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2014-12-19 10:05
この記事では、「集団的自衛権の行使(特に機雷掃海)」と「安倍首相の歴史認識に対する米紙の見解」に関して気になった報道記事をアップしておきたい。
まず、mew的には、今回の衆院選でアベノミクスと同じぐらい大きな争点にして欲しかったのが「集団的自衛権の行使の解釈改憲&法制化のあり方」だったのだけど。残念ながら、秋の臨時国会でも選挙戦でも、この件に関する与野党間での議論は行なわれず。(-"-)
選挙直前に行なわれたテレビの党首討論でも、自民党と公明党との間で「集団的自衛権の行使の要件」や「ホルムズ海峡での機雷掃海実行の要件」に関する考え方がかなり違うことが指摘されていたのだが。
選挙戦にはいってからは、メディアも含めて、その件はほとんどスル〜するような形で、投票日を迎えてしまった感じがある。(ーー)
でもって、選挙が終わってから、やおら〜というか、まさにようやくと感じで、両者の考えの対立に関する報道が出るようになって来たのだ。^^;
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『菅義偉官房長官は18日午後の記者会見で、安全保障法制整備で焦点の一つとなっている中東での機雷掃海について、「いかなる事態でも切れ目のない対応を可能とする法整備が極めて重要だ」と述べ、来年1月召集の通常国会に提出する法案の中で位置付けを明確にする意向を示した。その上で、「将来、ニーズが発生してから特別措置法で対応することは考えていない」として、特措法での対処は否定した。
菅長官はまた、安倍晋三首相が事実上の停戦状態であれば、国際法上の停戦合意がなくても機雷掃海を可能とすることに前向きな姿勢を示していることに関し、「(自衛権行使の)新3要件に合っているかどうかの中で考えられることだ」と述べ、理解を示した。この問題で、公明党の山口那津男代表は停戦合意を条件とする考えを示している。(時事通信14年12月18日)』
『公明党の山口代表は18日夜、BS日テレの番組に出演し、集団的自衛権の公使を一部容認する閣議決定に関して、正式な停戦合意の前に中東のホルムズ海峡で自衛隊が機雷の除去を行うことについて慎重な考えを改めて示した。
ホルムズ海峡に機雷が敷設された場合、正式な停戦合意の前に自衛隊が除去に参加するかどうかをめぐり、安倍首相はこれまでに「ホルムズ海峡が完全に封鎖される状況になれば、経済的なパニックが起こる危険性はある。武力行使の3要件にどう当てはまるかを判断していく」などと述べている。
これに対し、18日夜、山口代表は「地理的に遠ければ、日本の安全にかかわる度合いっていうのは、必然的に薄くなっていくでしょうから。それでも、日本の安全に死活的な問題があるかどうかというのは、(Q:基本的にはそうはあまり考えられないと?)というふうにアプローチしていくのが妥当でしょうね」と述べた。
その上で、山口代表は「機雷掃海は、停戦の合意を見届けてやるというのがむしろ原則だろう」と述べた。(NNN14年12月19日)』
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『政府は、来春以降に国会に提出する安全保障関連法案で、集団的自衛権の行使を「日本周辺の地域」に限る方針を固めた。安倍晋三首相が意欲を示している中東・ホルムズ海峡での戦時の機雷掃海(除去)など、日本から離れた場所での行使は除外し、将来必要になれば新法を検討する。ただ、今回の法整備でも、現地が「事実上の停戦状態」にある場合は、国際協力活動として機雷掃海を認める可能性がある。
首相は国会答弁などで、日本の原油輸入ルートのホルムズ海峡が機雷で封鎖された場合、集団的自衛権による機雷掃海を行う可能性を示し、自民党も後押ししてきた。7月の閣議決定は、日本が直接攻撃を受けていなくても他国の戦争に参加する集団的自衛権の行使について、(1)日本の存立が脅かされ、国民の権利が根底から覆される明白な危険がある(2)日本の存立を全うし、国民を守るために他に手段がない−−場合に、(3)必要最小限度の実力行使が許容されるという「武力行使の新3要件」を設けて容認した。戦争状態にある遠洋でも、日本が集団的自衛権を行使して機雷掃海することは可能だ。
しかし、公明党は「他国の戦争に日本が無制限に参加すべきではない」との立場から、遠洋での戦時の機雷掃海には慎重だ。このため政府は「当面の法整備に公明党の協力は欠かせず、意向を尊重すべきだ」(首相周辺)と判断。関連法案では集団的自衛権の行使を「我が国周辺」の地域で起きた有事に限り、日本から遠い場所での武力行使は法整備を先送りすることにした。遠洋での行使に積極的だった外務省も「朝鮮半島有事に関しては役割を十分果たせる」(政府関係者)と容認した。
交戦国による正式な停戦前の機雷掃海は、国際社会からは機雷を敷設した交戦国に対する「武力行使」とみなされる。湾岸戦争後に自衛隊がペルシャ湾で行った機雷掃海では、政府が正式停戦を待って掃海部隊を派遣した。
これに対し政府は、現地が「事実上の停戦状態」であれば武力行使を伴わない国際協力活動とみなし、機雷掃海ができるとの立場だ。公明党の山口那津男代表は1日、日本記者クラブの党首討論会で、機雷掃海について「事実上の停戦が行われれば、国際協力としてやっていい」と語った。首相も「戦闘が行われているところに掃海艇は行かない」と述べたうえで、「戦闘は行われていないが、完全な停戦合意が結ばれていない状況はあり得る」と同調した。
しかし「事実上の停戦」の基準は不明確で、自衛隊による機雷掃海が事実上の武力行使になったり、機雷を敷設した国から「敵」とみなされたりする懸念は残る。
一方、政府は日本周辺の有事について、7月の閣議決定に基づき、集団的自衛権を行使できるように法整備する方針だ。現行の周辺事態法は米軍の後方支援だけを認めているが、新3要件に該当すれば、自衛隊の武力行使を可能にする。【青木純】(毎日新聞14年12月18日)』
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また今回の安倍自民党の圧勝によって、中韓などの東アジア諸国だけでなく、欧米諸国までもが懸念しているのが、安倍首相&周辺が戦前的な軍国主義的な思想や独自の歴史認識に基づく言動を強めるのではないかということだ。^^;
今回は米3大紙の報道に関する記事をアップしたいと思うのだが・・・。
安倍陣営は、来年8月に日本が70回目の終戦記念日を迎えるのを機に、村山談話や河野談話をオーバーラップする(上から覆いつくして、いわば無きものにする)目的で、安倍談話や菅談話を出すことを検討しているとのこと。
欧米諸国は、中韓と共に、この談話が日本が行なった侵略戦争や慰安婦問題への関与への反省、謝罪を消すようなものになるのではないかと危惧している。(~_~;)
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『米3大紙が安倍首相を一斉攻撃 「歴史をごまかそうとする勢力を後押し」
J−CASTニュース14年12月18日
米主要紙のニューヨークタイムズ、ワシントンポスト、ロサンゼルスタイムズが相次いで、安倍晋三首相の歴史認識に対して批判的な社説や記事を掲載した。
日本国内で従軍慰安婦問題を否定する動きが強まっており、安倍首相がその「後押し」をしているというのが大筋の主張だ。
「歴史をごまかそうとする勢力に迎合」に総領事が反論
NYタイムズ電子版は2014年12月3日、「日本の歴史のごまかし」と題した社説を掲載した。冒頭から、「日本の右派政治勢力が安倍政権の後押しを得て、旧日本軍が数千人の女性を強制的に慰安婦にさせたという第二次世界大戦の暗部を否定しようとの脅迫的なキャンペーンを繰り広げている」と批判的なトーンが強い。
さらに「慰安婦問題は日本の戦時中の敵がでっち上げた大ウソだとする政治的な動きが勢いを増しており、歴史を修正しようとする者たちが1993年の政府の謝罪(編注:河野談話)を撤回させようとしている」と主張。そして安倍政権が「戦時中の歴史をごまかそうと望んでいる勢力に迎合する危険な遊びに手を出している」とまで踏み込んでいる。また、1991年に慰安婦だと名乗る女性のインタビュー記事を朝日新聞に書いた元記者、植村隆氏が登場。極右勢力が同氏とその家族を脅迫して「我々を黙らせたがっている」とのコメントを引用している。
日本政府はこれまで、戦時中に女性を誘拐などによる「強制連行」で慰安婦にしたことを直接立証する資料はないと説明してきた。だがNYタイムズはこれを認めない。今回の社説では、安倍首相が「歴史のごまかし」を促していると取れる内容だけに、日本側は看過できなかったようだ。12月17日には、草賀純男ニューヨーク総領事によるNYタイムズへの反論文が同紙に掲載された。
「安倍首相が右派政治勢力による脅迫的なキャンペーンを後押し」について、「日本政府は報道の自由や、国民による開かれた建設的な議論を支持している。こうした価値観に対するいかなる脅しは断じて許さない」と主張。また首相が歴史のごまかしを望む勢力に迎合しているとの表現にも、「安倍首相はこれまで何度も、歴史と真摯に向き合うと述べ、慰安婦として苦痛を味わった女性たちに深い反省の意を繰り返し表明している」と説明。社説に書かれている内容の「誤解」を指摘した。
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「慰安婦問題に最初に光を当てた朝日新聞」への攻撃を批判
NYタイムズは過去に、沖縄県・尖閣諸島を巡る記事で「歴史的に見て中国領」(2012年9月19日付)、「日本が日清戦争の戦利品として盗んだ」(13年1月5日付)との記事を掲載し、いずれもニューヨーク総領事が抗議している。今回は別の角度から、日本を批判した格好だ。
安倍首相の歴史認識、特に慰安婦を巡る姿勢について異を唱えたのはNYタイムズだけではない。ワシントンポストのコラムニスト、リチャード・コーエン氏は12月8日付の記事で、「安倍首相とその影響を受けた保守系メディアは、戦時中の性奴隷についてごまかしを決断した」との主張を展開した。歴史の修正を望む人たちは「安倍首相の暗黙の了承の下、朝日新聞に対して、日本が強制的に数千人の女性を性奴隷にしたことを暴いた記事を取り下げるように強烈なプレッシャーを加えた」とも書いている。
ロサンゼルスタイムズも同調する。12月11日付社説の題名は「日本のナショナリスト、『慰安婦』歴史の修正企てる」だ。「女性たち(ほとんどが韓国人)は、誘拐されたか何らかの強制的な方法で日本兵に性行為をさせられた」「歴史の修正を試みるナショナリストたちは、慰安婦問題に最初に光を当てた朝日新聞の元記者に攻撃を加えている」と、NYタイムズと似た論調と言えそうだ。
朝日新聞が「20年以上前に1人の情報源から数本の記事をねつ造した」点にも触れている。吉田清治氏の「慰安婦にするため女性を暴力的に無理やり連れ出した」と強制連行を認める証言に基づいた記事を指しているようだ。朝日は吉田氏の証言が虚偽だったとして記事を取り消したが、LAタイムズは「この一件をとらえて、朝日新聞には日本の戦時中の行為について世界中に誤った認識を広めた責任があるとの批判を呼んでいる。だがこれは(慰安婦だった)女性たちの数多くの証言を無視したものだ」と指摘した。
日本政府は慰安婦問題を「多数の女性の名誉と尊厳を傷つけた問題であると認識」しており、河野談話について安倍首相は「見直さない」と明言している。だが、米主要3紙がいずれも「歴史をごまかそうとしている集団の背後には、安倍首相がいる」との見方を崩していない。「性奴隷」という表記の使用継続や、慰安婦の「強制連行」の記述を含めて、日本側の主張が米メディアに届いていないのは確かなようだ。』
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まあ、日本の国民の間でも、先の大戦や慰安婦問題に関しては、様々な意見があるとは思うのだけど。
安倍首相&仲間たちの考え方は、一般の国民と比べても、かなり戦前志向&国家主義的で、極端なところがあって。海外のメディアはそのことを頻繁に取り上げるのに、日本のメディアはあまり扱わないので、日本の国民がそのことを知らないでいることに大きな問題を覚えるところがあるし。
同時に、彼らの極端な言動によって、日本の国や国民が誤解されるのだけは防ぎたいな〜と切に思うmewなのだった。(@@)
THANKS
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