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2014年11月20日
古村治彦です。
2014年11月18日夜、安倍晋三内閣総理大臣は記者会見を行い、2014年12月14日に衆議院議員選挙(総選挙)を実施するために、衆議院を解散すると発表しました。衆議院は明日、2014年11月21日に解散される予定です。
2014年9月3日に第二次安倍改造内閣が発足した時点では、女性閣僚を多く起用し、「女性の社会進出の促進」「女性が輝ける社会」を訴え、大物の石破茂前自民党幹事長を地方創生担当大臣に起用するなど、アベノミクスと強硬な外交路線を堅持しながら鉄壁の布陣で進んでいくものと思われました。しかし、政治とカネの問題が起き、アベノミクスの効果が全く証明されない経済指標が次々と発表される中で、急激に「解散風」が吹き始め、ついに解散となりました。
今回の解散ですが、どなたも仰っている通り、解散する理由も大義も全く存在しない選挙です。アベノミクスが正しいか間違っているかを国民に判断していただく、ということですが、これまでアベノミクスは途半ば、徐々に良くなっているということを繰り返してきた強気の安倍首相と安倍氏周辺の無能アホ政治家たちは、信念を貫いて任期までこのまま政権を運営しておけばよかったのです。それなのに途中で「念のため」(引き際を完全に間違った高村正彦自民党副総裁の言)に解散するなどと訳の分からないことになりました。
ただ、消費税増税は2015年10月に予定していたものを2017年4月に先送りし、それ以上遅滞することなく、確実に行うということを安倍首相は発表しました。その時に経済状況を判断して、という付帯条項をつけることなく確実にやるということです。私たちは、この安倍首相の「公約」を大きな判断材料にして投票する必要があります。増税が良いのか、悪いのかを判断して、増税を主張している自民党の議員を国会に多数送り込んでしまえば、そのまま実施されるということをよくよく頭に叩き込んで投票所に向かう必要があります。
安倍首相は勝敗ラインを「与党で過半数」と設定しました。現在が自公合わせて320ほどですから、80名近くの落選があっても「勝った」と言い切るつもりのようです。公明党は基礎票に少しのプラスだけですから大きな増減はないと思われますから、落ちてしまうのは自民党の当選回数の少ない若手政治家たちでしょう。彼らはダイエットで削られる脂肪のように、また炭火で焼かれる時に落ちる焼肉の脂身のように消えていなくなってしまうでしょう。2012年の自民党大勝に驕り、威張り散らしてきたかどうか、まじめに活動してきたのかどうか、ここで試されることになります。
この消費税増税を決定しておいての解散の裏には財務省がいるでしょう。2012年12月の解散総選挙の時、当時のアホで間抜けの野田佳彦首相に解散しても民主党は100議席以上は確保して与党のままでいられますと進言し、結局政治家たちを騙し切ったのは財務省です。今回も安倍首相とその周辺のアホたちをうまく操ったのは財務省でしょう。
そして、財務省の裏にはアメリカの影が見えます。現在のバラク・オバマ大統領は安倍首相が嫌いであることを国際会議など機会があるごとに示しています。逆に、2016年の米大統領選挙の有力候補者であるヒラリー・クリントン前国務長官は安倍首相が国連総会でニューヨークを訪問した時、女性の社会進出に関する公開討論会を行い、安倍首相を賞賛しました。ヒラリーも安倍首相は好きではないでしょうが、敵の敵は味方で安倍首相に肩入れをしたのです。
現在のオバマ大統領があるのは、2008年の米大統領選挙で民主党の王朝ケネディ家が支援に回ったからです。そして、ケネディ家のお姫様から王女となり、現在は男性陣が若いこともあって仮の当主のような役割を果たしているキャロライン・ケネディ米駐日大使とオバマ大統領はしっかりとつながっています。
キャロライン大使はこれまでも安倍首相に対抗する動きを表面的ではないにしてもしています。私は今回の解散はアメリカ大使館の意向、もっと言うとオバマ大統領の意向も働いていると思います。国務省はヒラリー派が押さえていますからそういう動きはないでしょうが、全権大使であるキャロラインはオバマと直接話ができるのです。「前のブッシュ政権の時に好き放題やったジャパン・ハンドラーズのお蔭で、日本に変なのがたくさん出てきた。政界でも自民党が余りにも勝ち過ぎたのでアホが多くて困る。だから少しダイエットさせましょう」ということになったのだと思います。
今の状況を人間の体に譬えると、自民党は太り過ぎてしまって、血液検査で血糖値(反韓反中)や尿酸値(太平洋戦争で日本は悪くなかった論)が上がり過ぎたので、ダイエットして、それを抑えるということなのだと思います。
また、最近円安がどんどん進行していますが、アメリカのジェイコブ・ルー財務長官は過度な円安をけん制する発言を行いました。アメリカからすると過度な円安はドル高につながり、アメリカの輸出を増やそうとしているオバマ政権にとっては喜ばしいことではありません。ですから、アベノミクスが続く限り円安が続く訳ですから、アメリカとしては通貨政策の面からもアベノミクスにブレーキをかけたいという意向もあるのだと思います。
安倍氏の立場になってみると、少し同情の余地があります。それは、自分は日本の総理大臣であり、日本は世界でも大国として遇されているのに、自分の思い通りにならないで、それどころか、「アメリカの気に入るように、ジャパン・ハンドラーズの言うことをきちんと守って来たのに」、騙されたり、ノセラレたりしながら、最後は首をかけるところまで来てしまったということです。都合の良い時は賞賛されて、いらなくなったらぽいっと捨てられてしまう、属国の指導者の悲哀を感じているのではないかと思います。
(新聞記事転載貼り付けはじめ)
●「首相、21日の衆院解散と消費増税先送りを表明」
2014年11月18日 読売新聞
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20141118-00050126-yom-pol&pos=3
安倍首相は18日夜、首相官邸で記者会見し、2015年10月から予定されている消費税率10%への引き上げを17年4月に1年半先送りするとともに、21日に衆院を解散する考えを表明した。
首相は「国民経済にとって重い決断をする以上、速やかに国民に信を問うべきだ」と述べた。記者会見に先立ち、首相は関係閣僚に新たな経済対策の策定を指示した。衆院選は「12月2日公示・14日投開票」の日程で行われる。各党は12年12月以来2年ぶりとなる衆院選に向けて走り出した。
首相は増税を延期する理由について、7〜9月期の国内総生産(GDP)が速報値で2四半期連続のマイナス成長となったことを挙げ、「(4月の)3%分の税率引き上げが、個人消費を押し下げる大きな重しとなっている。来年10月からの引き上げは、個人消費を再び押し下げ、デフレ脱却も危うくなる」と述べた。「消費税を上げることで景気が腰折れすれば、国民生活に大きな負担をかける。税率を上げても税収が増えないのでは、元も子もない」とも語った。
17年4月の再増税に関しては、「18か月(1年半)後にさらに延期するのではないかといった声があるが、再び延期することはない」と強調した。来年の通常国会で、増税の道筋を定めた社会保障・税一体改革関連法を改正する際、景気次第で増税を見送る「景気条項」を撤廃する方針も示した。財政健全化目標を維持するため、来夏までに新たな計画を策定する。
衆院解散については、12年に民主、自民、公明3党の合意で増税を決めたことに言及し、「(増税先送りは)重大な変更だ。信を問うのは当然だ。景気を回復させ、賃金を上昇させていく。こうした政策を進めるためにも国民の理解が必要だ」と語った。「アベノミクスが正しいのか、間違っているのか。選挙戦を通じて明らかにする」とも述べた。
(新聞記事転載終わり)
(終わり)
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