http://www.asyura2.com/14/senkyo175/msg/851.html
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共産党は、「消費税増税の中止」を政策(公約)として掲げているが、導入が画策されている「軽減税率」については明確な見解を示していない。
そのためか、転載する記事にある公明党山口代表の演説のように、「共産党を念頭に「低所得者に負担が重いというなら、軽減税率導入が正しい道だ。壊れた赤信号ではないのだから、ストップばかり言ってもいい政治はできない」と主張」も出てくる。
共産党が「消費税増税の中止」を選挙公約として掲げることに異論はないが、与党が10%増税時に「軽減税率」を導入するという公約をぶち上げていることを考えれば、「軽減税率」制度に対する見解を示すことは、消費税そのものに強く反対してきた政党として逃げてはならない政治的義務であろう。
共産党は、「輸出免税」(輸出戻し税)を大企業への補助金として批判しているくらいだから、「軽減税率」の内実を知らないはずがない。
先週放送されたBSフジ「プライムニュース」の政党討論番組で、“珍しく”「軽減税率」について見解を各党に求めるコーナーがあった。
その番組に出演していた共産党の井上哲士参議院議員は、見解を求められて、「生活必需品はゼロ税率の非課税が望ましい(回りから非課税とゼロ税率は違うと指摘アリ)」と発言した。
井上氏の発言を“翻訳”すると、「生活必需品は税率ゼロ%の「軽減税率」を適用することが望ましい」というものになる。
公明党の山口代表は先だって「軽減税率、8%が基本」と表明したが、共産党はゼロ%を主張したことになる。
取扱品目に「軽減税率」の適用を受けた場合、8%の軽減税率より0%の軽減税率のほうが事業者により大きな利益をもたらす(消費者は無関係)。
「軽減税率」の導入は、消費税の税率を20%へと推進する発射装置である。
「軽減税率」制度は、税収が減るといった生やさしいものではなく、5兆円とも言われる輸出企業に加え、新たに消費税で利益を得る特定事業者を増やすとんでもない仕組みだからである。
「軽減税率」は、購入者の税“負担”(転嫁)を軽減するものではなく、販売者の税負担を軽減するものである。
だから、低所得者対策にもならない。
低所得者対策としては、歪な仕組みだが(消費税が社会保障政策とは水と油の関係である証左)、給付付き税額控除や「簡素な給付」で直接おカネを渡すしかないのである。
転載する記事にある公明党山口代表の「軽減税率については「幅広い人に負担が軽くなって良かったと実感してもらえる。景気を冷やさない、消費を落とさない方法だ」」は、将来の税率アップがさらに次なる税率アップを呼ぶ「軽減税率」制度のあくどさを考慮すると、詐欺師の言以外の何ものでもない。
(「軽減税率」の内実に関する詳細は、末尾にリストアップした参照投稿をお読みいただきたい)
共産党書記局員でもある井上哲士参議院議員が、非課税と「軽減税率」の制度的違いを知らないはずもなく、彼が実質「軽減税率」であるゼロ税率を非課税と言い間違えたのは、公明党が強く主張する「軽減税率」導入に共産党も同調していると思われたくない気持ちを反映した意図的なものだと邪推している。
政党助成金を受け取っていない共産党の活動資金は、機関紙や書籍の売上に大きく依存している。活動資金の側面からみた組織的体質としては、創価学会と似たものがある。
共産党が与党になることは当面ないことは共産党自身もわかっているから、「軽減税率」の導入にしゃかりきの公明党に身を委ねることで、党の活動資金が少しでも増える政策=「軽減税率」の導入と新聞への適用を秘かに期待していると思われる。
※ 消費税を5%に戻すことを政策(政治の問題は別として経済政策として合理性が高い)として掲げている社民党は又市幹事長が出演していたが、「軽減税率」については、がっかりなことに、「消費税の最初の導入段階から生活必需品に対する「軽減税率」を導入すべきだった」と発言していた(笑)。
※ 関連参照投稿
「経済素人さんへ:新聞社は「軽減税率」適用によりたとえノーマージンの販売でも膨大な利益を手にするという特典を獲得」
http://www.asyura2.com/14/senkyo175/msg/197.html
「消費税の税率が高くなればなるほど、「軽減税率」が導入されればなおいっそう、“ワーキングプア”が増加するという論理」
http://www.asyura2.com/14/senkyo175/msg/141.html
「「軽減税率」はお好きですか?:“受益者”でもないのにお好きなら詐欺にご用心!」
http://www.asyura2.com/14/senkyo174/msg/543.html
「食料品に「軽減税率」が適用されたら農家はどうなる?:150万戸農家のうち約92%は消費税非課税事業者という現実」
http://www.asyura2.com/14/senkyo174/msg/649.html
「Okonomonoさんへ:消費税と小売売上税の違い:「軽減税率」の問題は担税者と“受益者”という詐欺的な課税構造を拡大す」
http://www.asyura2.com/14/senkyo174/msg/582.html
「10%引き上げと同時の「軽減税率」導入表明は、選挙史上最大(金額規模)かつ最悪(国民の金を使って)の買収工作である!」
http://www.asyura2.com/14/senkyo174/msg/837.html
「価値観や政策は大きく違うが、「軽減税率」への反対をはっきり公言した橋下共同代表はさすが:共産党や社民党はどうしたんだ!?」
http://www.asyura2.com/14/senkyo174/msg/857.html
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「軽減税率の導入を」公明・山口代表、京都で経済再生訴え
京都新聞 12月7日(日)21時59分配信
公明党の山口那津男代表は7日、京都市下京区のJR京都駅前で演説し、「消費税増税時に軽減税率の導入を実現する。経済再生とデフレ脱却を担える政権は、公明のいる連立政権しかない」と訴えた。
山口氏は「賃金上昇が物価(上昇)に追いつき、追い越す流れを進める」とアベノミクスの継続を強調した。軽減税率については「幅広い人に負担が軽くなって良かったと実感してもらえる。景気を冷やさない、消費を落とさない方法だ」と導入を強く訴えた。
野党による衆院選の候補者一本化について、「アベノミクスに関して(各党の)言っていることがまるで違う。政権を任せる訳にはいかない」と批判。共産党を念頭に「低所得者に負担が重いというなら、軽減税率導入が正しい道だ。壊れた赤信号ではないのだから、ストップばかり言ってもいい政治はできない」と主張した。
最終更新:12月7日(日)21時59分
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20141207-00000013-kyt-l26
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