http://www.asyura2.com/14/senkyo174/msg/582.html
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「QQN3T5KjLEさんへの回答:「軽減税率」の適用で新聞購読料は下がる?新聞社は10%増税後こう説明して値上げを求める」
http://www.asyura2.com/14/senkyo174/msg/558.html
のコメントへのレスポンスです。
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Okonomonoさん、レスポンスありがとうございます。
【一部引用】
「一部の食品にかぎらず生活必需品に消費税をかけないことで不足する税収を標準税率の引き上げでまかなうのは、比較的にはむしろ望ましいことではないかと。ただし軽減税率の適用を受ける事業者は税額以上に値上げをしようとするので、その分だけ消費税以外の消費者の負担が大きくなる。全体としてみれば、一律の税率が適用される以上に消費者が負担しなければならなくなる。このように理解していいですか。」
【回答】
消費税の転嫁がもたらす低所得者の生活苦を緩和する政策なら、「給付付き税額控除」のほうがずっと合理的で的を射たものです。生活に困窮している家計に確実にお金が渡る方法だからです。
「軽減税率」が駄目な理由は、まず、これまで説明してきたように、「軽減税率」の適用で適用を受けた生活必需品の税込価格が下がるという保証がないことでする。
米国で州税として広く採用されている小売売上税であれば、あるカテゴリーの商品に軽減税率を適用すると購入時に最終的に支払う金額も減少する可能性が高いと言えますが、仕入にも転嫁があるとされる消費税(付加価値税)制度は、そのような結果をもたらす可能性は低いと言えます。
(小売売上税も、詰まるところ、需要(支払い能力や特定商品に対する購入欲求)の影響を受けるものです。ですから、家計の多くに支払い余力がなければ、本体価格が下がりそれにつれ税額も減ります。逆に、「軽減税率」の適用を受けた商品であっても、本体価格を高くしても売れるのなら、税額も高くなる可能性があります)
次に、高額所得者も生活費需品を購入しますから、「軽減税率」の適用が価格低下の恩恵をもたらすとしても、高額所得者もメリットを享受できます。(高額所得者のほうが高品質ないし高額の生活必需品を購入します)
ですから、「軽減税率」制度は、仮に適用商品の価格が下がることがあるとしても、低所得者対策として、まどろっこしく明瞭性に欠けるものと言えます。
家計支出に占める食費の比率(エンゲル係数)は、平均で28%ほどです。残りの70%以上は他の品目に支出されています。「軽減税率」を導入すると、標準税率が引き上げられ、その70%の部分に支出するときに転嫁される消費税負担分がアップする可能性が大なのです。
大都市圏では住宅に係わる支出が高いのですが、賃貸住宅の取引は非課税なので、建築やメンテナンスで家主が負担したと考えている消費税がけっこう高く賃料のなかに含まれています。
(非課税取引は、事業者も消費者も、消費税から逃れられるわけではありません。「非課税)は、家主は借り手に正面切って消費税を負担してくれと言えない(言わない)だけの制度です。
ともかく、「軽減税率」の最大の問題は、稼いだマージンに対する課税制度でありながら、きちんと課税される事業者と逆に“税制から利益”を得る事業者という差別と不公平を拡大させてしまうことです。
特定の事業者が得る“利益”は、きちんと消費税を納付する事業者の稼ぎからの移転(再分配)です。
消費税で利益を得る事業者がいることで、消費税であるボリュームの税収を上げようとすると、消費税をほんとうに負担する事業者により多く課税しなければならなくなります。そのようなバカバカしい理由で標準税率がじりじりと上がっていくことになります。
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