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この静けさは何なのだ。
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14年12月06日 永田町徒然草
総選挙の投票日を1週間後に控えているのに、この静けさはいったい何なのだ。テレビを中心とするマスコミのことである。このところ私が問題とした“自民党300議席超え”という報道が、あまりにも実態と異なっていて国民の反発を招きかねないので、官邸筋から“選挙のことを極力話題しないように”との指示が出たのはないかと穿(うが)ちたくなる。官邸とマスコミはこの程度の“指示”を平気で出せる密接な関係にあるのだ。
兎に角この静けさは異常である。各選挙区では熾烈な闘いが繰り広げられているのだが、マスコミの方はあの“自民党300議席超え”のオドロオドロしい報道以後いやに静かである。公職選挙法上の制約があるにしろ、総選挙が現に行われているのだから、もっと報道しなければならない。私は外国の選挙報道をあまり見たことはないが、公職選挙法上の制約を理由に国民が望む選挙報道ができないのは、マスコミの力量がないからだ思っている。
政見放送の放映などももっと考えて貰いたい。力量の不足のマスコミが政治番組を作るよりも、週末などは政見放送オンパレードだって良いと私は思っている。たぶん明日の日曜定番の政治番組では“選挙モノ”をやるのだろうが、各党から党首か幹事長クラスが出てきて討論会をするのだろうが、あれはもうダメと私は思っている。
9党が同じ場で討論してみても、所詮は“朝まで生テレビ”のようになってしまう。それに9党というもの多過ぎる。自公“合体”体制に早晩呑み込まれるような党を野党として扱うのも問題だ。選挙と言う政治の中でもいちばんシリアスなものを扱うには、文化力が必要なのだ。マスコミの文化力の不足が一強多弱状況を作ってしまったことをわが国のマスコミは反省しなければならない。
兎にも角にも、私たちは安倍・自公“合体”体制を何としても打ち砕かなければならないのである。安倍・自公“合体”体制は、もう“立派な”ファッショ体制である。ファッショ体制にとって一番怖いのは、自由な強い個人である。だから、いま必要なのは自由で強(したた)かな個人なのである。自由で強かな個人が断固として行動すれば、“自民党300議席超え”などというお化けは確実に退治することができる、と私は確信している。
今日はこのくらいにしておこう。それでは、また。
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