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2014-11-17 04:57:39
「普天間移設は国外、もしくは県外」を掲げた翁長雄志(おなが・たけし)氏が圧勝した沖縄県知事選。この圧勝が示したのは、「辺野古には絶対に新しい基地を造らせない」という沖縄県民の強い意志でした。
ところが、安倍政権はこの選挙結果を受けても、なお「辺野古での基地建設を進める」と、言い張っています。民主主義を無視する、あるいは破壊する安倍政権の面目躍如といったところです。
今回の結果を、マスメディアはどう評価したのでしょうか。
朝日新聞の本日11月17日朝刊の社説は、「辺野古移設は白紙に戻せ」と、白紙撤回を求める見出しでした。これに対し、読売新聞の見出しは、「辺野古移設を停滞させるな」と、辺野古推進を主張するものでした。
時の政権が民意に反することは、よくあることです。ある特定の勢力の利権や利得を強行実現しようとするからです。
しかし、マスメディアというものは、そのよって立つ原点が「民主主義」にあるはずです。そうでなければ、ある勢力の広報紙にすぎなくなってしまいます。
読売は、「新知事に慎重な対応を求めたい」と、菅官房長官の言いたいことそのままを社説としました。さらに辺野古建設が遅れると、「普天間の固定化を招くゾ」「3000億円台の沖縄振興予算も振り出しに戻りかねないゾ」と、政権の脅しそのままです。
おせっかいなのは、翁長氏が、辺野古の埋め立て承認の取り消しや撤回を示唆したことについても、「法的に瑕疵(かし)のない承認の取り消しなどは困難だ」と、”教えてやる”態度です。
社説の結びは、「政府・与党は、翁長氏の出方を見つつ、辺野古移設の作業を着実に進めることが肝要である」としました。この社説には、沖縄の有権者が示した民主主義的な民意に配慮する論説は一行もありません。
徹頭徹尾、民意を無視した論説です。これは、ファシズムの論説といえるものです。バカバカしくて言葉もありません。まさに噴飯ものとでも申しましょうか。
朝日は、「『沖縄に寄り添う』と繰り返してきた安倍政権である。辺野古への移設計画は白紙に戻すしかない」と、指摘しました。
辺野古地域をどう活用するかは、「自己決定権」の問題でもある。「自分たちが暮らす土地や海、空をどう使うのか、決める権利は本来、我々にこそある」と、県民の思いをきちんと受け止めています。
「明白になった沖縄の民意をないがしろにすれば、本土との亀裂はさらに深まる。地元の理解を失って、安定した安全保障政策が成り立つはずもない」と、警鐘をも鳴らしています。
「往生際が悪いよ、安倍さん。辺野古はもうあきらめなさい」と、声を上げましょう。そして、来る総選挙でも思い知らせてやりましょう。
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