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2014年11月14日
「高くて硬い壁と、壁にぶつかって割れてしまう卵があるときには、私は常に卵の側に立つ」
私は村上春樹さんのこの言葉を改めて噛みしめる。
沖縄で県知事選が行われている。
投開票日まであと2日である。
最大の争点は辺野古米軍基地建設の是非とされているが、本当にそのような選挙になっているのか疑問である。
辺野古に基地を作らせないことを真剣に考えるなら、そのための方策は何であるかが徹底的に論じられなければならない。
現状で、辺野古に基地を作らせない方策は、ただひとつである。
仲井真弘多知事が行なった埋立申請承認を取り消すことである。
仲井真知事による埋立申請承認には瑕疵がある。
とりわけ環境調査結果と埋立申請承認の間に決定的な矛盾がある。
だからこそ、埋立承認取消の訴訟まで提起されている。
この訴訟の代理人代表を務めている池宮城紀夫弁護士は、埋立申請承認の取消も撤回も可能であるとの見解を示している。
つまり、埋立申請承認の取消を新知事が実行することは可能と考えられるのである。
新知事が埋立申請承認を取り消す場合、国は訴訟に訴えてくる可能性が高い。
そうなると、県は国と裁判で闘わなければならなくなる。
しかし、安倍晋三政権の菅義偉官房長官が、9月10日の記者会見で明言したように、新知事が行動を起こさなければ、国は粛々と辺野古基地建設を進めてゆくのである。
つまり、「辺野古に基地を作らせない」ことを真剣に考えるなら、埋立申請承認の撤回または取消を主権者に確約し、選挙後の知事の行動にしっかり「枠をはめる」ことが必要不可欠なのだ。
ところが、翁長雄志氏は、最後までこれを拒絶した。
この点を厳しく突いたのが喜納昌吉氏である。
喜納氏は翁長氏が埋立申請承認または撤回を確約するなら出馬しないことまで明言した。
この貴重な提言を尊重し、埋立申請承認の撤回または取消を確約して、候補者を一人に絞るべきであった。
ところが、これが実現しなかった。
そのために、極めて不透明感の強い選挙になっているのである。
つまり、
「辺野古」が材料にされている。
「辺野古」が利用されている。
この疑いが非常に強い。
「辺野古に基地を作らせない」
ことを真剣に希求してきた人が、正しい方向に誘導されているのかどうか。
疑問が残存しているのである。
翁長雄志氏の後援会には、沖縄の有力土木建設業者がついている。
仲井真弘多氏の背後にも、沖縄の有力土木建設業者がついている。
下地幹郎氏の背後にも、沖縄の有力土木建設業者がついている。
ところが、翁長氏陣営には、これと革新が相乗りしている。
革新は「辺野古基地建設阻止」を求めて、埋立承認撤回を公約に盛り込むことを要求していた。
しかし、翁長氏の有力後援者は、辺野古基地建設阻止を明確にすることに反対したのだと思われる。
この両者が手を組むための方策が、
「腹八分腹六分の契り」
だった。
このような「曖昧公約」で、本当に辺野古基地建設を阻止できるのか。
「辺野古に基地は造らせない」ことを掲げて翁長氏を支持する人々、勢力は、この点に責任を持ってもらわねばならない。
利権と組織という「システム」による「壁」が立ちはだかっている。
「卵」となって、この「壁」に挑んでいるのは誰なのか。
「利権」や「組織」を離れて、純粋に市民の立場から、基地建設阻止を実現するための方策を熟慮し、草の根の市民の声で沖縄の新しい政治を作る。
これが実現するのかどうか。
沖縄知事選ではこのことが問われている。
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