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<美濃加茂市長事件>公判の山場「被告人質問」 藤井市長はどう答えたか?(上)(下) (弁護士ドットコム)
http://www.asyura2.com/14/senkyo173/msg/456.html
投稿者 赤かぶ 日時 2014 年 10 月 25 日 22:45:05: igsppGRN/E9PQ
 

<美濃加茂市長事件>公判の山場「被告人質問」 藤井市長はどう答えたか?(上)
http://www.bengo4.com/topics/2207/
2014年10月25日 21時10分 弁護士ドットコムニュース


受託収賄罪などで起訴され、刑事裁判の被告人となっている岐阜県美濃加茂市の藤井浩人市長が10月24日、名古屋地裁の法廷に立ち、被告人質問に答えた。検察側から資金管理のずさんさを追及されたが、「現金を受け取ったことはまったくない」と業者からの金銭授受をあらためて否定した。(ジャーナリスト/関口威人)

●経営していた塾の「金の出し入れ」と事件の関係は?
藤井市長は、弁護側の質問にしたがって、警察の取り調べの様子を説明した。今年5月、愛知県警に任意同行を求められたとき、「席に着いた瞬間から机に書類をたたきつけられ、『さっさと認めろ』とどなりつけられた。それからはひたすら、同じことの繰り返しだった」と振り返った。

その後、刑事から「早く認めないと美濃加茂市を焼け野原にするぞ」と言われたという。その言葉については「支援者や関係者にどんどん捜査を広げていくという意味だと受け止めた。特に、議員との兼業で経営していた塾の教え子のところまで行くこともほのめかされ、つらかった」とした。

その塾にかかわる金の出し入れが、事件との関連で厳しく追及されたという。

贈賄側である名古屋市の浄水設備会社「水源」の中林正善社長は、昨年4月2日に美濃加茂市内のファミリーレストランで、市長に10万円を手渡したと、供述している。その2日後の4月4日、塾の口座に「9万5000円」の入金があった。

藤井市長は、この入金について、「塾生から集めた月謝を、塾の家賃の引き落としに合わせて振り込んだものだ」と取り調べ段階から主張していたが、刑事らは「そんなものはない」と取り合わなかった。検事も、取り調べの最後まで「認めるなら今しかない。あなたが認めなくても検察が立証して有罪になる。有罪のとき、お父さんはどんな気持ちになるか」と、警察官である父親を引き合いに出して、自白を迫ったという。

保釈後、市長の手元に戻ってきたパソコンで管理していた帳簿を見直すと、やはり月謝の集金はあった。4月の月初め、しかも年度初めだったため「年間維持費」や「教材費」などを普段の月よりも余分に受け取っていた。塾講師に支払うバイト代などを差し引いても、手元に10万円以上はあった。さらに、4月3日には前年の確定申告に対する国税の還付金約30万円が振り込まれていた。

「これは取り調べのときには忘れていたが、当時は自分としても当てにしていた。年度初めについては資金繰りに余裕があった」と藤井市長。

その後、4月30日には、やはり塾の口座に「8万6000円」の入金があった。検察側の主張によれば、名古屋市内の居酒屋で20万円の「現金受け渡し」があったとされる4月25日の5日後のことだ。

「(贈賄側の)中林からもらったんじゃないか」と公判で問う検察官に、藤井市長は「そういうことはない」と、これも否定した。

●明らかになった市長の「資金管理」のずさんさ
だが、ここで藤井市長の資金管理のずさんさが露呈する。実際の収入に比べて、税務署への確定申告で記載された収入が少ないと、検察官が指摘したのだ。

塾の月謝と議員報酬などを合わせると、当時月60〜80万円ほどの収入があったはずだが、確定申告では月15万円ほどの収入で、赤字申告されていたという。

藤井市長は「そこまで少なかったかどうか覚えていないが、少なく申告している認識はあった」と認めた。「意図的ではない」としたが、収入を過小に偽って申告し、30万円余りの還付金を受け取ったことになる。公判後の記者会見では税理士と相談し、いずれ修正申告するつもりだと釈明した。

検察側が過少申告に注目したのは、藤井市長の「資金繰りの厳しさ」が賄賂を受け取った動機だと主張するためだ。だが、過少申告によって還付金を受けていたことは、資金に余裕を生み出すことにつながったとも考えられる。裁判長も「本件にどこまで関係があるのか」と、それ以上の検察の追及を制止する場面となった。

昨年の4月ごろといえば、前市長の病気療養に伴う辞意表明で、藤井氏の市長選出馬が突然降ってわいたころだ。もともと資金管理が甘かったところに、選挙関連の資金の出し入れが加わり、この時期に大きな混乱が生じていたことは否めない。

「選挙運動に際しては、選挙違反などを絶対に出さないという意味で、顔の見える市内のメンバーだけでやる方針にした」と、藤井市長は強調した。しかし、政策について相談していた名古屋市議秘書のT氏が選挙期間中、側面的な支援のため美濃加茂市内の旅館に滞在し、その宿泊費を中林社長が肩代わりしていたことなど、周辺の複雑な動きまでは把握できていなかった。

※下につづく・・・検察は市議会でのやり取りを追及


              ◇

<美濃加茂市長事件>公判の山場「被告人質問」 藤井市長はどう答えたか?(下)
http://www.bengo4.com/topics/2210/
2014年10月25日 21時10分 弁護士ドットコムニュース

受託収賄罪などの被告人として法廷に立った岐阜県美濃加茂市の藤井浩人市長。10月24日の被告人質問で、検察が追及したもう1つの争点は、昨年3月14日の美濃加茂市議会でのやり取りだった。(ジャーナリスト/関口威人)

●議会での「浄水設備の質問」も否定
当時、市議だった藤井市長は、この議会の1週間ほど前、中林社長と初めて会ったときに受け取った浄水プラントの資料を、市の防災安全課長に手渡した。そのうえで、議会では市の「防災施設整備事業」の状況について聞き、続いて、防災にかかわる「民間が開発した新技術」を取り入れる可能性があるかどうかを質問した。この「民間の新技術」が浄水プラントのことを指し、議会質問を通じて市に導入を迫ったというのが、検察の見立てだ。

これに対して、藤井市長は実際に「浄水プラントのことは一切質問していない」と主張。「災害備蓄品について、一般論として聞いた。栄養食や洗浄液などについてだった。浄水プラントについても頭にはあったが、1回話を聞いただけのもので、このときは触れなかった」という。

しかし、質問を受けて答弁に立った総務部長は「議員からはプールにたまる雨水の活用ということで提案いただきましたが」「本当に有効なものであったら導入に向けて検討をしていきたい」などと答えており、明らかに浄水プラントに言及している。

藤井市長は「当時は市としても災害時の水の活用について検討しており、部長も(質問されていない浄水プラントにわざわざ言及したことは)『早とちりだった』と言っている」と説明したが、検察官は「誤解を招いたらまずいのでは?」「再質問で修正すべきだったのでは?」などと突っ込んだ。

市長はプラント導入に前向きだったことは否定していない。この議会後も、市長はプラントの資料を市当局に手渡し、導入を迫る。4月中旬には、導入を求める書面を自ら作成し、担当課に提出している。

市長は「書面で出すと役人は仕事が早い」としたうえで、「中林から依頼を受けたのではなく、私も浄水プラントがいいものだと思っていた。4月13日に淡路島で地震があり、水道管が破裂するなどの被害が出た。災害への備えはまったなしで、浄水プラントをもっと早く進めたいと強く思ったので、あえて書面で出した」と説明した。

●「2人きりになった記憶はない」
そして、事件の核心である中林社長を交えた会食について、藤井市長は次のように答えた。

まず、昨年3月7日、名古屋市内の飲食店での会食。この日、藤井市長は名古屋市議秘書のT氏とともに、中林社長と初めて会った。第一印象は「資料を見て、一生懸命に説明する。汗を流している中小企業の人といういいイメージ」だった。その席で、浄水プラントの資料を受け取ったことはよく覚えているという。しかし、「それ以降、どこでどの資料をもらったかは覚えていない」と藤井市長は説明した。

続いて、検察側が1回目の現金授受があったとする、4月2日のファミリーレストラン。このときの会食について、藤井市長は「やり取りはほとんど記憶にない」という。ただし、「ドリンクバーをT氏が取りに行くことはあり得ない」と強調した。

さらに、4月25日の居酒屋。2回目の現金授受があったとされる現場だ。藤井市長は、T氏が「普段にも増して政策などについて話していた」と説明し、「わざわざ席は立たない」と主張した。そして、中林社長と「2人になった記憶がない」と述べた。

検察側は、いずれも場面でも、同席者が席を外したすきに現金授受があったと主張しているが、藤井市長は、そのようなことはなかったと否定した。

会食後、中林社長あてに「本当にいつもすいません」などと送ったメールの内容についても、「『すいません』や『ありがとう』は過剰なくらい使う。『いつも』も深く考えて書いたわけではない」。

気づかずに受け取った可能性はないかと念押しする弁護側の質問にも「絶対にない。あり得ない」と答えた。

次回、11月19日の公判では、中林社長に対する再尋問と、中林社長と収監中に隣の独房にいて知り合い、手紙のやりとりを重ねてきたという弁護側証人に対する尋問が、同時に行われる。いわゆる「対質」の形で開かれることになった。

弁護側は、捜査メモなどの証拠開示や警察官・検察官に対する証人尋問も請求しており、今後の裁判所の判断が焦点となる。


 

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コメント
 
01. 2014年10月26日 00:06:08 : GMPtmSLDQk
<美濃加茂市長事件>贈賄側社長の知人が証言「渡すものは渡したと言っていた」
2014年10月16日 21時42分

受託収賄罪などに問われている岐阜県美濃加茂市の藤井浩人市長に対する公判が10月16日、名古屋地裁で開かれ、検察側の証人尋問が行われた。贈賄側の浄水設備会社「水源」の中林正善社長に日ごろから金銭を貸していたという知人2人が出廷し、中林社長の言動について証言した。

2人の知人は、中林社長が融資詐欺などに手を染めていることを知らずに合計1億円以上もの金を用立てていた実態を明かし、「自分もだまされていた」と認めた。その一方で、藤井市長に対する現金授受については「(中林社長本人が)渡すものは渡したと言っていた」「どうしても渡したいと熱心だった」などと話した。(ジャーナリスト/関口威人)

●「恩を売りたいので金を渡したい」と頼まれた、と知人が証言
証人2人が中林社長と知り合ったのは、2000年ごろ。うち一人が経営する名古屋市内の飲食店に中林社長が通い始めたのがきっかけで、共通の友人となった。

その後、2006年ごろに、中林社長が当時勤めていた病院で「経理の件で『そそう』をしてしまった」と相談に来たため、2000万円ほど貸したという。以来、2人が中心となって、「水源」の設立資金を含めてた大小の金を工面して、中林社長に融通してきた。その額は、1年前の時点で1億2000万円にのぼった。

2人は「水源」の事業が順調であると思い込み、美濃加茂市での浄水プラント事業についても協力していた。そのうちの1人は昨年4月下旬、中林社長からプラント設置をめぐって「藤井さんに働き掛けをしている。恩を売りたいので金を渡したい」と依頼された。最初は断ったが、4回、5回と頼まれた。最後は「市長選の選挙運動が始まる前に50万円を渡したい」と急かされ、自宅にあった現金を中林社長に直接手渡した。その後、中林社長から「お金を渡すことができた。ありがとう」と電話で報告を受けたという。

だが、中林社長はこれまでの証人尋問で、このときの50万円は月末の生活費などの支払いを念頭に借り、藤井市長への資金工作に充てたのはそのうちの20万円だったとしている。そのうえで、「本当の理由を混ぜて借りた。それがウソだったかと言われたら(知人に)申し訳ない」と述べている。つまり、知人に語った資金の用途と実態にズレが生じていることを、自ら認めているのだ。

藤井市長の弁護人からこの証言を聞かされた知人は「結果としてだまされたのは残念だ」と声を落としていた。

●知人もだましていた中林社長の証言をどう評価するか?
もう1人の知人は太陽光発電に関連した事業をてがけていたため、昨年8月下旬に美濃加茂市内の中学校に設置されたプラントを見に行った。その際、中林社長は「選挙の応援や夜の店の接待などをして、優先的に設置してもらえるようにしている」「渡すものは渡している」と話していたという。金額を尋ねると「30万円ぐらい」と答えたとのことだ。中林社長は相手の名前を口にしなかったが、すでに市長に就任していた「藤井さんだと思った」と、知人は証言している。

この点は、中林社長が「最初に10万円、次に20万円の計30万円を渡した」と供述していることと符合する。しかし、この知人も、中林社長の融資詐欺の詳細を逮捕後の報道などで知り、「僕もだまされていた」と感じたという。

長年、尽力してくれた親しい知人をも欺き続けていた中林社長の証言は、客観的に見て信用性が極めて低いと思われる。だが、中林社長が藤井市長に現金を渡すため、周囲を巻き込んで手を尽くしていたという点については、これまでの証人尋問で崩れていないといえるだろう。

一連の工作は市長のあずかり知らぬところで行われた1人芝居だったのか。現金は藤井市長の目の前に突き付けられたのか。それとも――。次回の公判の被告人質問で、藤井市長が何を語るのか注目される。

(弁護士ドットコムニュース)

http://www.bengo4.com/topics/2172/


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