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責任追及の声が収まらない小渕氏。ケジメをつけるか
http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20141030/plt1410301700006-n1.htm
2014.10.30
小渕優子前経産相(40)=群馬5区=の政治資金問題で、東京地検特捜部は30日、政治資金規正法違反容疑などで、小渕氏の元秘書で、群馬県中之条町長を辞職した折田謙一郎氏(66)の自宅や、同県高崎市にある小渕氏の後援会事務所などを家宅捜索した。実態解明に向けて捜査機関が動き出すなか、小渕氏はどうするのか。
特捜部は、すでに折田氏から任意で事情を聴き、政治資金収支報告書に記載された支出先に対し、金銭が実際に支払われていたかなどの確認作業を進めている。今後、他の関係者らの聴取も進めるとみられる。
小渕氏をめぐっては、「小渕優子後援会」や「自民党群馬県ふるさと振興支部」など関係する4政治団体の2008〜11年分の収支報告書で、観劇会や野球観戦の支出が収入を計約5510万円、上回っていたことが判明。12年に開催した観劇会については、共催した後援会と振興支部の収支報告書に収支の記載がなかった。
疑惑発覚から4日後の20日、小渕氏は「信頼するスタッフの下でお金の管理をしてきたが、監督責任が十分でなかった」「心からおわびを申し上げたい。政策に停滞をもたらすことは許されない」といい、経産相を辞任した。折田氏は「小渕氏は何も知らない。収支報告書は私が作成した」と説明。「町政の混乱を招く」として、24日に町長を辞職した。
小渕氏は現在、弁護士や税理士などの第三者による調査を続けているが、野党側は国会で追及する構えを崩していない。
特捜部の強制捜査を受け、自民党幹部は「今後の政治生命を保つためにも、傷口が広がらないうちに、議員辞職した方がいい」と語った。閣僚経験者も「捜査当局が動けば議員辞職するしかない」と指摘した。
小渕氏に近い別の幹部も強制捜査の前、「小渕氏は弱気になっている。周囲から辞職を促されたら、そう判断する可能性は高い」と語った。
小渕氏の事務所は30日、後援会事務所などが捜索されことを受け、「地元の皆さまをはじめ大変なご心配をおかけしたことをおわび申し上げる。刑事告発を受けたことを真摯(しんし)に受け止め、捜査要請に対してはきちんと協力をするよう指示している」とのコメントを出した。
コメントでは「一部報道で議員本人が議員辞職を検討しているとの誤報があった。このような事実無根の報道がなされたことに驚いている。いずれにしても、捜査の進展を慎重に見守り真摯に対応してまいりたい」とした。
一方、安倍晋三首相は30日午前の衆院予算委員会で「国民から負託を受けている国会議員として説明責任を果たしていただきたい」と述べ、議員辞職は必要ないとの認識を示した。
菅義偉官房長官は同日の記者会見で「小渕氏は調査をしたいと経産相を辞任した。その後の調査を見守ることが必要だ」と述べた。
注目される特捜部の捜査はどうなりそうか。
元東京地検特捜部副部長で弁護士の若狭勝氏は、今回の強制捜査について「極めて早い。折田氏について刑事責任を追及できる見通しが立ったので特捜部は動いたのだろう。小渕氏の立件は、折田氏との共謀関係を立証する必要があり、極めて難しい。早期決着して政治を停滞させたくないという思惑が働いたのではないか。年内には捜査のケリをつける可能性がある」と指摘している。
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