08. 2014年11月11日 19:45:50
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焦点:政府が消費増税延期を本格検討、早期解散になだれ込む可能性 2014年 11月 11日 17:00 JST http://jp.reuters.com/news/pictures/articleslideshow?articleId=JPKCN0IV0KJ20141111&channelName=topNews#a=1 1 of 1[Full Size] [東京 11日 ロイター] - 政府が消費税率10%への引き上げを先送りする公算が出てきた。引き上げ時期を1年半先送りする案を軸に本格的な検討が進んでいるとみられる。4月に消費税率を8%へ引き上げた後の消費動向が振るわず、このまま再増税に踏み切れば、デフレ脱却もとん挫し、結果的に税収の下振れから財政再建も進まないとの判断に傾いている。政府・与党内には、早期解散の観測も急速に台頭し、消費税と政局が連動する展開となってきた。 <増税延期の可能性高まる> 政府内では2015年10月からの増税に対し、政権の「司令塔」とされる菅義偉官房長官はじめ枢要なメンバーを中心に慎重な見方が広がりを見せている。 背景には、今年4月の増税による消費の反動減が、想定以上に長引いているとの分析が政府部内で多数意見となっていることがある。 再増税を決めれば一段の消費マインド低下、株価低迷を招きかねないとの危惧が浮上。このことが内閣支持率の低下につながるリスクとして懸念されている。 首相周辺の関係者の1人は、17日に発表される2014年7─9月期国内総生産(GDP)の1次速報値が前期比・年率で2%台にとどまった場合、増税延期になる可能性が高まると述べている。 また、別の関係者は、消費増税引き上げ延期の公算が大きく、政府部内で延期に向けた本格的な検討を始めることになりそうだとの見解を示した。 一方、増税実施派や財務省は、再増税を延期すれば、2015年度までに国・地方の基礎的財政収支(プライマリーバランス)の国内総生産(GDP)対比の赤字を10年度比で半減、20年度までに黒字化するとの事実上の国際公約でもある財政健全化目標の達成が、難しくなると懸念する。 格付け会社による格下げなどを契機に、日本の財政再建能力に市場が疑問を持ち、長期金利の急上昇につながりかねないと増税派は懸念する。9月以降の急速な円安に拍車がかかり、意図せざる円の急落を心配する声もある。 <早期解散論浮上、山口公明党代表「構えを考えざる得ない」> こうした増税実施派の反対論を抑え込むことも念頭に、政府・与党内では、11月中の衆院解散・12月総選挙で国民の信を問うとの選択肢が、急浮上している。 公明党の山口那津男代表は11日午前の定例会見で「解散についてのシナリオや見通しも含めた情報が重なってきている。われわれとしては、それなりの構えを考えざるを得ない」と述べ、年内の衆院選に備え態勢をとる考えに踏み込んだ。 別の与党幹部は「消費税率引き上げを先送りするのであれば、政策の大転換。国民に信を問う理由になる」と語った。 <「19日解散」、「28日解散」の思惑> 関係者によると、増税先送りを決断する場合には、来年度予算編成への影響を最小限にするため、早めに判断したほうが良いとの見方がかねてから存在していた。 このため、17日公表の7─9月期GDP1次速報値を踏まえ、18日に景気対策の検討を指示。「19日解散」との観測が出ている。 また、26日に予定される党首討論を経て、今国会の事実上の最終日である28日に消費税率10%への引き上げの延期を宣言し、衆院を解散する案もささやかれている。 政権としては解散表明までの間に、景気対策の規模と骨子を固め、経済最優先で取り組む方針を明確にしたい考え。 また、先送りする時期を「1年半」などと明確にし、2度先送りすることはないと明確にするため、「景気弾力条項」を廃止する案も浮上している。 与党の一部には、消費税率引き上げの判断を先送りしたまま、解散に踏み切るとの観測も出ている。 さらに選択肢の1つとして、年明け解散も取りざたされている。ただ、来春の統一地方選との間隔が一段と狭くなるシナリオには、連立を組む公明党の賛成が得られないとの見方がある。 自民党三役の一角を占める自民党の二階俊博総務会長は11日の会見で「(解散の)風が吹き始めていることは間違いない」と指摘した。そのうえで「時が来れば果敢に戦って、自民党が圧勝できる態勢を整えなければならない」と表明し、解散風をさらに強めることになった。 消費増税の先送りを「旗印」にした衆院選へのうねりが、だれの目にもはっきり映る情勢となってきた。 (竹本能文 吉川裕子 編集:石田仁志 田巻一彦)
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPKCN0IV0KJ20141111?feedType=RSS&feedName=topNews&utm_source=feedburner&utm_medium=feed&utm_campaign=Feed%3A+reuters%2FJPTopNews+%28News+%2F+JP+%2F+Top+News%29&sp=true 解散のタイミング、何ら決めていない=安倍首相 2014年 11月 11日 19:23 JST http://jp.reuters.com/news/pictures/articleslideshow?articleId=JPKCN0IV0TE20141111&channelName=topNews#a=1 1 of 1[Full Size] [北京 11日 ロイター] - 安倍晋三首相は11日、北京での内外記者会見で、衆院解散のタイミングについて「何ら決めていない」と語った。また、「国内では憶測に基づく報道があると聞いている。それらに答えることはしないが、私自身、解散について言及したことは一度もない」と述べた。 日銀の追加緩和などを受け、為替市場で円安が進んでいることについては「為替の水準については言及しない」としたうえで、「一般論として円安方向への動きは輸出企業や海外展開している自動車(産業など)にはプラスだ。輸入価格の高騰で影響を受ける中小企業や地方の方々にはしっかり目配りしていかなければならない。必要に応じ対策を打っていく」と語った。 日銀の追加緩和に関しては「量的質的緩和はG20でもデフレを止め、内需を支えることを意図したものとの認識が確認されている」とし、「量的・質的緩和の拡大は長年にわたるデフレからの脱却が目的であり、為替を目的としたものではない」と説明した。 さらに「日本は為替レートは市場で決定されるべきというG20の合意にコミットしている」との認識を示した。 安倍首相は2年半ぶりに行われた日中首脳会談について「関係改善のため大きな一歩を踏み出すことができた。地域と国際社会の平和と安定に責任を持つ日中が、戦略的互恵関係の原点に立ち戻って協力関係をさら発展させていく、その強いメッセージを世界に発信できた」との認識を示した。 今後の日中関係については「偶発的な衝突を回避するための海上連絡メカニズムの実施へ、具体的な協議がスタートする。様々な分野で協力関係を発展させるため、関係当局、閣僚レベルで対話を積み重ねたい」とし、「このような積み重ねの上に、次回の首脳レベルの対話が見えてくると思う」と述べた。 また日中首脳会談では、小笠原諸島でのサンゴ密漁防止のため、前向きな対応を求めたことも明らかにした。 日ロ首脳会談に関しては「2国間関係からウクライナをはじめとした国際情勢にいたるまで率直に会談した」と説明。プーチン大統領の訪日を来年のベストなタイミングで実現するため、準備を進めるとしたうえで、「個人的な信頼関係を基礎に重層的な協力の幅を広げながら、平和条約実現に向けて粘り強く交渉を続ける」との決意を示した。 環太平洋連携協定(TPP)に関しては「1年ぶりに首脳会合が行われ、政治的なリーダーシップで早期に妥結させる明確な意思を共有できた。出口が見えてきた」との見方を示した。さらに「TPPの先には、より大きな市場を作り上げるアジア太平洋自由貿易圏(FTAAP)の実現が視野に入ってきた。今回のAPECではその実現のためのロードマップを取りまとめることできた」と評価。「次の四半世紀も日本が中心となって大きな経済統合をけん引していく決意だ」と語った。 *内容を追加します。 (石田仁志 編集:山川薫)
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPKCN0IV0TE20141111?sp=true |