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参院本会議で質問に答える安倍晋三首相=国会内で2014年11月7日、藤井太郎撮影
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20141110-00000098-mai-pol
毎日新聞 11月10日(月)21時42分配信
安倍晋三首相が消費税率の10%への引き上げを先送りし、年内の衆院解散・総選挙に踏み切るのではないかとの見方が、政府・与党内で広がっている。早ければ7〜9月の国内総生産(GDP)速報値が17日に発表されるのを受け、判断するのではないかとの見立てだ。与党幹部からは選挙準備を促す発言も飛び出している。
二階俊博総務会長「解散がいろいろ議論になっているが、状況報告してほしい」
谷垣禎一幹事長「首相が熟慮して判断する。仮に前へ進むことになれば、大義名分は何かと、きちっとしたスケジュールが必要だ」
10日の自民党役員会。谷垣氏は解散する場合、予算編成などの日程に配慮する必要があるとの認識を示した。
自民党の茂木敏充選対委員長は那覇市で記者団に「いつ解散があってもいいように選挙準備を推進する。常在戦場の気持ちで日々、活動するのは極めて重要だ」と党内の引き締めを図った。
首相は9日、解散について「全く考えていない」と強調。首相周辺は「消費増税反対派に対し、『増税させないなら解散するぞ』という脅しではないか」と推測する。
だが、政府内からも「消費増税の自公民3党合意をひっくり返すことだから、信を問うことは大義名分になりえる」(高官)と年内解散の可能性を認める声は出ている。
首相は海外出張から帰国する17日のGDP速報値の発表を受け、18日にも経済対策を盛り込んだ14年度補正予算の編成を指示する意向。19日にも解散するのではないかとの見方があるほか、26日の党首討論の際に解散を表明するとの臆測も出ている。11月中下旬の解散となれば、12月14日か21日の投開票が有力視されている。【影山哲也、松本晃】
◇「議席は増」と皮算用の民主、維新の党「今のままでは……」
野党も早期解散の可能性があるとして、組織の引き締めを図っている。前回、大惨敗した民主党は議席増を見込むが、第3極として躍進した維新やみんなの両党などは勢いに陰りも見え、危機感が高まっている。
2012年の前回衆院選で議席が4分の1に減る大惨敗を喫した民主党は「議席は増える」と皮算用している。海江田万里代表は10日の記者会見で、「解散をやるなら正面から受けて立つ」と強調。枝野幸男幹事長も9日、青森市内で記者団に、首相が消費増税を先送りして衆院解散に踏み切った場合、「アベノミクスがうまくいっていないことの裏返しだ。アベノミクスの失敗が争点になる」と語った。
同党は10月から候補者が内定した選挙区の情勢調査を行っており、立候補予定者に結果を通知し、選挙準備を急がせる考えだ。
野党第2党の維新の党も、年内に新人候補を30人近く増やし、100人程度を擁立する方針。ただ、共同代表の橋下徹大阪市長は「解散になれば(野党間連携が)まとまる所はまとまるが、今のままでは野党惨敗だ」と懸念も示した。
みんなや次世代、生活の3党からは「存在感が低下しており、党の存続に関わる」との声も出ている。【佐藤慶】
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