http://www.asyura2.com/14/senkyo174/msg/364.html
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グローバル企業が(消費税増税+円安)で利益を膨らませ我が世の春を謳歌する一方、国内専業事業者が受ける消費税増税の打撃は今後ますます深刻化していく。
中小企業の多くは消費税を年に2回納付し、その時期は多くが10月と4月である。
4月に実施された増税以降9月までは、そこそこでもできた消費税増税分の転嫁により入ってくるキャッシュは前年度より増える可能性もある。(ただし売上量の減少で実入りが減っている事業者も多いはず)
増えたと言っても、そのお金はいずれ政府に納付しなければならない預かり金でしかないが、銀行口座にあれば自分のもののようにも思えてしまう。それが誤りであったことを強く思い知らされるのが中間納付なのである。
消費者や取引業者に対して転嫁がそれなりに行われるとしても、消費税は、付加価値すなわち人件費・営業利益・利払い・元本返済に課される税である。
消費税増税は、負担増加に見合うかたちで販売価格を引き上げないかぎり、企業の利益を減らすものであある。
円安も、輸入原材料や輸入機器などが高くなることで、販売価格を引き上げない利益が減らす。
消費税増税も円安も、販売価格を引き上げられない限り(転嫁できない限り)企業業績を悪化させるという意味で、国内専業事業者にとっては同じ疫病なのである。
円安に伴うコストアップを販売価格に転嫁できない事業者は、消費税増税に伴う租税負担増加も販売価格に転嫁できないはずである。消費税は、実際には転嫁できなくとも、販売価格×消費税率の金額が転嫁できたものとして算出される恐ろしい税制である。
消費税負担増加の重さが身に染みると、営業利益に余裕があれば別だが、多くの場合、人件費を削るという決断をしなければならなくなる。そのため、より消費が低迷し、それを受け国内専業企業の業績がさらに悪化する(人件費をより減らさなければならなくなる)という悪循環にはまる。
円安に伴う輸入物価の上昇も、実際のところはまだ序の口といえる。というのは、輸入業者は円高時期に2〜3年の長期為替予約を行っているからである。12年秋に円安傾向が始まったとき1ドル=85円程度になったときその水準で長期為替予約を行った事業者は多いはず。
そのようなことから、現在の1ドル=115円といった円安が輸入物価に広く反映し始めるのはこれからである。
それは、食品メーカーなどが、来年3月から出荷価格を値上げするなどと発表してしていることからもわかる。そのメーカーは、少なくとも年内までの輸入について1ドル=85円程度の支払いで済むかたちになっていると思われる。
円安が消費者物価や企業業績悪化に強く影響するのはこれからである。現在、消費者物価の上昇は低落傾向にあるということは、円安に伴う輸入物価上昇が消費者物価だけではなく企業業績を悪化させていくことになると推測できる。
原油安で消費者物価上昇にブレーキが掛かるから追加緩和に踏み切ったと説明した黒田日銀は、万死に値する判断を行ったと言えるだろう。
(しかし、「経済はキタイだ!」にかけるしかない黒田総裁自身もわかっていることだが、追加緩和をしたからといって円安が進むわけではない。相対的に低い金利や相対的に高い物価上昇率が円安を進めることはあっても、日銀当座口座の数値を積み上げるだけの追加緩和に円安に向かわせる力はない)
※ 参照スレッド
「《アカン》 円安倒産が2.2倍に急増!10月の街角景気や消費者態度指数も数ヶ月連続で悪化!ドル円は一ドル116円に!」
http://www.asyura2.com/14/senkyo174/msg/356.html
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景気ウォッチャー調査10月は一段と悪化、増税直後に次ぐ低水準に
2014年 11月 11日 16:14 JST
[東京 11日 ロイター] - 内閣府が11日に発表した10月の景気ウオッチャー調査は、景気の現状判断DIが44.0で、前月比3.4ポイント低下した。今年4月の増税時の41.6に次ぐ低い水準となった。横ばいを示す50の水準は3カ月連続で下回った。
企業動向関連、雇用関連、家計動向関連でいずれも低下し、消費者心理の一段の悪化が鮮明になった。
ウォッチャーからのコメントでは、家計関連が「消費増税から半年になるが、消費を控えたり、より安い店を探す客が増え続いている」(中国・乗用車販売)「この2─3カ月は消費税増税後の低迷から回復の兆しが見えてきたかと思われたが、足元では大きく後退している」(東海・百貨店)といったコメントがあった。
企業関連では「仕事量的には限界に近い状況であり、適正価格でないと取り組めない選別受注が続いている」(東北・建設業)など、復興需要や官公需の好調さがある。一方で、「原材料価格の高騰がますます厳しくなり、構造的に利益を上げられずに作れば損をする状態」(北関東・食料品製造)など円安・原材料高の影響も表れている。
雇用関連では「紹介する人数は増えているが、実際に採用が決まる人数は横ばい状態」(九州・民間職業紹介機関)など、企業の慎重な姿勢もうかがえる。
2─3カ月先を見る先行き判断DIは46.6で、前月比2.1ポイント低下。50の水準を2カ月連続で下回った。
「新型車の発売やモデルチェンジが予定されており、販売増が見込める」(四国・乗用車販売)との期待や、「年末のボーナス商戦ではテレビの買い替え需要が高まる」(近畿・電気機械器具製造業)との声もある。しかし「海外旅行の予約が伸びない。エボラ熱やイスラム国の動向が気がかり。不安定な株価の動きや経済の停滞に関する報道も気になる」(近畿・旅行代理店)といった懸念もある。
内閣府は、景気ウォッチャー調査の判断の表現を「このところ弱さがみられるが、緩やかな回復基調が続いている」とした。先行きについては「エネルギー価格の上昇などによる物価上昇などへの懸念などがみられる」とまとめた。
(中川泉)
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPKCN0IV0HE20141111
- 賃上げ企業の税負担軽減などで一致:賃上げをしたくても原資となる付加価値を吸い上げるのが消費税 あっしら 2014/11/12 04:24:57
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