http://www.asyura2.com/14/senkyo174/msg/127.html
Tweet |
【関西の議論】「なぜカジノがダメでパチンコは許されるのか」橋下市長、井戸知事にかみつく…「タレント」対「官僚」因縁バトル再び
http://www.sankei.com/smp/west/news/141106/wst1411060008-s.html
2014.11.6 11:00 産経新聞
カジノを含む統合型リゾート(IR)をめぐり、大阪市此花区の夢洲(ゆめしま)への誘致活動を進める橋下徹市長(大阪維新の会代表)と松井一郎大阪府知事(維新幹事長)が、カジノ反対派の井戸敏三兵庫県知事とバトル≠繰り広げている。これまでにも関西3空港問題などで対立してきた因縁の関係だけに双方の発言はエスカレート。ギャンブル依存症を懸念する井戸氏の発言に対し、松井氏が「それなら兵庫県ではパチンコも規制すればいい」とかみつくなど、溝は深まるばかりだ。
■「ギャンブル国家」助長?
「地域振興のために手段を選ばないという姿勢そのものが、基本的に間違っている。人が集まって金さえ使えばいいのか」
井戸氏は10月14日の定例会見で、積極的なIR誘致活動を行う橋下氏らを痛烈に批判した。さらに「日本はすでに相当のギャンブル国家。それを助長するカジノをなぜ解禁するのか」と疑問を呈し、「依存症が兵庫県内にも出てくる。行政的な取り締まりが必要になり、裏社会の活動も予想される」と指摘した。
翌朝、橋下氏はすかさず反論した。「カジノだけを排除したって兵庫県のパチンコはどうするのかという話になってくる。少子高齢化時代を迎えて、きちんとお金を稼げるような大都市にするためには必要だ」
17日には盟友の松井氏も「兵庫県にパチンコ屋はどれくらいあるのか。パチンコでも多くの人が依存症に苦しんでいる。ばくち的なものを一切やらないのなら、兵庫県ではパチンコはできないと規制すればいい」と皮肉り、「リスクのないリターンはない」と批判した。
実際にシンガポールのIRを視察し、カジノの雰囲気がいかにギャンブルかを実感した経験がある井戸氏。青少年への悪影響を懸念する思いは強く、20日の定例会見で「パチンコは兵庫だけでなく全国津々浦々にある。これから認めるか認めないかを議論しているカジノとは一緒にはできない」と改めて主張した。
“場外バトル”はもう止まらない。松井氏は29日の定例会見で「『全国一律こうだから、もうできあがっているものは仕方がない』と。理想だけの、まさに霞が関の役人の発想だ。政治的センス全くなし」と官僚出身の井戸氏を断罪した。
■ヒートアップのワケ
なぜ、こうもヒートアップするのか。
それは、規制を徹底的に排除しようとする維新の立場と、規制をかける官僚の立場は基本的な考え方が真逆で、維新の2人からみると、井戸氏が「前例踏襲型の典型的お役人」に映るからだ。
対する井戸氏は手堅い手腕で実績を積み重ね、地方自治に精通した「行政のプロ」を自負しているだけに、派手なパフォーマンス型の政治姿勢を嫌う傾向が強い。
シンガポール視察で「カジノ=悪」と確信を深め、「カジノがないIRを作ればいい」と主張する井戸氏に対し、松井氏は「それが成り立つなら結構だが、成り立たない。世の中に絶対安全はない。一定のリスクがありながら、いかに日本や大阪を豊かにしていくか、そのバランスを取るのが政治家。リスクを嫌い、前例踏襲で一歩踏み出せないのが役所、役人だ」と指摘。「そもそも(井戸氏は)リスクを取った人生を送っていないでしょう」とまで言及した。
■因縁≠フ発端は空港
「タレント弁護士」出身の橋下氏と、旧自治省官僚出身の井戸氏が犬猿の仲≠ノなった一因には、「関西3空港問題」で衝突したことがある。
平成20年ごろから再燃した伊丹空港廃港論に火をつけたのは当時、大阪府知事だった橋下氏。大阪市内から関空への交通アクセス改善に合わせて伊丹を廃止し、関西空港と神戸空港を活用するよう強く求めた。松井氏も伊丹廃港論に同調したが、伊丹存続派の井戸氏は「(神戸空港を含む)3空港を活用するのが重要だ」と主張し、双方は真っ向から対立した。
隣の大阪がおひざ元の維新に、常に足下をおびやかされている井戸氏は、橋下氏率いる維新が掲げる大阪都構想の圏域拡大を警戒。25年4月の宝塚・伊丹市長選で「兵庫を維新から守れ」キャンペーンを側面支援し、いずれも現職が維新候補を破った。
同年9月の堺市長選でも現職候補だった竹山修身市長の応援演説に駆けつけ、「大阪都にあえて堺を組み込む必然性はない。伊丹、宝塚市民は大阪の膨張主義に対して良識を発揮した。堺市民も良識を発揮しましょう」と呼びかけ、ここでも維新候補を撃破した。
橋下、松井、井戸各氏がメンバーである関西広域連合でも関係がギクシャクしている。3年前に松井氏が広域連合に対してIR誘致への応援を求めた際には、連合長を務める井戸氏は「カジノについて、広域連合としては取り組まない」と拒否。「カジノを使ったような振興はしたくない」と断言し、現在まで議論がストップしたままだ。
■候補地の「大本命」は大阪
IR誘致は安倍晋三首相が成長戦略の柱の一つと位置付け、政府としてカジノ解禁に積極的に取り組む姿勢を示している。2020年の東京五輪をにらみ、海外からの観光客を呼び込む「起爆剤」にする考えだ。
政府はIR第1号に認定する自治体として、大阪市▽沖縄県▽横浜市−の3カ所を想定。今国会でIR整備推進法案が成立すれば、その後、1年程度をかけて具体的な立地や法整備を検討する。
現在、全国約20の自治体がIR誘致に関心を示しているが、複数の政府関係者は「大阪の評価が非常に高く、横浜、沖縄と続く」と語る。特に府市一体となって夢洲への誘致を進める大阪は用地が広大で、鉄道整備計画も持ち上がっており、海外事業者からの注目も高い「大本命」だ。
ただ、IR整備推進法案をめぐっては、井戸氏と同様、ギャンブル依存症や多重債務者の増加を懸念する声も少なくない。法案を提出した超党派の「国際観光産業振興議員連盟」(IR議連)は日本人の利用に資格要件を設ける規定を盛り込んで、法案を修正することを決定。ただ、与党の公明党や民主党内にはまだ慎重論も根強く、意見集約には時間を要しそうだ。
大阪と兵庫の首長間で続くバトル=B関西全体の経済成長を考えれば、感情論を交えて争っている場合ではないと思うのだが…。
▲上へ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK174掲示板 次へ 前へ
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。