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共産党の志位委員長が躍進手応え語る
http://www.nikkansports.com/general/news/p-gn-tp3-20141206-1405439.html
日本共産党の志位和夫委員長(60)が、日刊スポーツのインタビューに応じ、衆院選での党躍進の手応えを語った。共同通信社の公示直後の情勢調査で、自民党が300議席を上回り、他の野党が伸び悩むとされるなか、共産党は躍進が予想されている。選挙応援で全国を飛び回る移動中の新幹線の車中で、党としての選挙戦略から野党間協力へのスタンス、NHK連続テレビ小説「マッサン」まで語った。
無風の選挙といわれているが、志位委員長は「風が吹いている」と実感している。「街頭演説で、どんどん人が増えてきていることが手に取るように分かります」。民主、維新などの野党が低迷する最近の選挙で、共産党は躍進。昨年6月の都議選、同7月の参院選では議席を倍増させた。
地元船橋市の「ららぽーと」で買い物をしている時も声を掛けられるようになったという。「目立つんですかね。『志位さん何しているの?』『志位さんもこんなところに来るんですね』と。僕もたまには買い物にいきますよ」。
今年4月以降、党員は月に1000人ペースで増えている。インターネットでは、ゆるキャラ「雇用のヨーコ」に政策説明を任せるなどユニークなコンテンツで党をPR。志位氏は「政治を身近に若い人たちに知ってもらう点では、新鮮で柔軟なものが必要」と、ネット戦略の重要性を語る。
自民党に対抗するため、野党間の選挙協力が進み、候補者を一本化させた選挙区は195。ただ、共産党が野党協力している選挙区は限定されている。志位氏は「できるところでは柔軟にやっています」とする。11月の沖縄県知事選で、他党と協力して現職を破った実績を強調し、「沖縄では保守革新の垣根を越えて共闘しています。1区は共産党の候補者を立てますが、2、3、4区は候補者を立てず野党協力をしています」と胸を張る。一方で、他の地域での協力は「大義がない」と否定した。
沖縄3選挙区以外の全てに候補者を立てた理由については、「共産党が立てないと自公が無投票で当選する選挙区が40近くある。消費税増税の中止を訴える政党もなくなる」と受け皿としての存在を強調した。
選挙期間中の党首別移動距離は、毎回トップクラスだ。前回の参院選では17日間で約1万5000キロ移動した。今回も、積極的に遊説に出るが、「できるだけリラックスしたい」と可能な限り帰宅する。自宅ではNHKの朝ドラを見るのが楽しみだ。「『マッサン』はビデオ録画してでも絶対見ています。面白い。ヒロインのシャーロット・ケイト・フォックスが良いよね。日本語が全然分からないところから頑張っている」。ウイスキー造りにいそしむストーリーも、奮闘の源になっている。
選挙期間中は1カ月近く休みがないという。共産党は、派遣労働やブラック企業の問題にも積極的に取り組んでいる。「政治家もブラックな仕事ですね」と、少し意地悪な質問をした。「そういう面もありますね。選挙が終わって平素に戻れば僕だって休みます。でも、私たちが頑張らないと、本当のブラック企業はなくならない」。終始笑顔で応じた志位氏だが、この時ばかりは表情が引き締まっていた。【上岡豊】
[nikkansports.com 2014/12/6]
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