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(回答先: ウォルフレン氏 日本人は「プーチン=悪」の米宣伝信じ込む(週刊ポスト) 投稿者 赤かぶ 日時 2014 年 11 月 19 日 16:21:54)
最初に断っておくと、倫理性や価値観を除外した統治能力という視点で、プーチン氏は当代随一の政治的指導者だと思っている。
日本の安倍首相やオバマ大統領のようにブレーンに仕立て上げられ従う政治家ではなく、自分の政治課題をクリアするためにブレーンを活用できる数少ない政治家だと思っている。
冷 戦構造=戦後構造の桎梏に今なお強く縛られているのは日本(人)のような気がする。
2つもの原爆投下や空前の都市大空襲という重大な戦争犯罪の問題は脇に置くが、あれだけの激戦を闘い米国人にも多数の犠牲を強いた日本であったにもかかわらず、米国は、日本を“自由陣営”の一員として迎え入れ、技術輸出や製品輸入を受け容れることで日本の経済成長を支えてくれたおかげで世界第2位の経済大国になったという記憶がある日本は、どこよりも冷戦構造=戦後構造に居心地のよさを感じているのかもしれない。
米国が後ろ盾という意識があることで、アジア世界においても、言葉では歴史を反省しながらも、対中国・対北朝鮮など敗戦処理として第一義的に対応しなければならない国との外交改善を怠った。大陸中国とは72年にようやく国交正常化を果たしたが、北朝鮮との関係は未だ決着がついていない。
日本が、戦後アジア世界で、米国と同じような敵対的言辞を投げかけて済ませられたのは米国の支えがあったからである。
(日本を“厚遇”したのは、軍隊の駐留継続など政治的思惑もあるが、より大きな理由は経済的利益である。戦後すぐの米国経済は、世界の生産力の過半を占めていた。戦地への武器弾薬の送り出しで積み上がった供給力であり、それほどの供給力を満たす需要を国内でつくりだすことはムリであった。過剰な供給力が「大恐慌」をもたらすことがないよう、日本などに経済支援を行ったり生産設備などを輸出したりする必要があったからである)
冷戦構造=戦後構造的世界が好きだからこそ、新しくなった世界になじめないしついてゆけない。
ロシアとの外交関係が未だ決着していないで平気なのもそういった問題意識がないからだと思う。
本論に戻ると、プーチン氏と西側支配層は、喧嘩をしている(対立がある)ふりをしてだけで、気脈と保ち政治的目標を共有している。
日本を含むどこの国の支配者も同じといっていいのだが、自分たちの政治目標を達成するためであれば、国民の犠牲を厭わない。プーチン氏も、90年代後半には通じているチェチェンの武装勢力を利用して「対テロ戦争」を展開した。プーチン氏の名声はそれで一気に高まった。
現在進行形のウクライナ問題もである。
7月のマレーシア航空17便の撃墜事件も、ウクライナ側の撃墜という経緯をすべて知っている(握っている)のに、肝心の情報は曖昧にしている。
経済制裁も、西側にとっても、ロシアにとっても、ほとんど実効性がないものを継続している。
詳しくは別途説明する機会があればと思っているが、ウクライナや中東で危機的状況が継続しているのは、原油及び天然ガス価格の下落を抑えるためである。
原油価格は6月から低下の一途を辿り、今では1バレル=80ドル前後をふらついている。
需給バランスに照らすと、ウクライナや中東に危機的状況がなければ、原油価格は1バレル50ドルを切ってもおかしくない。
こうなった最大の要因は、米国やカナダの「シェール&サンド革命」である。
それらを通じた原油の生産を継続するためには、1バレルで80ドル前後、最低でも65ドルの価格で販売できなければならないとされている。
ロシアにとっても、経済制裁でなにがしかの経済的不利益を受けるにしても、1バレルで30ドルも高めに販売(輸出)価格が維持できるほうが経済的利益が大きい。
ウクライナ問題であれこれ言っている西側諸国のうち、米・英・仏・蘭・豪はどこも原油やガスに膨大な権益を有している。(BP・ロイヤルダッチシェルなどの権益を含む)
ウクライナ問題で唯一割を食っているのは、ロシアに工業製品を輸出して稼いでいるドイツと言うことになる。
ドイツの輸出額は、今年上期36%も減少している。
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