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【衆院選】 「貧困と軍国主義化」 共産党躍進の予感
http://tanakaryusaku.jp/2014/12/00010402
2014年12月7日 18:19 田中龍作ジャーナル
応援に駆け付けた宇都宮氏は「安倍政権の暴走にNOを突きつけよう」と呼びかけた。=7日、渋谷 写真:筆者=
野党が苦戦を強いられている今回の総選挙。多弱から抜け出して気を吐いているのが共産党だ。マスコミの世論調査では、(現有8)議席を倍増させそうな勢いである。
選挙期間中、最初で最後の日曜日となった7日、渋谷ハチ公前。地元東京7区と東京比例区の候補者が街頭演説をした。
応援弁士として立ったのは、元日弁連会長の宇都宮健児氏だ。「反貧困ネットワーク」の代表をつとめる宇都宮氏は、知る人ぞ知る貧困対策の第一人者である。マイクを握った宇都宮氏は次のように訴えた―
「子供6人に1人が貧困、母子家庭の2世帯に1世帯が貧困。前例にない生活保護の削減。生活保護の改悪を社会保障全般の(改悪の)突破口にしようとしている。ますます国民生活は苦しくなる。
消費税は生活が苦しい人にとって最も過酷な税制。(そうではなく)富裕層と大企業に課税する。この方針を提案しているのは共産党しかない」。
山下芳生書記局長は安倍内閣の右傾化を批判した―
「安倍さんは戦争に行きません。自民党と公明党の国会議員も行きません。行くのは若者たちです。にもかかわらず、若者には一言の相談もなしに、閣議だけで集団的自衛権の行使容認を決めてしまいました」。
吉良よし子参院議員は国会議員になる前からブラック企業を追及してきた。ぶれない共産党のシンボルでもある。=6日、築地 写真:筆者=
ハチ公前で演説に耳を傾けていた聴衆に聞いた―
「安倍政権はこの2年間一体何をやってきたのかという思いだ。生活もちっともよくならない」。(30代女性・組合職員)
「非正規の若者が増えてきた。身近な友人がブラック企業で働いていたので、ブラック企業が気になる。ずっと共産党に入れている」。(区内在住・30代女性)
「初めて投票する。社民か共産に入れようと思っている。それ以外の党はみな右に傾いていると思う。選挙演説を聞くのは今日が初めて」。(20歳男性)
インタビューに応じた聴衆はいずれも、貧困や右傾化に不安と怒りを抱いているようだった。
筆者は共産党支持者ではないが、一貫して貧困問題に取り組み、反軍国主義の旗を掲げてきたのは、共産党と社民党だ。組織力のある共産党が支持を広げるのは、世情からして当然と言えよう。
自民党が貧困層を作り出し、軍国主義化を進める。共産党は貧困層に救いの手を差しのべ、軍国主義化に待ったをかける。
作用と反作用の関係だ。他の野党がダラシないと言ってしまえばそれまでだが、中道なき社会は危うい。
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