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雑感。G20の安倍首相
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2014年11月15日 在野のアナリスト
G20が豪国で開催されています。その中で、やっと16日に日米首脳会談が開催される見通しとなりました。APECでは拒絶され、G20でも飛ばされる懸念もありましたが、日米豪による海上安全保障支援などの共同声明として、その前に会ってくれるという、裏を推測すれば蜜月とされる豪国のアボット首相が助け舟をだしてくれた? とも読み解けますが、安倍氏嫌いのオバマ大統領も、一方で中国とほぼ丸一日以上かけて会談し、日本を素通りしては不味い、との判断が働いたのか。いずれにしろ体面は守った形です。しかしここまで報道じられなかった点をみても、それが綱渡りの交渉だったのであり、これで会談時間25分、冒頭撮影もなし、などということにでもなれば、それは当てつけ以外の何者でもないので、注意する必要もあるのでしょう。
そのG20で、安倍首相は安倍ノミクスの成果を強調しました。しかし情報を精緻に分析している各国首脳相手に、しかも国際的に評判の悪い経済政策を自慢げに語るなど、恥をかくだけです。しかもアウトドアランチの席で、一人ぽつんと水を手酌するなど、安倍氏のコミュニケーション不足は覆うべくもありません。APECでも、習主席を先頭にして歩く場面で、米ロ首脳は習氏の両脇で他国の首脳と歓談しながら歩いていた。安倍氏は? 後方にて1人で歩いていたようです。世界第3位の経済大国、などと威張ってみても、誰からも相手にされず、また地球儀俯瞰外交が50ヶ国に達しようと、話し相手になってくれるおトモダチは増えなかったようです。
各国首脳は、安倍ノミクスは強烈な金融緩和のみで、実態がないことを見抜いています。雇用が増えた、といっても非正規ばかりが増え、労働の質が落ちており、端的には名目でさえ賃金が下落していることでも明らかです。昨年、企業の業績が増えたといっても、巨額の財政出動と金融緩和、それに増税前の駆け込み、円安でほとんど説明がついてしまう。日本経済が成長したわけではない、ということであって、G20でも日欧の経済失速に懸念を表明されるほどです。
円安で輸出が増える、いわゆるJカーブ効果が発現しないばかりか、自動車産業は今後も海外に工場を立てる計画を発表。国内生産に回帰する方針は、一向に示されません。考えてみれば、円換算した利益が上昇するので、何もわざわざ輸出する必要はありません。生産に利のある国で生産、組立てれば済む話です。生産計画は、為替のように変動の大きな、予測のつかないものより、部品調達コスト、労務費など、予想しやすいものに依存するため、国内に工場も建たない。新規に雇用をうみだす、円安にそんな効果はありません。財政出動が息切れした来年以降、雇用は急速に悪化します。復興需要、五輪特需など、一部のみが潤う状態が加速するだけです。
一昨年、世界的にも注目された安倍ノミクスだけに、各国も詳細に分析した。自国の経済に有益な部分がないか、と。ない、と結論されたのです。国際機関から相次ぐ、日本の成長見通しの下方修正が、まさにそれを示します。昨年の好調でさえ、増税前の駆け込み需要で説明がつく。政府は1-6月を均すと成長している、と胸をはりますが、1-9月を均したとき、同じ説明がつくのか? その結果は17日に判明します。そして恐らく説明がつかないから、増税延期の解散なのでしょう。
安倍ノミクスの失敗は、誰の目からみても明らかです。でなければ、G20財務相会談において、名指しで「懸念」などとは言われません。消費税再増税が「国際公約」などという嘘を喧伝し、それを先送りすることと言い、国際社会からも「国際公約」を軽々しくイイワケの材料にするな、と言われそうです。今回も、安倍ノミクスの成果、を国際的に喧伝することで、国内向けのアピールに使うつもりでしょうが、その結果、国際社会からも見放されている。英国では、物事を決するのはランチタイム、と言われます。そこで1人、手酌するようでは『何も決められない』ことを露呈しているのです。ブリュッセルで開かれたG7の席でも安倍氏は誰とも話さず、ぽつんと1人でいたことを思い出すと、本当に国際社会から嫌われている、ということなのでしょうね。
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