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2014年10月18日 板垣 英憲(いたがき えいけん)「マスコミに出ない政治経済の裏話」
◆太田昭宏国土交通相が10月17日、JR東海が2027年の開業を目指すリニア中央新幹線の工事実施計画を認可した。政府が1973年に中央新幹線の基本計画線を決定してから41年経過している。2008年12月に「全国新幹線鉄道整備法」が成立してから早や6年が過ぎている。国家的な巨大プロジェクトが完成するには、気の遠くなるような時間が必要なことの実例である。
「リニア中央新幹線」と言えば、山梨県中巨摩郡今諏訪村(旧白根町、現南アルプス市)に生まれの政治家である金丸信・元副総理(1914年9月17日 〜1996年3月28日、山梨県全県区選出、当選12回)を思い出さないわけにはいかない。
金丸信・元副総理は、第2次田中角栄内閣の建設相(1972年12月22日 − 1973年11月25日)、三木武夫内閣の国土庁長官(1974年12月9日〜 1976年9月15日)を務めた。金丸信建設相が就任して1973年の新年を迎えて、「リニア中央新幹線」を「初夢」(元日=1月1日から2日の夜、または、2日から3日の夜に見る夢)に見た。という設定で、毎日新聞政治部の当時の「金丸番記者」(M氏)が、「リニア中央新幹線建設構想」という記事を書き、1面を飾った。
しかし、JR東海がリニア中央新幹線を開業するのは、2027年で、これから13年後のことである。2020年の東京オリンピックには間に合わない。しかも、東京・品川−名古屋間を約40分で結ぶルートにすぎない。JR東海は名古屋−大阪間に延伸して、2045年の全線開業を目指しているけれど、あと31年かかる。いま70歳の人は、101歳になっている。気の遠くなるような話だが、「夢が実現」する。
◆リニア新幹線を選挙区の山梨県内に誘導するという点を捉えれば、「利権誘導型政治家」の典型であった。けれども、「日本列島改造論」を打ち上げた田中角栄元首相を支えた重鎮の1人であっただけに、文字通り稀代の「大型政治家」であった。金丸信・元副総理は、中曽根康弘政権下の自民党幹事長時代、「東京湾横断道路建設計画(建設費一兆五千億円)」の実現に尽力している。
いまの日本の政界を見回すと、小沢一郎代表を除いて「サラリーマン化」した小粒の政治家ばかりであるのは、実に情けない限りである。安倍晋三首相にしても然りだ。国民をワクワクさせるような「国家ビジョン」もなく「戦略」もない。その意味で、金丸信・元副総理の残した「置き土産」は、是非とも実現してもらいたい。
◆ところで、NHK総合が10月25日午後7時30分から8時43分まで、「妻たちの新幹線」というドラマを放送する。次のような触れ込みである。
「新幹線をつくった男と呼ばれる技術者、島秀雄。島を技師長に選んだ第4代国鉄総裁、十河(そごう)信二。この二人なくして東海道新幹線は実現できなかったと言われています。そして、この二人の男には、陰で支える妻や家族がいました。戦後の高度経済成長に向け、新幹線開発に挑む鉄道マンのし烈な闘いを熱く描きながら、“鉄道技術に生きた家族”の絆を浮き彫りにする『涙と感動の物語』を、今秋NHK名古屋放送局からお届けします」
新幹線開業以来50年、一度も事故を起こさないで走り続けてきた。その鉄道マンの技術力と日夜たゆまず保守に努めてきた努力に脱帽!
【参考引用】毎日新聞が10月17日午前11時19分、「<リニア新幹線>着工認可、27年に品川−名古屋間40分」という見出しをつけて、以下のように配信した。
太田昭宏国土交通相は17日、JR東海が2027年の開業を目指すリニア中央新幹線の工事実施計画を認可した。東京・品川−名古屋間を約40分で結ぶルートで、総工費は約5兆5000億円。JR東海は工事の着手に向け、沿線住民への説明会や用地取得などを開始する。JR東海が4月に環境影響評価書を提出してから半年でのスピード認可となった。同社は45年に大阪までの全線開業を目指しており、名古屋−大阪間を含めた総工費は約9兆円に上る。超電導リニアの高速鉄道への本格導入は世界初の事業で、同社は工事費を自己負担し、国の資金援助を求めないと表明している。
リニア新幹線は、車両に超電導磁石を搭載。磁力によって約10センチ浮上する車両が最高時速約500キロで走行する。品川−名古屋間の所要時間は現在の東海道新幹線の1時間28分から約50分短縮される。大阪まで開通すると、2時間18分から1時間7分になる。品川−名古屋間の路線の全長は286キロ。うち86%は南アルプスなどの山岳地帯や都市部の大深度地下を掘削するトンネルが占め、難工事も予想される。環境への悪影響が懸念される大量の残土の処分なども課題だ。太田国交相は同日の記者会見で「JR東海には環境の保全や安全施工について、地域の協力を得ながら最大限努力していただく」と述べた。
認可を受けJR東海は、地域ごとに行う沿線住民への説明会や用地取得などを始める。これらに一定期間を要するため工事の着手は数カ月後になる模様だ。柘植康英社長は先月、報道陣に対し「年内の土木工事への着手は難しい」との見通しを示している。
国は1973年に中央新幹線の基本計画線を決定。2011年、JR東海を営業主体とする超電導リニア方式の新幹線整備計画を策定した。JR東海は同年から環境影響評価の手続きを開始。今年8月、国土交通省に対し、最終版の環境影響評価書を提出するとともに工事実施計画の認可を申請していた。【佐藤賢二郎】
◇リニア中央新幹線
超電導磁石を搭載し、磁力によって10センチ浮上する車両が最高時速約500キロで走行する。2027年の開業を目指す東京・品川−名古屋間の所要時間は、現在の東海道新幹線の1時間28分から40分に短縮される。大阪まで開通すると、品川からの時間は2時間18分から1時間7分になる。
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