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血税700億円を投入!歓迎されざる総選挙 年が越せない「大物議員」リスト 急転直下!いざ年内総選挙へ
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/41192
2014年11月25日(火) 週刊現代 :現代ビジネス
■そう簡単には勝てない
「今は『消費税増税延期』に隠れていますが、選挙戦が始まれば『政治とカネ』の問題が再燃するでしょう。
今回の総選挙は、安倍総理にとっては失政をカバーするという意味もある。そんな目的で総額700億円近い税金を選挙費用に注ぎ込むことに、違和感を抱いている有権者は少なくありません。
こうした状況の中で、有力議員のスキャンダルが再び出てくるようなことになった場合には、'12年の総選挙で民主党から自民党に流れた浮動票が再びごっそり離れることも考えられます」(国政選挙に携わる選挙プランナー)
さまざまな要因が絡み合って決まった解散総選挙だが、その中でもすべての「発端」となったのが、小渕優子前経産相の政治資金問題であることは間違いない。
小渕氏の父である恵三元総理の時代から、地元群馬で「金庫番」を務めてきた中之条町の折田謙一郎前町長は、すでに東京地検特捜部の取り調べを受けている。だが、いざ選挙が始まれば捜査は沙汰やみになる見通しだ。全国紙社会部記者が言う。
「特捜は、小渕氏本人の事情聴取も近々やることになると見ていました。ところが、総選挙ムードで方針が変わった。彼らは選挙情勢に影響が出るような捜査はやりませんから、いったんストップがかかりそうです」
とはいえ、今回のスキャンダルで小渕氏が被ったダメージはあまりにも大きかった。有権者が彼女に抱いていた清廉な印象は吹き飛んでしまっている。
「叩かれるのを覚悟のうえで、調査委員会の調査を急がせ、とりあえず結論を出した上で『ゴメンナサイ』して自民党公認で出馬、というのが妥当な線でしょう。しかしこのままいけば、彼女は相当不利な戦いを強いられることになる」(自民党幹部議員)
本誌は今回、'12年12月に安倍自民党が圧勝した総選挙における各候補者の得票数と最新の政治状況にもとづいて、自民党議員の「落選危険度」を5段階評価で独自に算出した。基本的には、次点候補者との得票数の差が小さい候補者ほど★の数が多くなる(危険度大)。小渕氏のような閣僚経験者や党幹部などの大物については本頁に、その他の候補者については次頁にまとめて掲載している。
法務相に就任して間もない上川陽子氏、同じく内閣改造で入閣した望月義夫環境相、自民党前総務会長の野田聖子氏など、有名議員も一歩間違えれば「年が越せない」かもしれない。
■低投票率なら自民有利も…
自民党が294議席を獲得し、圧倒的勝利を収めた前回'12年の総選挙。このときの投票率は、戦後最低記録の59・3%だった。自民党の得票は全体の票数のおよそ4割だから、自民党に投票した有権者は約4分の1にすぎなかったにもかかわらず、自民党が衆議院全体の6割もの議席を占有する結果となった。
ただ、民主党政権へのあまりに大きな失望がそのまま自民党への「追い風」となった前回の総選挙と比較すれば、現在の自民党がそう簡単に大勝できるかどうかは怪しい。なぜなら今回の総選挙は、泣いても笑っても「安倍政権とアベノミクスの通信簿」を決める選挙になるからだ。
安倍総理の掲げる「消費税増税延期」は、確かに有権者にとっては歓迎すべき政策だろう。野党といえど、そこに異論をはさむ余地はない。つまり、増税延期は自民党の党内政局の対立軸にはなっても、有権者の判断材料にはなりにくい。いきおい、選挙戦が盛り上がるにつれて、消費税増税以外の要素が注目されるようになるだろう。
前述した小渕氏のほかにも、スキャンダルを抱える大物議員はまだ残っている。例えば、上のリストにも名前が挙がっている西川公也農水相。小渕氏や松島みどり氏の法相辞任後、メディアと国民による閣僚の「身体検査」が行われたのは言うまでもないが、
「中でも、最も『ホコリ』がたくさん出てきたのが西川氏でした。地元・栃木県の自宅兼事務所の家賃や光熱費を政治資金から支払っていた問題、『油代』などと記載された使い道が不透明な政治資金の問題、さらに親族の経営する会社へ政治資金から多額の支出があった問題など、枚挙に暇がない。しかし、本人は『たまたま』と言い逃れするばかりで、説明責任を果たしているとは言えません」(全国紙政治部デスク)
純粋に前回選挙の得票数を比較してみても、西川氏と民主党の次点候補者との差は1万票足らず、選挙区内の全票数のうち約7%に満たなかった。
「閣僚の中では地味な存在とはいえ、地元の有権者はしっかり見ている。しかも、地方の景気はよくなっていないから、いくらアベノミクスの功績を言い立ててもプラスにはならない。正直、厳しいでしょう」(前出・選挙プランナー)
大物議員の中には、「カネだけではなく、女性問題でも何か出てくるのではないかと睨んで、鋭意調査を行っている」(民主党選対関係者)と、野党に目をつけられた人物もいるという。選挙戦の最中に新たな問題が飛び出せば、その候補者だけでなく自民党全体に波及しかねない、大きな痛手となるはずだ。
自民党は、投票率が低いほど選挙に強くなる。逆に言えば、自民党候補の行状に怒った有権者が積極的に投票所へ足を運び、野党に票を投じれば、自民党が現在のような圧倒的多数の議席を得ることはできない。
理論上は、得票数が前回の6割にまで減った場合、表に示した自民党候補は全員が小選挙区で落選することとなる。自民党選対スタッフは「いくら何でも、現有の294議席から50議席以上減らすことはないだろう」とタカをくくるが、自民党の得票のうち上澄みの2~3割は、容易に他党へ流れる浮動票である。
しかも、もし投票日までに株価が急落した場合など、有権者が雪崩を打って自民党から離れ、一気に票数が落ち込むことは十分にあり得る。なにせ、★の数が4つ以上、落選危険度が高い候補者だけでも47人。もし自民党の得票が前回総選挙の7割を切れば、およそ90人が落選となる。
そうすると、注目すべきは、票の受け皿となる野党の選挙協力の状況だ。
維新の党共同代表の橋下徹氏は、大阪都構想などの政策の食い違いを理由に、「民主党とは一緒にやれない」とこれまで再三にわたって吐き捨ててきた。しかし、「協力の可能性は十分残っている」との見方もある。
「前回の総選挙でも、橋下氏が石原慎太郎氏と合流して、選挙態勢を整えたのは衆議院解散後でした。今回維新は2度目の国政選挙で、注力のしどころが分かっているし、東京の国会議員団の力も加わる。橋下氏はオフレコで『交渉の窓口次第で、民主党とは組む用意がある』という旨の発言をしていますから、交渉が最終的にどう転ぶかは未知数です。もっとも、協力の前提として橋下氏は『民主党を割ってもらいたい』と言い出すかもしれませんが。
もし、それぞれ現有で54議席、42議席を抱える民主と維新の協力が成れば、大きなうねりが生まれる。スピード次第では、野党勢力を一掃しようという安倍総理の思惑に抵抗し得るかもしれません」(前出・民主党選対関係者)
なりふり構わず解散を選んだ安倍総理にとっては、今回の総選挙こそが政権の「真価」が問われる選挙である。長期政権への関門となるだけに、悪化する体調を押して全国の選挙区を飛び回り、決死の形相で遊説を重ねるだろう。
自民党が再び圧勝を収めるのか。それとも、まさかの野党勢力結集で番狂わせが起きるのか—。いずれにしても、どうせなら巨額の血税がムダになるような、無意味な総選挙にだけはしたくないものだ。
「週刊現代」2014年11月29号より
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