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【大義なき解散総選挙22】岩上安身による生活の党・小沢一郎代表インタビュー
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「12月9日(火)生活の党・小沢一郎代表インタビュー:岩上安身氏」
http://sun.ap.teacup.com/souun/16042.html
2014/12/10 晴耕雨読
https://twitter.com/iwakamiyasumi
12月9日(火)「岩上安身による生活の党・小沢一郎代表インタビュー」の模様を実況します。
岩上「本日は、生活の党代表の小沢一郎さんにお話をうかがいます。今回の解散、不意打ちのように思えますが、これを予測することはできなかったのでしょうか。7月のロイターのインタビューでは、『年内の解散はない』とご発言されていましたが」
小沢氏「今回の解散は、大方の人は予想をしていなかったと思います。先日の政府の発表にあったとおり、景気が下振れしてきており、アベノミクスに実態がないということが、国民に分かってきたのでは。それで、野党が結集しないうちに、やってしまおう、と」
岩上「今回の解散では、野党が内閣不信任案を出していません。その意味で、大義なき解散ということが言えると思います」
小沢氏「安倍さんは、消費税増税延期ということも言っています。それなら、増税延期のための修正法案を提出することが先決ではないでしょうか」
岩上「本気で増税の延期をやる気であれば、解散前に法案を通していただろう、と。そうなると、多数の議席を占めた後、延期しないということもあり得るのでしょうか」
小沢氏「修正しないと、そのままになってしまうわけですからね」
岩上「小沢さんはこの間、民主党の幹部と会ったり、エールを送ったりということがありました。野党は、大同団結ができるような動きを模索していたのでしょうか」
小沢氏「なんとかして、自民党に対する受け皿を作ろうという動きは強まっていました」
小沢氏「しかし民主党が、『民主党のもとに一つになるのなら』という話でした。それが、今回、受け皿ができなかった大きな理由の一つだろうと思います。もう一つが、今回の解散に不意をつかれた、ということがあげられます」
小沢氏「民主党が主導してもいいんですけど、民主党の中に入る、というのは難しいという人がたくさんいます。政権の交代がない選挙というのは、国民の関心を呼びにくいと思います。やはり、選挙というのは、政権の交代がないと」
岩上「受け皿を作るという時に、共産党のことはどう考えていらっしゃるのでしょうか」
小沢氏「共産党が政権の枠組みに入るためには、基本的な理念、政策において、共産党が変わらなければいけないですよね。憲法を不磨の大典にするのではなく、柔軟にならなければ」
小沢氏「共産党は、候補者を全選挙区に立ててしまっています。これでは、野党の足を引っ張っているので、自民党の補完勢力になってしまっています。しかし、柔軟な姿勢に転じれば、共産党を仲間に入れてもいい、ということにはなるかと思います」
岩上「沖縄では、元自民党の人たちも参加し、保革共闘が実現して、『オール沖縄』が成立しました。そこには、共産、社民、生活、そして元自民党の中里さんが入っています。これは、野党連携の、ひとつのモデルを示したのではないでしょうか」
小沢氏「野党の統一体を作ろうと言う時、最初から共産党を含めるという姿勢では、うまくいかないと思います。まずは、共産党以外の政治家で統一体を作って、そこに共産党に入ってもらう。そういうかたちでなら、可能だと思います」
岩上「原発、消費税増税、集団的自衛権、TPP、これらだけでは、沖縄の基地問題と同様に、各党が連携するためのテーマにはならないということでしょうか」
小沢氏「いや、そういうことでもないと思います。維新は、だいぶ柔軟になっていると感じています」
岩上「安倍総理は、消費税増税に関して、景気弾力条項を削除すると言っています」
小沢氏「一年半後に、安倍さんが総理をやっているかどうか分からないですね。国の内外の情勢が、非常に厳しい。中国の景気が腰折れしたら、全世界への影響が大変なことになります」
小沢氏「習近平国家主席になり、自由主義的な動きを、非常に強く押さえています。中国が落ち込むと、すぐに世界に波及します。そうなると、安倍さんは安泰というわけにはいかなくなるでしょう」
小沢氏「憲法改正ということが言われていますが、私は、そこまで自民党の腹は固まっていないと思います。そうなると、さすがに国民も黙っていないでしょう。だから、安倍さんは、自分の地位を危うくしてまで、そうしたことはやらないでしょう」
岩上「自民党が勝利すると、アベノミクスが継続されることになると思いますが、その結果はどうなるとお考えですか」
小沢氏「ごく一部のパワーエリートだけを正規社員にして、大多数を非正規にしようという答申が出ています。これは社会不安につながりますね」
小沢氏「円安で物価が上がるので、消費者は財布のヒモを締めるしかない。非正規は簡単にクビを切られ、悪循環に陥っていきます。それから安倍さんは、農業にまったく関心がありませんね。欧米は、農業に補助金を出し、自給率を維持しています。これを見習うべき」
岩上「安倍総理は、前回の衆参の選挙で、TPPはやらないと言っていました。自民党の大西英男議員にインタビューした際、関税は段階的に撤廃すると自民党の議員はみな考えている、と言いました。自民党は、JAの解体まで唱え始めています」
小沢氏「私は、規制改革に関しては賛成なんです。農協の中央組織は巨大化し過ぎて官僚化しているので、ある程度改革をすることは必要。しかし、農協をやっつけるのと、農家をやっつけるのとは違います。農協は、もっと農家と密着した組織にならないといけない」
岩上「小沢さんはもともと、民主党の中枢にいらっしゃいました。それでも、政策論議を戦わせる中で、民主党を割って出ました」
小沢氏「一番の理由は、やはり消費税。国民にウソをついてはいけません。これでは自民党と同じ。だから選挙で負けてしまったんです」
岩上「強い思いで党を割ったにも関わらず、民主党と合流するのは難しいとも思います。公約をよく見ると、生活の党の公約は、社民党や共産党と近いように見えます。今回の選挙戦、自公対共産という構図にも見える」
小沢氏「共産党は、物事をスパスパっと結論を出しているから、分かりやすいのでしょう。選挙の戦術的な点では、共産党と話しあう余地はあると思います。しかし、候補者擁立という点では、ひとつの受け皿が出来れば、候補者はでてくると思います」
小沢氏「共産党との問題は、安全保障と日米関係。国民を守るための、一定の武装組織は必要だし、政治的、経済的に日米関係は非常に大事ですから、その点で共通の認識を持つ必要があります」
岩上「小沢さんの演説を聞いていますと、『かつての自民党は』という言い方をされます。それは、いつの自民党のことなのでしょうか。実は、中選挙区制の時の自民党のことではないのでしょうか。自らが壊した自民党を、自らで懐かしんでいるのでは」
小沢氏「そうではなく、政治思想、政治哲学の問題です。自民党が、新自由主義的な政党になるなら、それはかつての自民党ではない、ということです。私は、日本の伝統に立脚した自民党と、より開放的なもうひとつの政党による、二大政党制を目指しました」
小沢氏「新自由主義というのは、当面の大企業の利害と一致するだけのものです。目先の利益ばかり。国民全体に、一定量を分配し、セーフティネットを整備しなければなりません。新自由主義は、反民主主義の考え方だと思います」
岩上「生活の党の実情について。『国民の生活が第一』として出発した時は、国民の大きな期待があったと思います。その後、日本未来の党の結成と解散など、離合集散がありました。今回も、鈴木克昌幹事長と小宮山泰子国対委員長が生活の党から離れました」
小沢氏「この選挙は、政権交代の選挙にはなりません。それは、野党が分かれている以上、自明のことです。しかしまた、政権交代の機運が盛り上がる日が来るから、その時まで生き延びろと、そういう考えです」
小沢氏「心情的なことを言えば、私も浪花節の感情がありますけれど、政治は理性と論理で行うものですから。ですから、生活の党から離れた2人に対しても、『頑張れよ!』という気持です」
小沢氏「私は、情に棹さして流されちゃうタイプなんですよ。でも、それは絶対にいけないと、自分に言い聞かせているんですね」
岩上「情に流されている小沢さんを、ぜひ見てみたいですね。あれだけメディアや検察に袋叩きにされて、同志が落選していく」
小沢氏「それは辛かったですね。でも、男の子は言い訳しちゃ行かん、志を高く持て、というのがお袋の教訓ですから」
岩上「地元岩手は、かつては『小沢王国』と呼ばれましたが、今回、苦しいとも報じられています」
小沢氏「今日は、安倍さんが入っているようです。岩手は、2区を除き、民主党と生活の党で協力してやっていますから」
岩上「一時期より、お元気になられたように見えますが」
小沢氏「健康状態は、非常にいいんです(笑)。地元の皆さんが支持してくださる限り、しっかり頑張りたいと思います」
小沢氏「野党の統一体を作らない限り、安倍さんがどうのこうのという問題とは別に、また55年体制に戻ってしまいますよ」
小沢氏「政権交代をしやすいように、小選挙区制を一生懸命作りました。小選挙区制である限り、自民党が300議席を超えようが、そんなものは怖くありません。要は、野党がしっかりとした受け皿を作ることが大切です」
以上で「岩上安身による生活の党代表・小沢一郎氏インタビュー」の実況を終了します。
動画アーカイブは、準備が整い次第、IWJのトップページ(http://iwj.co.jp/ )に掲載いたします。@iwakamiyasumi
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