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テキトー答弁で混乱拍車/(C)日刊ゲンダイ
トンチンカン答弁連発…塩崎厚労相は派遣法改悪に関心なし
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/154753
2014年11月7日 日刊ゲンダイ
安倍政権がもくろむ「派遣法改悪」。今国会で何としても成立させたい与党は審議を焦っているが、これにブレーキをかけているのが他でもない所管の塩崎恭久厚労相(64)だ。5日の衆院厚労委員会で、法案の中身を全く理解していないトンチンカンな答弁を繰り返したのだ。
今回の法改正案は、派遣労働の期限を事実上撤廃する内容。原則最長3年の派遣を、人を入れ替えれば企業はずっと雇い続けられるため、派遣が永遠に“固定化”するのではないかと懸念されている。で、委員会では民主党議員がその点を詰めたところ、塩崎厚労相は3年の原則は守られると断言。その理由として「労働組合の意見聴取をして了解を得なければならない。組合が反対一色なのに、(企業側が)それを無視して派遣の継続を強行した場合、労働局は指導する」と答弁したのだ。
所管大臣がそこまで労働者寄りならば喜ばしい限りだが、現実の法案はそうなっていない。法案と“真逆”の答弁をする塩崎厚労相に対し、民主党議員は「もう一度確認します。それでよろしいんですね」と合計5回も聞き返したが、塩崎厚労相は同じ答弁を繰り返した。
■事務方が慌てて答弁を“上書き”
厚労省はこれに大慌て。翌6日になって「大臣の答弁に言葉足らずで誤解を招く恐れがある」として、<労働組合の反対意見があった場合に対応方針を説明しなかったような場合には、労働局が指導する>というペーパーを厚労委の理事会に提出。大臣答弁を“上書き”したのだった。
その結果、野党は猛反発。大臣の謝罪・訂正を求めて、7日の厚労委は朝から紛糾し、野党は審議を拒否している。
厚労委理事で民主党の山井和則衆院議員がこう言う。
「大臣答弁にはビックリしました。法案の内容と正反対のことを言うのですから。派遣が固定化するのかどうかは、法案の根幹の部分です。塩崎さんはGPIFや株価で頭がいっぱいで、派遣法のことなんて全くわかっていないのでしょう。大臣答弁ひとつで、何十万人もの派遣労働者の人生を左右するんですよ。塩崎さんは、事の重大さがわかっていません」
こんな大臣に国民の健康や安全を扱う厚労行政を任せていたら、ますます酷い目に遭う。
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