http://www.asyura2.com/14/senkyo174/msg/363.html
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ここ数日間の日中関係の展開をどう評価していいのかわからない識者もいるようだが、12年秋に石原東京都知事そして野田首相と重要な地位にあった政治家が立て続けに職を辞することになった(野田氏は敗戦必至の衆議院解散選択だが)背景に何があったのかを知れば、そこから2年近い歳月が流れてしまったが、日本が“譲歩”するかたちでの日中関係の改善は予測できるものであった。
所信表明後の代表質問直前に遁走という前代未聞の醜態で第一次政権を投げ出した安倍氏が、本来ありえない(あってはならない)はずなのに、12年の秋に自民党総裁に選出され暮れには内閣総理大臣になれた背景には、日中国交正常化40周年・10年に一度の人事刷新党大会という節目さえ考慮することなく“尖閣諸島国有化”を強行した野田政権とそのような動きを誘発した石原東京都知事に激怒した中国共産党の存在があった。
何度か“あっしら”のそういう書き込みを読んだが、中国側の価値観に照らしても日本側の事情を考えても、とうてい納得ができないおかしな見方だと思われているかたも多いだろう。
あの中国共産党が、“愛国保守タカ派”の最右翼政治家とみられている安倍氏をなぜ後継首相として望むのかといぶかしく思うだろう。
中国側が野田政権に代わる政権のトップとして安倍氏を望んだのは、安倍氏が中国に強く出られない政治的来歴を有しているからである。
安倍氏は、中国に大きな政治的な借りがあり、北朝鮮には足を向けては寝られないほどの恩義がある。
自民党大幹部連中も、そういう安倍氏だからこそ、火中の栗を拾うような厳しい外交懸案事項を解決してもらおうと考え首相に据えたのだろう。
哀しいことに、安倍氏のような政治的来歴がないと北東アジア外交をこなせないというのが日本政界の実情なのかもしれないが、安倍氏は、残す日朝国交正常化(拉致問題解決)を達成したら即座に職を辞すべきだと思っている。
日本側についても、対中国強硬派と目される安倍氏や自民党幹部が中国の意向に沿うかたちで総裁=内閣総理大臣を選出するようなことがあるのか、民主党野田政権も、中国の意に従って唯々諾々と職をあきらめる政治的判断をするものなのかという疑念が湧くのは当然である。
自民党は、安倍氏再登板について、清濁併せ呑む“実利”の政党という体質をもっているからそれほどもめなかったようである。
石原氏も、中国の要望を受け容れてそのまま政界から引退というのでは腹の虫が収まらないので国会議員復帰に動いたが、すっきり職を辞した。(準備をしていなかったためであろうが、政治的経験が乏しい猪瀬氏を後継者にしてしまった。猪瀬氏を徳洲会に引き合わせたのは石原氏だろう)
野田首相は、解散表明前の11月初旬、目を真っ赤に腫らし答弁もしどろもどろという姿を見せるようになったことから、そうとう強い拒絶反応と悔しさがあったと思われる。そして、最後の党首討論で職を辞すことを(負けを覚悟した衆議院解散)を表明した。
その後の日本経済の推移を考えると、野田氏は運がなく安倍氏には運があるといえるのかもしれない。
野田政権を支えていた民主党圧倒的多数の衆議院議員の任期は翌13年9月まであった。
円安傾向は、野田内閣が解散を表明するずっと前の10月(欧州中央銀行がユーロ圏各国の国債を無制限で買うと宣言したことがきっかけ)から始まっており、野田氏が13年8月まで粘っていれば、昨年春から初夏にかけて進んだ円安・株高は“野田政権の功績”になっていたはずである。
(13年4月から始まった日銀の量的金融緩和は、円安促進効果としてタイミングもずれているし、理論的にも円安傾向の支えにはなっても円安傾向を推し進めるものではない)
そして、民主党がその勢いを借りて13年夏に総選挙を実施していれば、勝利したとは言い切れないが、12年暮れのようなボロ負けを喫することはなかったであろう。
話は少しずれるが、このところ騒動になっている衆議院の解散は、内閣不信任案可決抜きでは憲法違反だが)、言われているような消費税増税延期問題ではなく、首相任期中に解決すると国内向け米国向けに安倍氏が公約している「拉致問題解決」(日朝国交正常化)を達成するためにより多くの時間が必要だと考えているからではないかと推測している。
(違憲性については、「市場で浮上する衆院選観測、「郵政解散」に相似:内閣総理大臣に不信任案可決を前提としない解散権はナシ」http://www.asyura2.com/14/senkyo174/msg/318.html を参照)
※ 参照投稿
「[衆議院解散劇の裏を読む]米国も絡む日中関係に規定され動いてきた日本の12年後半政局」(http://www.asyura2.com/12/senkyo140/msg/769.html)
「桝添東京都知事訪中の真意は“安倍訪中の露払い”:日中関係悪化の理由に関する石原氏の説明と教科書検定で改善に向かう日中関係」
http://www.asyura2.com/14/senkyo164/msg/312.html
「安倍政権は3月に教科書検定という裏口を使い「中国の領有権主張」と「南京虐殺」を認定:靖国不参拝も5月高村副総裁訪中で伝達」
http://www.asyura2.com/14/senkyo174/msg/319.html
「茶番劇!?石原氏は、息子も出馬した総裁選での安倍勝利を予め知っていた可能性:無視されたままの党首討論会「石原重要証言」」
http://www.asyura2.com/12/senkyo140/msg/780.html
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2014.11.11 21:54更新
習氏「2回目からは友人になる」 首脳会談後の安倍首相との会話で[産経新聞]
「初めて会ったときは他人でも、2回目からは友人になる」。安倍晋三首相は10日、北京で行った中国の習近平国家主席との初めての首脳会談後、アジア太平洋経済協力会議(APEC)ビジネス諮問委員会の会合で再び習主席と会話を交わした際、そう話しかけられたという。首相が11日のフジテレビ番組(10日収録)で明らかにした。
首相は番組で、首脳会談の冒頭に握手した習主席の表情がぎこちなかったことについて「それぞれの国の事情があるのだろう」と指摘。「だんだん信頼関係を構築していくということを多くの地域の人たちも期待している」と関係改善に水を向けた。両首脳の“雪解け”は近い!?
http://www.sankei.com/politics/news/141111/plt1411110052-n1.html
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