http://www.asyura2.com/14/senkyo174/msg/191.html
Tweet |
「ハロウィン・サプライズ」以降、株価は堅調だが、消費増税はまた別問題 photo Getty Images
「消費税有識者会合」再任メンバーは増税派優勢で、どうなる?
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/41015
2014年11月08日(土) 歳川 隆雄「ニュースの深層」 現代ビジネス
政府・内閣府は11月4日、消費税率を来年10月に10%へ引き上げるかの最終判断に向けて、有識者に意見を聴く景気点検会合(通称、「有識者会合」)を首相官邸でスタートした。
■消費増税10%の是非問う有識者会合のメンバーとは?
政府から麻生太郎副総理・財務相、甘利明経済財政・経済再生相、黒田東彦日本銀行総裁、そして経済財政諮問会議(議長・安倍晋三首相)の民間委員の榊原定征経団連会長(東レ会長)、伊藤元重東京大学教授、新浪剛史サントリー社長ら8人が出席した。
同有識者会合メンバーは各界の有識者45人から成る。
三村明日本商工会議所会頭、古賀伸明日本労働組合総連合会(連合)会長、白石興二郎日本新聞協会会長(読売新聞グループ本社社長)、万歳章全国農業協同組合中央会(JA中央会)会長、稲野和利日本証券業会会長(野村アセットマネジメント取締役会議長)、伊藤隆敏政策研究大学院大学教授、武田洋子三菱総合研究所チーフエコノミスト、池史彦日本自動車工業会会長(ホンダ社長)、樋口武男住宅生産団体連合会会長(大和ハウス社長)、須田善明宮城県女川町長、尾ア正直高知県知事、吉川万里子全国消費生活相談員協会理事長、浜田宏一内閣官房参与(米イェール大学名誉教授)など。
有識者会合は11月13日、14日、17日、18日にも開かれる。
第1回会合では、安倍首相のブレーンである浜田内閣官房参与が再増税実施を1年半ぐらい見送るべきだと述べた。
一方、先日のGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)の資産運用比率変更のトリガー(引き金)となった報告書の作成責任者だった伊藤教授は景気対策実施を条件に予定通り税率引き上げるべきだと語った。
■「8%会合」からの再任メンバーは「増税派」優位!?
昨年4月の8%引き上げ実施に当たっても、実は有識者会合が開かれた。当時のメンバーは52人。
そして同メンバーから伊藤政策研究大学院大学教授(当時は東京大学教授)、樋口住宅連会長、万歳JA中央会長、古賀連合会長、武田三菱総研チーフエコノミスト、本田悦朗内閣官房参与(静岡県立大学教授)、片岡剛士三菱UFJリサーチ&コンサルティング主任研究員ら13人が今回も再任されている。
興味深いのは、13人の色分けである。伊藤教授、古賀会長、武田チーフエコノミスト、加藤淳子東京大学大学院教授ら5人が再増税派であり、浜田、本田両内閣官房参与、片岡主任研究員、樋口住宅連会長の4人が先送り派である。
残る4人は明確ではない。人選は、景気点検会合を所管する甘利大臣の下にいる内閣府官僚が行っている。だがもちろん、経済財政諮問会議を担当する内閣府には財務省からの出向者もいる。
安倍官邸では、菅義偉官房長官が一貫して再増税慎重論を唱えており、大蔵OBながら加藤勝信官房副長官も慎重論に与しているようだ。首相ブレーンの2人の内閣官房参与は先送りを強く求めている。
内閣では、安倍首相の盟友、麻生副総理は終始再増税論をリードしてきた。甘利経済財政相が再増税論から慎重論に転じたとされる。与党・自民党内には若手を中心に断固反対論が根強いが、執行部は谷垣禎一幹事長を筆頭に再増税派が多数を占める。平たく言えば、政権内で消費税再増税を巡る攻防が繰り広げられているのだ。
それだけに、12月10日前後に是非の判断を下す安倍首相は今、必要以上に自らの立ち位置が「ニュートラル」であることを強調するのだろう。
■安倍首相は17日には判断か
再増税を決断するにせよ、先送りを決めるにしても、安倍首相の判断が衆院解散・総選挙の時期に直結するだけに慎重にならざるを得ないのだ。政権側のブラフであるにしても、ここに来て「年内解散論」が取り沙汰されているのは、こうした政権内の攻防が背景にあるのは言うまでもない。
安倍首相が再増税を見送った場合、10月31日の日銀の追加金融緩和とGPIF資産運用比率変更の「ハロウィン・サプライズ」による日経平均株価1万7000円台実現を「成果」とするアベノミクスの促進と、再増税先送り決断の是非を争点とした「12月下旬衆院解散・1月中旬総選挙」の可能性を排除すべきではない。
もちろん、来年春の15年度予算成立後、通常国会終了後の夏、9月の自民党総裁選後の秋など衆院解散・総選挙の時期について選択肢が増える。
他方、再増税を決断した場合は、来年10月の10%実施前の衆院解散・総選挙か16年の衆参院ダブル選挙(時差を置くことも)のどちらかしか考えられない。
いずれにしても、安倍首相が解散権のフリーハンドを握るという観点からすれば、消費税再増税を先送りにした上での早期解散が政治日程として急浮上しているのは合点がいく。11月17日の7−9月期のGDP(国内総生産)速報値公表直後には、たとえ胸中であるにせよ、安倍首相は是非を判断することになる。
▲上へ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK174掲示板 次へ 前へ
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。