http://www.asyura2.com/14/senkyo175/msg/337.html
Tweet |
アベノミクスのほかに道がある 日本経済一歩先の真相/高橋乗宣
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/155286
2014年11月28日 日刊ゲンダイ
「アベノミクスが正しいか、それともほかに道があるのか」――。安倍首相の経済政策について、国民が審判を下す選挙が始まっている。選挙民は心して投票に臨むべきだ。「異次元の金融緩和」がスタートして2年近く、はたして日本経済はどうなったのか。安倍政権が胸を張る経済政策の効用を冷静に見極めなければならない。さすれば結論はおのずと浮かんでくるだろう。
安倍首相が政策のベースとしている経済モデルは、40〜50年前の日本である。輸出立国を標榜し、輸入した原材料を国内の工場で製品化して輸出するスタイル。輸出企業が潤えば、雇用が増え、消費は上向き、設備投資も活発になる。高度成長期の日本経済は、確かにこんな姿だった。
今は全然違う。日本企業の多くが生産拠点を海外に移したため、国内生産は減少の一途で、輸出はどんどん減っている。輸出立国は遠い昔の思い出だ。時計は逆回転しない。
それなのに安倍首相は、輸出企業が有利になるように為替を円安に誘導してきた。輸出するものが減っているにもかかわらず、時代遅れの政策を推し進めたのだ。その結果、日本経済はヨレヨレである。中小零細企業は原材料費の高騰でヒーヒー言っているし、従業員の給料は上がらず、雇用は非正社員だけが増えた。正社員は逆に減っている。安倍首相の歴史認識のなさは、経済の分野でも同じだ。致命的な欠陥である。そのせいで、国民生活はどんどん苦しくなっているのだ。
今回の選挙で自民党は「景気回復、この道しかない」のキャッチフレーズを政権公約に掲げている。確かに景気は回復させるべきだ。だが、途方もない金融緩和を続けたところで目標は達成されない。法人実効税率を20%台まで引き下げることも公約に盛り込んでいるが、輸出するものがなくなっている昔の輸出企業に対し、さらなる優遇処置を施してどうなるのか。そもそも法人税は3割しか払っていない。中小零細のほとんどが赤字である。公約には「好循環を全国津々浦々に広げる」とも記されているが、儲かっている企業をさらに楽にしたところで、原価高騰に苦しむ赤字の地方企業は浮かばれない。
あと4年、アベノミクスを続けるような事態になれば、日本経済は確実に沈む。1年でも危ない。どん底の不況にはまり込んでしまう。
アベノミクスのほかに正しい道はあるのだ。
▲上へ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK175掲示板 次へ 前へ
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。