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産経新聞 11月13日(木)20時7分配信
安倍晋三首相が年内の衆院解散・総選挙の意向を固める中、維新の党の橋下徹共同代表(大阪市長)が出馬するかどうか注目されている。その橋下氏は民主党との選挙協力に否定的だ。戸惑い気味なのが民主党との共闘に前向きな党国会議員団。もっとも、橋下氏が出馬すれば、党の存在感が増すのは間違いなく、民主党との共闘は足かせになりかねない。橋下氏は出るのか、出ないのか−。
橋下氏は13日、市役所内で記者団に「民主党の辻元清美さんと選挙区調整はできない。国会議員団が何をしようとしているのかよく分からない。日本のためにならない」とリベラル系の辻元氏を名指しし、民主党との選挙協力に前のめりな国会議員団を牽制した。
大阪都構想に反対し、労働組合がバックに控える民主党は、橋下氏にとって丸ごと連携できる相手ではない。「民主、維新、みんなの党などから同じ思いのメンバーが集まれば100人ぐらいになる。それで一つの党を作ればいい」と衆院選前の野党再編も訴えた。
これに対し、民主党との選挙協力に前向きなのが“古巣”が民主党の松野頼久国会議員団会長や小沢鋭仁国会議員団幹事長らだ。
だが、民主党との選挙協力が奏功する保証はない。維新は旧日本維新の会として戦った平成24年の前回衆院選の際、選挙協力の見返りに公明党が都構想に一定の協力を行うという合意を取り付けていた。しかし、公明党は都構想をめぐり非協力的な姿勢を示したことから、維新と公明の関係は悪化した。
橋下氏は公明党大阪府本部代表、佐藤茂樹衆院議員の選挙区の大阪3区、松井一郎幹事長(大阪府知事)は公明党の北側一雄副代表の大阪16区への出馬をにおわせている。民主党と選挙協力せず、かつ橋下氏も出馬することになれば、特に大阪では「維新対公明」の構図がより鮮明になるだけに、維新にとって効果てきめんだ。
維新は13日夜、東京と大阪を結ぶテレビ会議方式で幹部会を開催した。橋下氏は国政進出について否定も肯定もしなかった。ただ、橋下氏周辺は「(選挙ポスター用の)写真撮影は済んでいる」とし、橋下氏の“参戦”をにおわせている。(内藤慎二)
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