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戦場のうた/元“慰安婦”の胸痛む現実と歴史
2014年民間放送連盟のテレビ報道部門最優秀賞。
戦時中140ヵ所の慰安所があったとされる沖縄。慰安婦に関する大阪市長の発言も伝えながら、「慰安婦」問題の背景、沖縄に慰安所を設置した日本軍の実態を、多くの証言や資料で明らかにした。被害女性の貴重な証言や、宮古島で「慰安婦」を見た住民、慰安婦と交流のあった住民の記憶などを丁寧に集め、「慰安婦」や住民、日本兵が当時何を思っていたのかを「うた」を手掛かりに探った。
2014年民間放送連盟のテレビ報道部門最優秀賞。TVディレクター原義和さん。
http://www.j-ba.or.jp/category/awards/jba101390#TVhoudo
最近、朝日新聞の記事の誤報謝罪から日本軍「慰安婦」問題が再び注目を集めている。相変わらず「強制連行」が問題視されているようだが、焦点がずれている。首に縄をつけて連行したというケースは少ないのだろう。
中国山西省などで、日本軍は中国人に対してそういう残虐なことをいくらでもやっていたようだ。そうした部隊が沖縄に送られて、占領者気分を引きずっていて、沖縄の住民とトラブルにもなっていた。日本軍の指導部が考えた対策の一つが慰安所の設置だった。
沖縄に展開した日本軍の陣中日誌などには、慰安所のことがたびたび出てくる。明らかに慰安所は日本軍の施設だった。部隊が移動すると慰安所も移動する。「慰安婦」は移動先に連れて行かれる。逃げることは許されない。抵抗したら殺される。宮古島では、番組にもあるように「慰安婦」たちは住民と水場を共有していて、交流もあった。一見、自由に歩きまわっているようでも、島から逃げることはできない。本当の自由はそこにはなかった。これは、強制連行とも言って良いだろう。
日本は、侵略戦争と植民地支配で、重大な人権侵害を行っていたこと、そしていま再びセカンドレイプの形で被害者の人権を踏みにじっていることを認識し、それを恥じる感性を取り戻ることが大事なのではないか。
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