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《表の見方》◯は「当確」、△は「やや優勢」、▼は「苦戦」。(夕刊フジ分析)=2日12時現在
http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20141203/plt1412031140002-n1.htm
2014.12.03
菅直人元首相(東京18区)は、衆院選で厳しい戦いを強いられている。東日本大震災や東京電力福島第1原発事故時の最高責任者で、「史上最悪の宰相」と批判されたダメージは深く、有権者からはソッポを向かれ、公開討論会では痛い所を突かれて「事実と違う!」と感情的になる場面も。吹き止まぬ逆風に焦りの色をにじませている。
注目の第一声、菅氏は2日、東京都府中市の「大國魂(おおくにたま)神社」で行った。自らの苦境を「厄除け・厄払い」で知られる神社の力で、乗り越えようとしたのか。
「原発ゼロ、原発ゼロです!」
帰宅途中のサラリーマンや学生が行き交う、東京都小金井市のJR武蔵小金井駅前。菅氏は11月27日夕、寒空の下でマイクを握り、「原発ゼロの実現」という公約を必死にアピールしていた。
通行人の中には、珍しそうにスマートフォンなどで写真を撮る人もいたが、演説を聞く人も握手を求める聴衆もまばら。菅氏にレンズを向けていた40代の主婦は「あの人誰だっけ、あの代議士さん…」とポツリと語った。「過去の人」という雰囲気が漂っていた。
菅氏は首相在任時の2011年3月11日に発生した大震災後、閣僚や官僚、東電幹部らを怒鳴り上げるばかりで求心力を失い、退陣に追い込まれた。12年衆院選では小選挙区で敗北し、比例復活で辛くも議席を得た。
この選挙で、東京都千代田区のJR有楽町駅前での街頭演説に参加した際、聴衆から「テロリスト」「帰れ!」などと強烈なやじにさらされた。怒号が飛び交うなか、菅氏は演説を続けたが、原発再稼働を進める自民党の政策を批判した場面では、「最も無責任なのは…」と言いかけて、聴衆から「おまえだー!」の大合唱で返された。
今回の取材ではやじは聞かれなかったが、有権者の反応は鈍い。
冒頭のJR武蔵小金井駅前での街頭演説後、菅氏は小金井市の市民交流センターで行われた公開討論会に参加した。
最大のライバルと目される、自民党前職の土屋正忠元総務政務官には対抗心をむき出しにし、「原発を続けるのか、なくすのか」と迫った。
これに対し、土屋氏が「菅さんが総理のとき、『原発をベトナムに売った』と誇らしげに言われていた」と切り返すと、発言の順番を無視して「事実と違う! 『3・11』前の話だ」と気色ばむ一幕もあった。
短気で怒りっぽい性格から、菅氏は「イラ菅」の異名を持つ。司会者に「持ち時間オーバーです」と制止されても、自身の主張を続けようとする姿に、その片鱗(へんりん)をのぞかせた。
今年5月には「恐らく初めての試み」(地元市議)という少人数の地元集会を開催するなど、小規模集会を中心にする活動で光明を見いだそうとしているという。
民主党政権のひどい記憶が鮮明に残るなか、東京18区の有権者の判断が注目されているのは、間違いない。
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