田原総一朗「人相が悪くなった安倍首相に野党が勝てない理由」〈週刊朝日〉
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20141212-00000001-sasahi-pol
週刊朝日 　2014年12月19日号

　ジャーナリストの田原総一朗氏は、今回の解散・総選挙で自民党を選ばざるをえない理由をこう語る。

＊　　＊　　＊
　国民の多くは、安倍晋三政権が衆議院を解散したことに、少なからず不満を持っている。新聞各社の世論調査でも、解散を支持しないという意見が6割以上だった。安倍政権に好意的な産経新聞の世論調査でさえ、72％が解散を支持していない。

　ところが、朝日新聞が12月4日付朝刊で報じた衆院選の序盤情勢調査は、意外な結果だった。自民党は公示前の293議席を上回り、300議席を超える勢いである一方、民主党、維新の党ら野党は伸び悩んでいるというのだ。同日、読売新聞も「自公　300超す勢い」、毎日新聞も「自民300議席超す勢い」と、与党の圧倒的な優勢を報じた。

　この差は何を意味するのか。国民の多くは解散に不満を持ちながらも、自民党以外に投票できる政党がなく、思い悩んでいるのではないか。

　これまで経済の専門家たちの多くは、日本の経済成長の時代はすでに終わったという意見だった。資本主義は終焉を迎えるという主張まであった。アベノミクスは、こうした悲観論に対する挑戦だった。少なからぬ国民が、「経済を成長させてみせる」という安倍政権に疑問は持ちながらも、チャレンジに期待したいと思ったのである。

　一方で、民主党を中心とする野党が主張するのは成長論ではなく、「株価が上がっても庶民には恩恵が回ってこない」「非正規雇用を減らして正社員を増やすべきだ」というような分配論ばかりだ。だが、成長がなくては、富の分配もない。野党の主張には、成長のエネルギーが感じられないという問題点がある。

　最近、テレビの党首討論などを見ていると、安倍首相の人相が悪くなったという印象を受ける。これは、安倍首相が成長したという証拠だと思う。これまでは、どこか「おぼっちゃん」という雰囲気だったのだが、首相を続けたことで政治家として鍛えられたのではないか。討論でも、かつてより雄弁に語るようになったと感じる。「しゃべりすぎだ」と嫌う人も少なくないようだが、エネルギッシュで迫力があるのは確かだ。中には論理の矛盾もあるのだが、経済を成長させてみせるというチャレンジ精神が感じられるのだ。

　一方の野党はといえば、まさかこんな時期に解散があるとは思いもせず、選挙態勢が整っていなかったのだろう。みんなの党は選挙を待たずして解党に追い込まれ、維新の党も橋下徹大阪市長や松井一郎大阪府知事が出馬するかどうかで最後までドタバタした。生活の党も、何人かが土壇場で民主党に移るなど、各党とも慌てふためいた姿を国民の目にさらしてしまった。自民党が狙ったとおりの結果になっているのだ。

　野党がそろって主張するように、確かに今回の解散に大義はない。10月31日の日銀による追加金融緩和を受けて株価が上がっているこの時期しか、選挙に勝てるタイミングはないという計算があったとしか思えない。国民にとって、これほどドキドキしない選挙は近来なかったのではないだろうか。だが結局、野党はアベノミクスを批判するだけで、対案を出せない。世論調査の結果が示すのは、国民が消極的に自民党を選ばざるをえない、という現状なのではないだろうか。このままでは無党派層の票も、かなり自民党に流れるだろう。だが、与野党の差が開けば、政治は国民から遠くなる。国会審議に迫力がなくなってしまうのではないだろうか。

コメント
01. 日高見連邦共和国 2014年12月12日 10:33:49 : ZtjAE5Qu8buIw : mFuG9qQlTk あへ総裁（元首相）のは“人相が悪くなった”のではなく、“副作用で弛緩した”という方が正確でしょう。 どっちにしても、何を今更・・・ 先の総選挙のおり、私は繰り返し、 『自民党とこの“男”に絶対的多数をい与えたら、見てみろ、直ぐに好き放題はじめるゼ？』 って言ってた（コメントしてた）でしょ？ 予言にもならない予告が当ったって、嬉しくもなんともないし、 こういう奴（⇒アペシンゾー）を放置し増長させた責任を、 マスメディア（その中でも主要な評論家）は感じ、反省せねばならないのだが、 まあ、連中にできるのは精々『無責任な評論』を繰り返すこと・・・ こんな連中（マスゴミ、駄評論家）、こんなモノ要らない！ ね、そうでしょ、巨泉さん！？
02. 2014年12月12日 10:49:44 : BMxeq67UWc 田原総一朗は、安倍首相に野党が勝てない真の理由が分かっていない。 民主党、民社党、共産党全ての野党は、在日朝鮮人の参政権付与に賛成し、実現に必死である。 小沢民主党は「子ども手当」を創設し、外国に住む外国人の子供にまで月に１万6千円支給した。 パク・クネ大統領は「日本軍は朝鮮人女性を20万人強制連行して性奴隷にした」と大嘘を吐き続けているが、野党はこの大嘘を支持し、日本政府は謝罪せよとパク・クネと一緒に叫んでいる。 このような韓国・朝鮮人の生活が第一の野党を日本国民が支持するわけが無い。 田原総一朗は、安倍首相に野党が勝てない真の理由が分かっていないのではなく、分かっているが知らない振りをしているのかも知れない。 もしそうならば、田原総一朗はジャーナリストとは言えず、何処かの国の工作員である。 捏造を得意とする朝日新聞が彼の発言を喜ぶ由縁だろう。
03. 2014年12月12日 10:56:06 : nJF6kGWndY >野党はアベノミクスを批判するだけで、対案を出せない いや、正確には、格差を減らすために、皆で貧困化を受け入れようという対案を出していると言える しかし、前々回で民主党が勝った時のように、国民は、まだ全体が豊かになれるという幻想を捨てられないだけだろう 自民が勝ったところで、既得権層に痛みのある改革は進まないだろうから、大した成長は期待できないが、成長が続くのであれば格差は拡大していく じきに厳しい現実に向き合うしかなくなるだろう
04. 2014年12月12日 11:36:58 : x87Tth4XU2 詐欺選挙を見抜く力も無く、TV界にヨイショされているのも気づかず、ゴーストライターのような輩の意見を真に受けて、したり顔でものを云う 歳で言えば親子ほど離れた安倍の愚かさを容認する日和見主義者 田原総一朗・・・もう、勇退という言葉は当てはまらない、隠居して好きな恋の道で余生を楽しんで下さい。
05. 2014年12月12日 12:24:00 : IYg07uzKjs ＞最近、テレビの党首討論などを見ていると、安倍首相の人相が悪くなったという印象を受ける。これは、安倍首相が成長したという証拠だと思う。これまでは、どこか「おぼっちゃん」という雰囲気だったのだが、首相を続けたことで政治家として鍛えられたのではないか。討論でも、かつてより雄弁に語るようになったと感じる。「しゃべりすぎだ」と嫌う人も少なくないようだが、エネルギッシュで迫力があるのは確かだ。中には論理の矛盾もあるのだが、経済を成長させてみせるというチャレンジ精神が感じられるのだ。 いつもと違う事を言うようだったから読んでみたらいつものよいしょ。 ヨイショ、ヨイショ、ヨイショ、ヨイショ ヨイショ、ヨイショ、ヨイショ、ヨイショ 今日も今日とて安倍神輿の掛け声も喧し。 田原は年がら年中お祭りだな。
06. 2014年12月12日 13:10:05 : BwaGrREmOg 海江田が人が良すぎるのは確かだな アベノミクス決定的に失敗したときには有効だろうが エコノミストには理解できても、失敗の「恩恵」が一般にまで 行き渡ってない現状ではあまり効果的でない 悪どい軍師が必要ってことかな？ でも、そう悲観してません。 悪巧みはそううまくは働かないものですから
07. 2014年12月12日 16:13:31 : FUtnN1arpo >野党はアベノミクスを批判するだけで、対案を出せない アベと違う事を提言すれば、「じゃ自分たちの政権でなぜやらなかったんだ？」って言われてしまう。 自分たちの政策が正しいんだと言っても、「国民にはノーと言われたよね」って言われてしまう。 なんにしても鳩山・菅・野田の3代続いた失政のツケは払い終わってないんだな。
08. 2014年12月12日 16:25:37 : RqcSfK0njZ 単に「上を批判できない社会は、やがて下をいじめて楽しむような陰湿な社会になるというだけですよ
09. 2014年12月12日 20:01:33 : EO8ytS4QYC バカ殿に　田原の爺が　おべんちゃら やはり怖いさ　干されるなんて
10. 2014年12月13日 13:42:00 : R0TeD5CkuQ ＞だが、成長がなくては、富の分配もない。 そんなことはない。富そのものがある以上分配は可能。

11. 2014年12月14日 14:13:06 : FUtnN1arpo 今ある富は分配済みなんだ。国民を満足させるためには常に富を増やし続ける必要があるということ。

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