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雑感。総選挙の中盤戦
http://blog.livedoor.jp/analyst_zaiya777/archives/52668662.html
2014年12月09日 在野のアナリスト
米Apple社が横浜に開発拠点を設置する、と発表しました。安倍首相がフライング発表したように、政府からの強い要請をうけたこと、及び日本での販売実績をみた決定でしょう。選挙戦の最中、露骨すぎるタイミングですが、雇用創出効果は限定的です。Appleはいくつか開発拠点をもっていますが、製造は中国や台湾、部品も多くの国から調達しています。研究開発のみならそう大きな規模ではなく、どの程度まで日本で行うかにもよりますが、最大でも五百人に満たないでしょう。
気になるのは、最近のAppleはトラブル続きで、アップデートで動作せず、といったことを起こしています。企業マネジメントが落ちてくると、こうし公的機関にすり寄るのが、企業の常でもあります。誘致のためにどれだけの恩典を与えたのか? それは後々明らかになるでしょうが、フライング発表を許したことからみても、相当に研究開発費として助成が出るのでしょう。その分を日本で製造、開発するメーカーに回せば、もっと国内には効果もありそうですが、それではアピール力不足だからAppleに頼る。お金の使い方としても首を傾げることになりそうです。
選挙戦も中盤をすぎ、後半に入っていますが、相変わらず麻生副総理の舌禍がとびだしています。「生まないのが問題」と、色々と弁明していますが、明らかに票田である高齢者によい顔をしようと、少子高齢化の責任、高齢者の社会保障の費用負担の増加を、若い女性が子供を生まないこと、のせいにして押しつけた物言いです。先の「運がない。能力がない」に続き、根底にある弱者を嬲る、といった精神構造がこの人物にはあり、それが舌禍となって露呈します。
しかし今回、史上最低の投票率が予想され、自民圧勝といわれます。投票率が50%で、そのうち自民への投票が40%でも、永田町を自民党議員に占拠される。まさに今回は『占拠』です。ただ、これも維新の凋落で、それがそのまま自民に議席が流れるというのですから、大問題です。維新の失敗は明らかで、橋下代表が「民主とは組まない」と明言するので、せっかく野党候補を一本化しても、連合の協力も得られない。民主支持層も投票しない、となります。これほど選挙に無知な代表がいれば、凋落しても致し方ないのでしょうが、関西圏でも勢いが衰えているのが致命的です。
生活、社民の政党支持率が上がっていますが、選挙戦になり、討論番組に出席することによる露出効果が大きいのと、自民との対立軸が鮮明である点が評価されているようです。それは共産も同じ。また次世代や新党改革は、逆に支持を落としています。これは民主の一部にいる近自民系にとっても、予想外でしょう。投票率が下がれば下がるほど、浮動票が動かないほど、自民と似た政策をうちだすと票を喰われてしまう。対立軸がないと見向きもされないことになります。これは現状の民主も同じ。ただCMやキャッチフレーズなどが的外れではあっても、公約にみるべき点がなくとも、支持母体があるから議席が上積みできそう、ということになります。
一方で、圧勝とされながら政権支持率、自民の政党支持率は右肩下がり。政治を知れば知るほど、関心をもてばもつほど、安倍政権、自民から離れていく。これも予想外の動きでしょう。大量の議席を獲得すれば基盤が安定する、というのと今回は大きく変わりそうです。選挙に勝つと、政権支持率は上がるものですが、何も変わらない、という失望が国民に広がり、支持率が下がり、逆に与党内の政局が活発化する恐れがある。その境界線は政権支持率40%、というところと見ています。
自民の議席を増やせば成長戦略が…といってみたところで、来年の予算はもう決まっていて、何もできません。官僚との対決も、これまで億尾にも出していない行政改革を、多少議席が増えたぐらいで始める、ということはありません。安倍政権がつづくなら、日本の景気は失速をつづけ、行政改革はすすまず、社会保障は削減がつづき、財政赤字は拡大しつづけます。2年間で端緒にすらつけないことを、次の4年でできるはずもないのです。
自民、民主ともに選挙が終われば、党首が弱体化していくことになるのでしょう。今でさえ緩み始めた自民党議員が、党内抗争に入ることが自明、その先鞭となるのが麻生氏の発言なのです。それは「運がない、能力がない、生まない」のが悪い、とはっきり述べているのですから、党首がそういう存在であると認識されれば、弱者として切り捨てられるだけに終わるのでしょうね。
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