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2014年12月04日 板垣 英憲(いたがき えいけん)「マスコミに出ない政治経済の裏話」
◆「今こそ、流れを変える時。」―民主党のMANIFESTO(民主党の政権公約マニフェスト)のパンフレットが12月3日、新聞折り込みで配布された。
自民党が「アベノミクス、この道しかない」と言いながら、「3本目の矢=民間投資を喚起する成長戦略」が未だに行き先が定まっておらず、どこへ行くか模索中であるのに、民主党が「今こそ、流れを変える時」というのも変だ。一体、どっちの方向へ流れを変えようとしているのか曖昧模糊としていて、口から出まかせを言っているようで無責任だ。
それ以前に、民主党は、2009年8月30日の総選挙のマニフェストで「任期4年間は、消費税増税は決めない」と政権公約していたのに、野田佳彦首相は、あっさりとマニフェスト破りをして、民主・自民・公明3党合意により「2014年4月1日、消費税5%から8%へアップ、2015年10月1日、8%から10%へアップ」を決めてしまった。これに先立ち、消費税増税決定がマニフェスト違反するとして反対した小沢一郎代表らを除名・党籍剥奪処分に処している。
海江田万里代表や、民主党を2012年12月16日の総選挙で野党に転落させた「戦犯6人組」((岡田克也元副総理=代表代行・選挙担当、玄葉光一郎元外相、野田佳彦前首相、前原誠司元代表、枝野幸男元経済産業相=幹事長、安住淳元財務相)は、「マニフェスト違反」について、国民有権者に対して謝罪していない。にもかかわらず、臆面もなく「MANIFESTO」を作成して、新聞折り込みにより戸別配布しているのは、いかなる神経であろうか。
◆この「MANIFESTO」は、「今こそ、流れを変える時。」「約束破り。」「アベノミクスからの転換。『厚く、豊かな中間層』を復活させる民主党の経済政策3本柱」の3部構成で作成されている。
「今こそ、流れを変える時。」では、「実質賃金が15か月連続マイナス。働く人はますます苦しく。」「集団的自衛権の閣議決定。秘密保護法案の強行採決。」「国産米農家に廃業の危機!」「増え続ける非正規雇用」を変えようとしている。だが、どうやって変えようとしているのか、具体性が乏しい。
デフレのままの方がよいとは言ってはいないが、インフレによる物価上昇に実質賃金が追いついていけないのが原因で、働く人がますます苦しくなっているのであれば、民主党最大の支持母体である労働組合連合に頑張ってもらわなくてはならない。だが、いまの連合は、経営側と慣れ合っているせいか、ストライキさえ組めないのでは、どうしようもない。どんどんストライキをかますべきではないのか。
「集団的自衛権の閣議決定。秘密保護法案の強行採決。」を安倍晋三首相に許してしまったのは、ひとえに政権を奪われた民主党の責任である。これをひっくり返すには、再び政権を奪還するしかない。しかし、せっかく衆院解散・総選挙という絶好のチャンスを与えられていながら、これを活かすことができず、「今回は、政権交代はしなくても結構でございます」と戦う前から敗北宣言している野党幹事長すらいるような体たらくでは、救いようがない。つける薬もない。
「国産米農家に廃業の危機!」と本気で痛切に考えるのであれば、日本の農業を思い切って「アグリインダストリー(農工業)化」するしかない。たとえば、「全天候ドーム型ハイテクエコタウン」(高層ビル型農場、食糧生産ドーム、廃棄物処理ドーム設置)を全国各地の農耕放置地域に建設するなどである。
「増え続ける非正規雇用。」を批判し、正規雇用を増やそうとしている。だが、トヨタ自動車のように「熟練工養成学校」で基礎から徹底的に訓練を受けて仕事をしている正規社員と季節工のような非正規労働者とをマルクス流の「労働時間」で賃金など待遇を同等に扱うことはできない。それよりも、手に職をつける「職人国家」を目指すべきである。
次に「約束破り。」である。「GDPが二期連続マイナスに!アベノミクスは期待はずれ」と批判しているけれど、景気の足を引っ張り、GDPが二期連続マイナスにしてきたのは、民主・自民・公明3党合意の「消費税増税(5%→8%へアップ)」であり、民主党にも連帯責任がある。それどころか、民主党は、3年3か月政権担当した間、「戦略担当相」を設けていながら、「成長戦略」を打ち出せなかった。財務省は「アベノミクス」を民主党政権下で構想しておりながら、民主党には教えなかった。
また安倍晋三首相の「安易な原発再稼働!」姿勢を批判しているが、野田佳彦首相は毎週金曜日夕、首相官邸周辺を福井県大飯原発再稼働に反対する声を轟かせるデモ隊に取り囲まれて「あの騒音は何か」と恍け、再稼働を決定した張本人であった。それをいまさら批判しても、だれからも信用されない。
「議員定数の削減は2年たっても実現せず。」と批判している。議会人として、これも民主党議員に責任の一端がある。
「社会保障充実の予算が半分に減らされた!」と嘆いているけれど、野党第1党と言っても民主党は、社会保障充実にパワーを発揮できなくなった。衆院での勢力を激減させた最大の責任は、「戦犯6人組」にある。
「アベノミクスからの転換。『厚く、豊かな中間層』を復活させる民主党の経済政策3本柱」とは、「国民生活に十分留意した柔軟な金融政策」「生活の不安を希望に変える人への投資」「未来につながる成長戦略」である。いずれも美辞麗句によって、厚化粧はされているものの、中身が貧弱だ。実がまったく感じられないのである。
これも「言令色鮮し仁」(巧言令色鮮し仁とは、言葉巧みで、人から好かれようと愛想を振りまく者には、誠実な人間が少なく、人として最も大事な徳である仁の心が欠けているものだということ)の典型である。
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