http://www.asyura2.com/14/senkyo174/msg/355.html
Tweet |
解散風と日銀
http://blog.livedoor.jp/analyst_zaiya777/archives/52666189.html
2014年11月11日 在野のアナリスト
昨日の日中首脳会談で、強気の日本に中国が折れた、などの報もありますが、端的に考えれば、なぜこんな非礼をうけても日本は正式に中国に抗議しないのか? との事情を考慮すれば、優劣はすぐ分かります。それを関係改善の一歩だろうと、前進だろうと、抗議せずに受け入れたのなら、安倍氏が蛇蝎のごとく忌み嫌っていた屈辱外交を自らがしてみせた、となるのです。事前に調整がとれていたなら、安倍氏も仏頂面で握手すれば済んだこと。違いを際立たせたかったのなら、もっとオーバーに歓迎の態度をとればよかった。どちらでもない中途半端さが、すべて物語るのです。予想外のことに、安倍氏が困惑した、外交上調整に失敗した、という事情を。
さらに気になるのが、APECでオバマ大統領との会談がセットされなかった。TPPの全体会合で顔を合わすことはあったものの、会談したとの報がない。話すことがないほど、意思疎通が図れているなら別ですが、中間選挙を終えた今、改めて話し合うことは多いはずです。露骨に外されているとしたら、嫌われ者としての面目躍如、それこそ蛇蝎の如くに嫌われているのでしょう。
昨日、とりあげた毛沢東氏の「東風〜」の言葉は元々、中国の格言ですが、日本では解散風が暴風となって襲います。誰がどんな説明をしても、大義については首を傾げますが、ここまでくると解散は止まりません。やらなければ、逆に求心力を失って退陣せざるを得なくなります。
しかし今日発表の10月景気ウォッチャー調査は、驚くべき数字です。現状判断DIは全項目がマイナス、前月比3.4pt下落の44.0でした。先行き判断DIは辛うじて非製造業がプラスでしたが、前月比2.1pt下落の46.6です。もう景気は明らかに下落局面、黒田バズーカ第2弾は含まれていないため、11月は分かりませんが、景気後退が意識される水準にまで、悪化している状況です。
それに合わせるように、NHKの世論調査は2ヶ月連続で内閣支持率が大きく下がり、50%を割れました。失速のペースは壁にぶち当たったような急落ぶりです。恐らく7-9月期に戻る、とされた景気が戻らず、その後の景気回復の道筋を誰も語らないことから、国民の間にも一気に失望が広がっている。それが景気ウォッチャー調査の結果にも現れたのでしょう。それはそのまま、政府に向かう。政治家が、政治資金を自らの生活費や、身内に回していたことなどが露呈し、国民の恨みを買った。さらに消費税再増税は先送りされようと、実施は不可避という中で、法人税は2.5%下げる、などと言い始めた。どれもこれも、選挙にはマイナスの影響しかないものばかりです。
それでも選挙をする、というのですから、最後まで暗愚ぶりを露呈するのでしょう。誰に唆されたか、は別にして、情勢判断もできないから外交は失敗続き、内政にも見るべき点がない。あれだけ批判されたのに、おトモダチで組閣したため、党内に味方もいない。それこそおトモダチにさえ見限られ、諌めてくれる人もいないようです。政治空白をつくり、多額の選挙費用をかけ、単に野党の準備が整う前、として選挙することに国民が納得するはずもないのに、それが分からない。最後まで、国民の心が何一つ分かっていない、そんな宰相として記録されるはずです。
市場では、ナゼか郵政解散と同一視するむきがあり、今日は7年ぶりに日経平均が17000円台に乗せました。しかし欧州系イベントドリブンであり、持続力は疑問視されます。株価連動内閣と揶揄され、世界でも例のない中央銀行が株を買う、といった異常なことをする日本ですから、選挙モードでも中央銀行は株を買うのでしょう。それが政治への介入、として批判されようと、日銀破綻を囁かれようと、異常な道に踏みこんだらもう戻れません。北風と太陽、という話は、人のコートを脱がす話ですが、今回のように解散風と黒田バズーカでは、国民の心にかかってしまった疑心、という分厚いコートを脱がせることはできない。そんな結果になることが確実なのでしょうね。
▲上へ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK174掲示板 次へ 前へ
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。