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衆院解散について
http://blog.livedoor.jp/analyst_zaiya777/archives/52667040.html
2014年11月21日 在野のアナリスト
万歳2回、という前代未聞の解散が行われました。憲法7条、天皇の国事行為と規定される衆院解散で御名御璽を聞かず、万歳するという愚かさから、この解散は『全代未熟解散』とでも呼ぶべきでしょうか。すべての代議士が未熟で、国民のことなど顧慮していない。政権の都合だけでこの時期に解散してしまうことといい、駄々っ子、身勝手、幼稚な発想の選挙となります。
安倍首相は安倍ノミクス解散とします。しかもキャッチフレーズが『この道しかない』。その道を行った結果、崖が待っているという最悪な状況しか感じませんが、安倍自民では雇用回復、国民総所得が上がった、ということを自慢げに語ります。しかし100万人増えたのは非正規ですし、正規雇用はずっと右肩下がり。国民総所得が上がったのも、公共工事の前倒し執行で、建設業の賃金増を政府の財政支出で補った面が大きい。持続的な成長の結果ということではありません。
しかし安倍氏が経済問題に、国民の目を向けさせたいのは、それだけ他の政策が失敗続きという側面もあります。地球儀俯瞰外交と称し、数はこなしたものの外交に成果なし。各国メディアからは酷評の嵐です。一部、米共和党系のメディアは擁護するケースもありますが、ほとんど『危険』『誤った』という論調で、安倍政権は語られます。北方領土も棚上げされ、拉致問題も失敗。日中会談では旗すら立てられず、米オバマ大統領からは毛嫌いされる仲です。
某番組で、集団的自衛権の問題や特定秘密保護法も、選挙の争点という意見には、色をなして反論した。国民の理解があれば、むしろ争点にしてもよいはずですが、そうでないと気づいている。それでも押し進める。今年の新語・流行語大賞のノミネートに『集団的自衛権』が入り、『安倍ノミクス』は入らなかった。すでに昨年の話とはいえ、今年の重要度はもう安倍ノミクスではないのです。さらに言えば、株高は円安で説明がつき、ドルベースでは上昇していない。企業業績も同じ。その上で景気後退を招いており、『この道しかない』とは、リフレ派に依拠した経済政策しか持ち得ていない、と自ら暴露したようなもので、逆に不安にしかさせないのでしょう。
つまり安倍ノミクスが失敗したら、日本は終わり。ということを自民が主張しているのですが、とんでもありません。民主党政権の頃は色々と批判もありますが、緩やかには成長していたのです。その上でデフレだったから、円高になった。今は景気後退にも関わらずインフレだから、円安に向かい易い。日米の金融政策の違いばかりでなく、日本売りで円安になっている側面も、忘れてはいけません。本当にこの道しかなければ、日本は必ず破綻することになります。
日本が行うべきは、まず少子化を食い止める。行財政改革を通じ、古くて硬直化した歳出を見直し、今必要な方向に振り向ける。そのためには特別会計をやめ、すべて一般会計として計上する。議員定数削減ばかりでなく、宿舎の整理統合、これは公務員も含めて行うべきです。財団法人、特別法人の整理、これはNPOを含めて法人の様々な形態を整理する、という意味もあります。その上で課税対象を改めて見直す。日本に本社機能がなくとも、日本で活動する企業には課税できるよう、これは国際的な枠組みで決める。つまり税逃れを許さない姿勢を見せるということです。
できることは山ほどあるのに、安倍政権の2年間では何もやっていない。成長戦略がないともされますが、成長戦略どころか、安倍政権は硬直した利権構造の上にたち、その甘い汁を吸うだけしかしていない。だから消費税増税でしか、社会保障の歳出増を賄えない、となるのです。民主党政権でも失敗したので、難しいことだとは分かりますが、最初から戦う姿勢もなく、ただ短期のバラマキに頼る姿勢を争点だ、とされても、それこそ利権団体を喜ばすだけなのです。今年の流行語の最有力と目される『ありのままで』を、安倍政権は文字って『今のままで』国会の勢力図を維持したい、と考えるのでしょうが、国民から『ダメよ〜、ダメ、ダメ』と言われることを、一番怖れているのでしょうね。
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