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安倍総理の表情に、以前のような覇気はない。次の辞任に戦々恐々としているのだ〔PHOTO〕gettyimages
内幕レポート 他人の不幸は蜜の味 自民議員の言いたい放題スッパ抜き!安倍内閣「次はアイツだ」
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/40958
2014年11月05日(水) 週刊現代 :現代ビジネス
大特集 潮目は変わった!政界大動乱が始まる
俺もSMバーに行きたい」「高市は大丈夫なのか」「やっぱり女はダメだ」
急転直下、窮地に追い込まれた安倍内閣。総理に干され、不満を募らせる党内のベテラン勢は、ここぞとばかりに身内を叩き、次なる「疑惑」を囃し立てる。政権が真の正念場を迎えるのは、これからだ。
■悪い予感が当たった
小渕優子前経産相、そして松島みどり前法務相が繰り広げた、あっという間の辞任劇から1週間。ことの収拾を焦る安倍総理の思惑とは裏腹に、自民党内ではいまだ混乱が続いている。あるベテラン議員はこう漏らした。
「小渕の件はスキャンダルというか、もはや国民には『犯罪』と映っているよ。あんなに次々とヘタを打っちゃ、言い逃れも無理だ。彼女を閣僚に推した額賀派も、これで終わりでしょう。
しかし、議員なんてみんな多かれ少なかれ似たようなことをやっちゃいるが、ここまで下手クソなのは見たことがないね。小渕事務所の関係者は、誰かしら『責任』をとらないとねえ。
この流れはまだまだ続く。他の閣僚も、調べれば出てくるんだから。残りの国会は『政治とカネ』だけで終わっちゃうかもしれない」
相次ぐ不祥事の連鎖で、急速に求心力を失ってゆく安倍政権—。その一方で、自民党内部から上がる議員たちの声は、心なしかこの状況を「他人事」として楽しんでいるかのようにさえ聞こえる。
それもそのはず、彼ら男性議員は皆、実力ではなく「人気取り」と「数合わせ」のために入閣した女性閣僚の辞任に、「それ見たことか」と心の中で快哉を叫んでいるのだ。
「だいたい、小渕優子なんてそこらのネエちゃんと同じじゃないか。大臣どころか議員の仕事だって、やる気も資質も本当にあるのかどうか、そこからして怪しいところですよ。
それに、子育てだなんだってウリで入閣したくせに、自分はベビーシッターを雇ってたっていうじゃないですか。看板に偽りありだ」(当選6回の議員)
「小渕さんだけではなくて、高市(早苗総務相)さんも有村(治子女性活躍担当相)さんも、安倍総理が重用している女性議員なんて、本当ならあと10年は『雑巾がけ』をしてなきゃいけないような人たちばかりでしょう。私たちみたいに長年尽くしてきた人間を差し置いて、内閣改造後も処遇しようとすらしない。これじゃ助け舟を出そうという気にもなりません。
この前、国会の廊下で某委員会の長と立ち話をしたのですが、彼も『今回の件は、残念だったな!』と大声で言っておどけていましたよ」(当選7回の議員)
果ては、総理に近い某閣僚までも、小渕・松島のダブル辞任の直後にはこう嘆いていたという。
「もとはといえば、今年の春に『内閣改造をやらなきゃ安倍政権はもたない』と、オレを含めた周囲の人間が総理の尻を叩いたんですよ。早晩、『入閣待機組』のベテランからの突き上げに耐えられなくなるだろうと思ってね。
それなのに、いざ改造をやるとなると総理は『女を入れる』と言って聞かず、その結果がこれですから。言いたくはないが、悪い予感が当たった。やっぱりダメだった」
現在、安倍総理が最も恐れているのが、閣僚から3人目の辞任が出ることであるのは間違いない。最悪の事態を何としても防ぐため、総理は小渕氏と松島氏の後任として、宮沢喜一元総理の甥・宮沢洋一氏を経産相に、そしていかにも堅そうな東大卒の上川陽子氏を法務相に起用した—はずだった。
しかし今、安倍政権の閣僚は国民の厳しい監視下におかれていると言っても過言ではない。就任2日で、早くもボロが出た。宮沢氏の'10年度の政治資金収支報告書に、広島市内にある「SMバー」へ、「交際費」の名目で1万8000円余りを支払っていたという記載が見つかったのである。
「着衣のままですが、お店の女性を縛ってロープで吊るし、数人の客が前に出て、ムチを打つ係やピンクローターを当てる係、ロウソクを垂らす係になる。他の客は、その様子を携帯電話のカメラで撮ったりしています」(店を訪れたことのある男性)
宮沢氏は「私は店に行っていない」と弁解したが、そういう問題ではない。議員の政治資金には、国民が支払った税金や政党助成金も当然含まれている。店を訪れたのがたとえ秘書であろうと、あるいは地元のスタッフであろうと、そうした店に政治資金でカネを支払うこと自体が大問題なのだ。
「いい気なもんですよ。私だって、赤坂や歌舞伎町の怪しい店の領収書を付けて閣僚になれるんだったら、ぜひそうしたいね」(前出と別の自民党ベテラン議員)
■自分で自分にカネを払う
この調子では、不祥事の連鎖は止まる気配もない。当の自民党議員ですら「まだまだ出てくる」と言い切る中で、他にも複数の具体的な「名前」が挙がり始めている。
党内で「次はアイツだ」と目されているのが、西川公也農水相だ。自民党中堅議員が語る。
「実は官邸は、彼を最も懸念しています。西川さんは今回の騒動の前から、社長が逮捕された安愚楽牧場やサラ金業者から献金を受けていたと指摘され、総理の任命責任が問われていた。
地元の栃木での評判も芳しくなく、心配になった安倍総理が、本人に直接『身辺は大丈夫なのか』と尋ねたほどです」
もちろん、西川氏の「政治とカネ」についても洗い直しが始まっている。すると出るわ出るわ、収支報告書のあちこちに「不都合な事実」が埋もれていた。全国紙政治部デスクが言う。
「西川氏が支部長を務める自民党栃木県第二選挙区支部の収支報告書は、問題の宝庫です。たとえば一昨年は、車のリース代として毎月2万円が西川氏本人に支払われている。自分で自分の車を使ってカネを貰うなんて、常識的に考えれば、不自然としか言いようがありません。さすがにマズいと思ったのか、今回の小渕氏の報道があった10月16日に急遽、支払先の名義を変更しています。
もうひとつ不自然なのが、同じく自分あてに毎月7万円の『家賃』を支払っていること。西川氏は栃木県さくら市に敷地約300坪の邸宅を所有し、ここに資金管理団体と党支部の事務所を置いて、両者からカネを徴収しているのです。
その上、自宅兼事務所なのに、光熱水費や電話代、ガソリン代、月5~6万円の「油代」、車検代、衣類代等々を『事務所費』として政治資金で賄っている。他にも植木の剪定、トイレと門扉の修繕、さらには年間9回の『ゴルフ代』約20万円まで堂々と経費扱いにしています」
かつて、第一次安倍政権下で自殺した松岡利勝農水相、その後を受けたものの就任2ヵ月で辞任に追い込まれた赤城徳彦農水相が、いずれも事務所費の不透明な使い道を指摘され、窮地に立たされた。西川氏が同様の追及を受けてもおかしくないのだ。
もっとも西川氏に限らず、この「自分で自分(または身内)にカネを払う」という手口は、政治家にとっていわば常套手段である。
他にも複数の現職閣僚の資金管理団体や後援会が、不透明なカネのやりとりを行っていることが明らかになっている。例えば、総理の覚えめでたい『安倍ガールズ』のひとり、高市早苗総務相だ。
「高市氏の全国後援会『新時代政策研究会』と自民党奈良県第二選挙区支部、さらに地元の『高市早苗連合後援会』は、いずれも事務所を奈良県生駒市内の同じビルに置いています。このビルの所有者は、やはり同じビルに本社をおく地元の産業廃棄物処理業者です。
不可解なのは、いずれの団体も同じビルに居を構えているにもかかわらず、それぞれの『事務所費』の額が大きく異なること。自民党奈良県第二選挙区支部は過去3年間にわたり、毎年800万円から1000万円あまりを『事務所費』の名目で支払っていますが、一方で他の2つの後援会の『事務所費』は年間100万円前後です。この中には事務所の賃料も含まれています。
同じ建物内にある事務所の『事務所費』に数百万円もの差額があるのは、奇妙な印象を受けます」(関西地元紙記者)
政治資金管理団体から議員本人への献金が発覚し、政治資金規正法違反が疑われている江渡聡徳防衛相にも、新たに不可解なカネの流れが浮上した。彼の地元・青森県の自民党関係者が明かす。
「江渡氏が支部長を務める自民党青森県第二選挙区支部は、2年前『政経福祉懇話会』という団体から約300万円の献金を受けています。この懇話会の会長は地元企業の経営者で、江渡氏は同懇話会を『支援企業の会』と公言している。どうやら、懇話会は地元企業からカネを集め、取りまとめたうえで江渡氏に献金しているようなのです。
もし献金元の企業名を隠す目的で、任意団体が寄付金を取りまとめて支払ったのなら、政治資金規正法の趣旨に反するのは明らかです」
よく「李下に冠を正さず」と言うが、絶大な権力を振るう閣僚たるもの、このように不透明なカネの動きを抱えたままでは、国民からの厳しい視線にさらされても決して文句は言えない。
さらには、閣僚たちの株取引に関しても、こんな事実が明るみに出た。
「有村治子女性活躍相、そして山谷えり子拉致問題担当相は、それぞれ伊藤園や積水ハウス、三菱商事といった超優良銘柄の株を大量に保有していることが資産報告で明らかになっています。にもかかわらず、なぜか配当所得の記載が見当たらない。この1年あまり、アベノミクスでずいぶんと資産価値が上がっているはずですが、彼女たちがその恩恵を受けていないとは思えませんね。
ちなみに、東京電力の株を持っていることを就任直後に追及された宮沢洋一経産相は、約20万円の配当所得を昨年報告しています」(前出・全国紙政治部デスク)
■「泥船」から逃げ出す人々
閣僚が株取引を行うこと自体に、法的な問題はない。だが彼らには、取引によって得た利益を報告する義務がある。これは、国の経済と国民の暮らしを左右しうる閣僚にとって当然のことだ。
そうした自覚もなく、ずさんなカネの管理を恥じることもない人々が、急激な増税を進め、国民に経済的負担を強いる安倍政権の一翼を担っているのだから、ちゃんちゃらおかしいというものである。
これほどの疑惑が続々と噴出している以上、もはや次なる辞任が出るのは時間の問題だと思われる。3つ目のドミノが倒れた瞬間、今度こそ安倍政権は「崩壊の連鎖」に突っ込んでゆくことになるだろう。
そして、その日は間もなくやってくる。政権の動揺を最も近くで目撃している自民党の議員たちが、泥船から逃げ出す準備を始めているのだ。
「この1ヵ月ほど、夜の会合ではもっぱら『いつ安倍総理の体調は限界を迎えるか』、そして『そうなったら誰につくか、誰を担ぐか』という話ばかりです。
小渕さんの辞意を外遊の帰国途上で耳にした総理は、東京に着いてからも顔色が悪く、夕食の時も酒にはほとんど口をつけませんでした。最近は会見でも呂律が回っていない時がある。今、総理の体調と精神状態はこの2年間でも最悪ですね」(前出・自民党中堅議員)
改めて指摘するまでもなく、第一次安倍政権は閣僚の相次ぐ辞任と、それに伴う安倍総理の体調不良によってあっけなく幕を閉じた。
今、自民党内では「最近の総理の表情は、第一次政権の末期によく似ている」(冒頭のベテラン議員)という声さえ聞こえ、いよいよ本当に「終わり」が近づいているのだというムードが支配的になりつつある。政治ジャーナリストの野上忠興氏が言う。
「拉致問題は成果が出ない、アベノミクスに打つ手はないとなれば、ここから先は政権にとっていい話がひとつもない。これまでのような『支持率政治』は、早晩破綻することになります。
しかも、12月には消費税再増税の決断が否応なく待ち受けている。それを花道にして、体調が思わしくない安倍総理が退き、例えば居抜きで麻生太郎副総理がポスト安倍を担うという可能性も、論理的には十分にあり得るのです」
閣僚の相次ぐ不祥事で、潮目は確実に変わった。「安倍長期政権」がただの夢でしかなかったと、すでに誰もが気付いた以上、間もなく政界は大動乱の時を迎えるのだ。
「週刊現代」2014年11月8日号より
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