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2014/12/19 06:40
ルーブル下落に伴ってロシア国内が経済的な混乱をきたしている。
<ロシアのプーチン大統領は18日、通貨ルーブルの防衛のために中央銀行は外貨準備を浪費するべきではないとし、リセッション(景気後退)に備えるよう国民に呼び掛けた。
プーチン大統領はモスクワでの年次記者会見で「外部経済環境についての最悪シナリオでは、現在の状況が約2年続くこともあり得る」と指摘、「状況が悪い時はわれわれが変わり、何かを切り詰めなければならない」と国民に対し語った。
ルーブル下落は原油安などの「外的要因」によって引き起こされているとも述べた。ルーブルは6月以降に40%余り下落。買い支えの介入で外貨準備高は過去1年で2割減り4160億ドル(約49兆円)となっている。
プーチン大統領は、ルーブルの下支えを狙い、輸出企業に対し外貨で稼いだ売上高をルーブルに両替するよう強いることはないとも話した>(<>内『産経新聞』引用)
ロシアは原油や天然ガス輸出により莫大な富を手に入れた。実にロシア経済の50%が資源輸出に依存している。その原油が1バレル50ドルに下落すればロシアが手にする「富」が目減りするのは目に見えている。
しかしロシアが潤沢な原油や天然ガスの産出国でなかった当時、ロシアはコルホーズやソホーズといった集団農場と国営製造企業などで国民経済を支えていた。それが資源開発により産油国の一員となってから、イランさながらに厳冬期に欧州へ向けて敷設している天然ガス・パイプラインのバブルを閉めると脅して、ロシアの横暴を押し通していた。その延長上にあるのがクリミア半島の併合であり、ウクライナ東部の蚕食だ。
だがプーチンの領土的野望を可能ならしめたのは資源輸出依存の経済体質を改めることではなく、原油や天然ガスなどの国内資源企業との癒着を強化して「富」を独占することだった。「国民の生活が第一」の政治とはかけ離れた世界的な「国家威信」というパワーゲームにうつつを抜かして、国際的な発言力を強めることがプーチンの権威づけであるかのように振舞ってきた。
ロシア国民も明日の安定したロシア社会の実現ではなく、プーチンが世界に仕掛ける様々な覇権外交の成果に拍手喝采し、国家元首としてプーチンが君臨するのを許してきた。それはロシアの発展ではなく、政治体制の19世紀的な後退だという認識もなかったようだ。
原油価格暴落はロシア国民が陥っている集団催眠から覚醒させるものだ。プーチンに任せていれば彼が国家体制をいかように変貌させようと「鼠を獲る猫は良い猫だ」という短絡的な実用主義に陥っていた思考回路を正常に戻す「喝」になるだろう。
しかし国民の覚醒はプーチンの野望が破綻するときでもある。プーチンは国内の社会保障制度を置き去りにして国家威信というプーチンの自己満足に過ぎないパワーゲームに「富」を注込んでいた。それが真の政治指導者のやることだろうか。
ルーブルの下落によりロシア国民は「寒い」冬を過ごすことになる。しかしそれは資源輸出というバブルが弾けたロシアの実力だ。その経済的なバイをいかに国民に格差なく配分するかが政治の本来の使命だ。資源輸出バブルによって自己の偉大な能力だと錯誤したのがそもそもの誤りだ。
クリミア半島を併合してロシア国民にどのような「実利」があっただろうか。ウクライナ東部にロシア軍が触手を伸ばして、ロシア国民にどれほどの「実利」があっただろうか。すべてはプーチンの野望という自己満足を満たすパワーゲームに過ぎない。
翻って日本の政治はどうだろうか。確かに中・韓の「反日」政策は腹に据えかねる。しかし外交を通して日本政府は中・韓の歴史捏造に対して反論を執拗に繰り返しているだろうか。
沈黙は是認でしかない、というのが世界の常識だ。河野談話を破棄しないで国内的に「従軍慰安婦」を認めた談話ではない、などと河野談話を開設してみせても韓国に対しては無意味だ。なぜ正々堂々と日本国民の名誉と国家の名誉ために現在の政治家たちは行動しないのだろうか。
中国に対しても習主席が南京で何をやろうと中国の国内マターだが、それを海外へ発信したなら日本政府は「南京大虐殺」は中共政府のファンタジーだと反論すべきだ。彼らの主張する歴史とは自分たちの数千万人から一億人を超える大粛清を自己批判しないご都合主義に過ぎない。
日本政府が把握している1930年代の日本軍の南京進軍の史実と史料を公開すべきだ。そして国際社会に大宣伝すべきだ。当時の欧米列強がアフリカやアジアで何をしでかしていたかもあわせて国際的に知らしめるべきだ。さもなくば日本だけが中国に派兵していたと当時の歴史を知らない人たちは勘違いしてしまいかねない。
日本政府は日本国民の生活が第一の政治をすべきだ。馬鹿な政治家が消費増税は国際的な公約だ、とか消費増税しないと「円」が暴落するなどと「飛んでも理論」を展開しているが、それらはすべて財務官僚発の捏造だ。そうしたバカな発言をする政治家たちは財務官僚の走狗に成り果てた哀れな人たちだと思うが良い。
国家のために国民が存在しているのではない。国家威信のために国民は税を支払っているのではない。基本的に「社会保障」のために税を支払っているのだ。なぜなら政治は国民の財産と生命の保全を一義的な使命としているからだ。それを忘れた政治はすべて『主客転倒』している倒錯政治と批判すべきだ。
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