http://www.asyura2.com/14/senkyo173/msg/285.html
Tweet |
藤井浩人・美濃加茂市長
検察と証人が“司法取引”で証言を捏造?【美濃加茂市長収賄事件】崩壊する当局の主張
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20141021-00010007-bjournal-soci
Business Journal 10月21日(火)20時57分配信 江川紹子/ジャーナリスト
藤井浩人・美濃加茂市長が収賄で起訴された事件は、贈賄業者の供述の信用性が最大の争点だ。検察は、30万円の賄賂を贈ったとする、贈賄側業者「水源」の中林正善社長の証言の信用性を補強するために懸命だが、弁護側は逆に中林証言の信用性を揺るがす事実も突きつけ、検察vs弁護側の攻防戦は激しさを増している。
●留置場で中林証人の隣房にいたA氏の重大証言
中林社長は、昨年4月2日に美濃加茂市内のファミリーレストラン「ガスト美濃加茂店」で10万円、同月25日に名古屋市内の居酒屋「山家住吉店」で20万円を藤井市長(当時は市会議員)に渡した、と証言した。いずれも、共通の知人X氏が立ち会っているが、現金授受の場面は一貫して「見ていない」と明言。検察側は、X氏がトイレなどで席を外した隙に渡したと主張するが、X氏自身は中座したことを否定し、居酒屋のトイレの場所も知らなかったなどと証言した。
他に、現金授受の目撃者はいない。現金授受を裏付ける直接証拠もない。検察側としては、中林証言だけが頼りだ。その信用性を高めようと、同社長の友人2人を裁判の証人に立てた。
うち1人のY氏は、「水源」が美濃加茂市内の中学校に、実験的に設置した浄水プラントを見に行き、その際、中林社長から「渡すもん渡したから」と言われ、「藤井さんに現金を渡したと思った」と証言。だが、この時の会話で、藤井市長の名前が出たわけではない。
もう1人のZ氏は、「藤井さんに恩を売っておきたい」と現金50万円の調達を中林社長から頼まれ、貸したと証言した。その後、「50万円はちゃんと渡した、ありがとう」と礼の電話があった、という。ただ、検察側の主張でも、この時に渡したのは20万円。中林社長はZ氏に嘘を言って金を引き出していたことになり、果たして藤井市長に金を渡した話も本当なのか、という疑問が浮かぶ。
Z氏は、Y氏の紹介で中林社長と知り合い、多額の金を何度も貸していた。昨年秋の時点では、その総計は1億2000万円にも及ぶ。中林社長は、銀行など金融機関を相手に4億円もの融資詐欺をくり返していたが、だまし取った金はZ氏への返済などに充てていた。警察は、この詐欺事件で、当初Z氏を共犯者として自宅や自動車内を家宅捜索したが、その際には4000万円もの現金が押収されている。一般人とはかけ離れた金銭感覚には、いかがわしさも漂う。
そんな中、警察の留置場で中林社長の隣の房にいたA氏の存在がにわかにクローズアップされている。同署の留置場では、夕食が済むと、在監者同士で比較的自由に会話ができ、関わった事件や取り調べでの苦労などを話し合うこともあった、という。私は、現在は名古屋拘置所に在監中のA氏に2度面会して話を聞いた。
「中林とは年齢も近く、よく話をした」というA氏は、恐喝容疑で4月2日に逮捕され、中林社長と同じ愛知県警中村署に勾留されていた。4月23日頃に、容疑は不起訴となりいったん釈放されたが、覚せい剤取締法違反で再逮捕された。その少し後に、中林社長が困り果てた様子で、「検事から『人数が合わない』と言われている」とグチをこぼすのを聞いた、という。
実は中林社長は、3月下旬に警察で贈賄事件の「自白」をした際、美濃加茂市内のガストで現金10万円を渡した時は、藤井市長と「2人きり」で会った、と述べていた。4月中旬から検事による取り調べが始まったが、4月25日には、捜査機関がガストの伝票を入手し、中林社長が藤井市長と同店で昼食を共にしたテーブルの客は、「3人」だったことが決定的になる。そのため中林社長は、X氏が同席している中で、X氏に気づかれずに現金を渡したと、供述を変更しなければならなくなった。
弁護側は、取り調べの過程で、中林社長は検事からガストの伝票を突きつけられ、合理的な説明を求められた末に、供述を変遷させた、と見ている。
それに対し中林社長は、ガストでの人数が3人だったことも含め、すべて自分で自発的に思い出し、検事による取り調べの最初から3人と供述した、と法廷で証言。弁護側の見立てをきっぱりと否定した。
一方、Aさんの話を踏まえると、弁護側が主張するように、中林社長は検事から伝票を示されても、すぐにうまい説明ができず、留置場に戻ってついグチをこぼした、という状況が浮かんでくる。弁護側はA氏の陳述書を作成して裁判所に証拠請求し、中林証言の信用性に疑問があると主張している。
●検察への協力で詐欺事件の裁判が有利に?
Aさんは、中林社長より早く、6月半ばに拘置所に移管となった。その後も、中林社長とは手紙で連絡を取り合っていた。中林社長からの手紙には、藤井市長の裁判での証言のために、連日のように朝から晩まで打ち合わせを重ね、検事との緊密な信頼関係を構築している様子が書かれている。
「私の公判では、検察側は、一切難しい事や批判めいた事は言わないそうです。すんなり終わらせるそうです。逆に、藤井市長の公判での尋問は、相当な事を言われる様ですが、私の判決には影響ないとのことです。検事からは、「絶対に負けないから、一緒に頑張ろう!」と言われてます」
中林社長が美濃加茂市との契約を偽って金融機関から4000万円の融資をだまし取った件で、藤井市長の弁護団から告発された件について、「かなりむかつきます」と訴えながら、検察側の反応を次のように綴っている。
「検事もかなり怒ってました。『絶対に、藤井には負けないから。中林さん、最後まで一緒に戦って下さいね』と言われました」
「藤井弁護団が私の事を悪く言えば言うほど、検察は私を守りに入ります。もちろん、これが公判では私に有利に働くでしょうし、検察側からの情状も出て来ることになります。ですから、私の弁護士には、マスコミへの反論は極力控えてもらってます。これが実情です(作戦でもあります)」
一連の文章からは、検察と中林社長との間で、何らかの取り引きがあった可能性を連想させる。検察側が明示的に取り引きを持ちかけたかどうかは分からないが、少なくとも中林社長の側は、検察に協力することで、自分の裁判が有利になるという確信の元に行動していることが分かる。
この手紙は、義憤に駆られたAさんが、藤井市長に手紙を出したことから、その存在が発覚した。
検察側は、中林証言の信用性を揺るがすAさんの陳述書を証拠採用することに猛反対している。ただ、検察側が必死に中林証言を守ろうと懸命になればなるほど、中林証言しかよりどころのない主張の脆弱性が際立ってくる。
この点について、裁判所の今後の対応が、注目される。
▲上へ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK173掲示板 次へ 前へ
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。