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/155908
2014年12月20日 日刊ゲンダイ
2014年も残すところあとわずかだが、サラリーマンが平穏に年を越せるのも今年が最後と覚悟した方がいい。安倍自民党は先の総選挙の政権公約に「労働・雇用破壊宣言」をこっそり忍び込ませていた。来年は間違いなく労働者受難の一年となる。
自民党の政権公約集「政策BANK」をよく読むと、約300項目にも及ぶ個別政策の中に、こんな文言が出てくる。
「2年間であらゆる岩盤規制を打ち抜いていきます」「多様な働き方を妨げる規制の改革に取り組みます」――。自民党が掲げる「岩盤規制」には農業・医療・エネルギー分野のほか、労働者の権利を守る雇用規制も含まれる。
「雇用規制の多くは労働者を保護し、社会生活を平穏に送れる環境をつくり、社会秩序を守るためにあります。いわば労働者の安全網です。それを『岩盤』と称して打ち砕くなんて、“サラリーマンをより劣悪な労働環境に追い込む”と宣言したも同然。日本の雇用破壊につながる悪魔の政策です」(経済アナリスト・菊池英博氏)
年明け召集の通常国会冒頭から、労働者にとって地獄の門は開かれる。安倍政権が今年2度も廃案に追い込まれた「労働者派遣法改正案」の提出は既定路線だ。
「企業が受け入れる派遣期間の上限(最長3年)を撤廃し、派遣社員は3年ごとに、ほぼ強制的に別の部署に移されるという内容です。派遣社員は一生ハケンから抜け出せず、スキルアップも望めない。低賃金で働かせ続けるのも雇い止めも企業側の都合次第となり、ハケンの“奴隷化”がますます進んでしまいます」(労働問題に詳しい政治学者の五十嵐仁氏)
派遣社員を“始末”すれば次は正社員にキバをむく。現在、労働政策審議会内で審議中の「残業代ゼロ法案」が、来春の統一地方選が終わった頃には国会に提出される見込みだ。
「今年5月に産業競争力会議で、長谷川閑史議員(経済同友会代表幹事)が残業代ゼロ制度の『修正案』を提出。当初案にあった『1000万円以上』という年収制限が消え、対象者は『中核・専門的な職種の幹部候補』という曖昧な表現となった。労働者に広く『残業代ゼロ』の網をかける狙いがミエミエ。この問題を国会で追及された安倍首相も年収制限の適用について明言を避けました」(政界関係者)
安倍は「世界一ビジネスのしやすい国づくり」を口実に、労働規制を徹底的に破壊する構えだ。検討するたび国民の不評を買って引っ込めてきた「解雇の金銭解決=首切り自由化」や「限定正社員制度」だって、自民大勝の勢いに乗じて一気に片づけかねない。
「例年6月に経財諮問会議がまとめる『骨太の方針』の15年版に盛り込むのは必至でしょう。『過労うつ』が社会問題化する中、ますます過酷な労働環境となれば医療費がかさみ、さらなる財政悪化の要因となる。これだけ労働者の低賃金化を招く政策を推進すれば、消費は冷え込み、需要不足でデフレも進む。安倍首相は『財政再建とデフレ脱却の二兎を追う』などとよくも言えたもので、スローガンに逆行する自滅路線は日本の国力を衰退させるだけです」(五十嵐仁氏=前出)
サラリーマンは来年、自民を圧勝させた大きなツケを実感することになる。
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