06. 2014年10月17日 10:23:35
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しょうもないねhttp://jbpress.ismedia.jp/articles/-/41979 「地方創生」予算、1兆円超でも焼け石に水? 経済が地盤沈下する大阪はカジノ誘致で活性化に期待 2014年10月17日(Fri) JBpress 今回の『中山泰秀のやすトラダムス』(10月12日放送/Kiss FM KOBEで毎週日曜24:00-25:00放送)は、公務で海外出張中の中山氏に代わって元産経新聞記者の今西和貴氏がナビゲーターを務め、地方創成や国家戦略特区、カジノ法案などについて解説した。 東京一極集中によって苦境に立たされる地方経済 今西 今回は、中山さんがエジプトのカイロで開かれるガザ支援国会議に出席のため不在ということで、私が代役を務めます。 まずは地方創生の話題から。政府は、地方自治体の予算の全体像を見積もる「地方財政計画(地財計画)」に来年度、新たに1兆円超の「地方創生枠」を設ける方針を固めたそうです。 地方財政計画とは、地方行政に必要なお金の総額と財源を示すもので、今年度の総額は83.4兆円。来年度は必要経費を見積もる「歳出総額」の中に、一般行政経費(今年度約33兆円)や給与関係経費(同約20兆円)などに加え、この「地方創生枠」を新たに設ける予定だとのことです。 これは各自治体が取り組む人口減対策などの予算に充てるもので、安倍政権が重視する地方対策の柱の一つになる見通しだと伝えられています。 安倍政権は、地方創生を成長戦略の柱に掲げていますが、その目的は来年春に控える統一地方選挙に勝つことです。石破(茂)前幹事長が「統一地方選で国民の支持を得て初めて政権奪還、政権交代は完成する」と述べているように、この選挙の勝敗は自民党が以前のように安定した長期政権を築けるか否かを左右すると考えられます。 【写真特集】2013年の決定的瞬間 2020年の東京五輪開催が決まり、歓喜する招致委員会の太田雄貴選手ら ©AFP/JUAN MABROMATA〔AFPBB News〕 また私自身も、地方創生の重要性を実感しています。私の住まいがある東京では、2020年東京五輪・パラリンピックに向けて、ヒト・モノ・カネが集中する勢いや活気が肌で感じられるんです。 特に、豊洲などのベイエリアでは五輪関連施設の新設が予定されているほか、築地市場の豊洲移転を受けてタワーマンションなどの建設ラッシュが続き、多くの若い世代が転入してきています。小学校や幼稚園、保育園も次々と建てられ、本当に日本は少子化なのかと疑うほどです。 そうした東京の発展を目の当たりにして大阪へ来ると、今度は地方の憂いというか寂しさを感じずにいられません。 京都新聞9月6日掲載の社説でも、「東京一極集中が進み、高齢化や人口減少にあえぐ地方の再生は、日本の将来を左右する大きな課題」と述べ、アベノミクス効果が地方に波及していないと指摘しています。 大切なのは、自治体主導で財源や補助金を確保することです。特に予算に関しては霞ヶ関の官僚が立ちはだかっており、そこをどう上手く乗り越えて地方活性化に予算を配分できるかがとても重要になります。 そうした中で注目されている地方創生予算ですが、1兆円という金額をどう見るべきなのでしょうか。確かに額は大きいですが、人口当たりで換算するとわずかな財源に過ぎません。その限られた予算を、しっかりと選択と集中を図っていくべきだと思います。 地域事情を踏まえた国家戦略特区のあり方を検討すべし 次の話題です。政府の国家戦略特区諮問会議(議長・安倍晋三首相)は10日、特区内で展開する新たな規制緩和策をまとめました。 家事代行業務や起業での外国人受け入れの拡大が柱で、成長戦略の一環として、少子高齢化が進む日本国内で外国人人材の活用を加速させる狙いがあります。政府は一連の規制緩和策を国家戦略特区法改正案に盛り込み、今臨時国会に提出するそうです。 そもそも国家戦略特区とは、地域限定で従来の規制を緩和し、先進的な取り組みを進める制度のことです。 今回の規制緩和策では、家事代行業務以外にも「(外国人起業家の)起業手続きの窓口を1カ所に集約」「地域限定保育士(仮称)を創設」「公立学校の運営を民間に開放」「シルバー人材センターが提供する仕事の就業時間の上限を週40時間に拡大」など、様々な内容が追加されています。 ただ、外国人の受け入れ拡大は移民問題とも密接に関係しており、日本人労働者の雇用機会が奪われるとの懸念も指摘されています。また、関西圏では大阪府、京都府、兵庫県が国家戦略特区に指定されていますが、それぞれの府県が抱える地域事情を考慮に入れる必要があります。 例えば大阪では統合医療が海外から注目を集めており、中国の富裕層をはじめとする観光客が、関西や四国にメディカルチェックや人間ドックを受けに訪れるという話も耳にします。そうした需要の高まりもあり、国家戦略特区の中でも医療が大きく取り上げられているのです。 神戸も理化学研究所などの先端医療が集約されており、国内外から多くの関心が集まっています。今後はそうした地域事情を踏まえながら、自治体が国とどう連携して国家戦略につなげていけるかが大きな鍵となるでしょう。 カジノ誘致で後退する東京、有力視される大阪 超党派の国会議員でつくる「国際観光産業振興議員連盟」(会長:細田博之自民党幹事長代行)は10日、国会内で役員会を開き、カジノを中心とした統合型リゾート(Integrated Resort、IR)を推進する法案を修正する方針を確認したそうです。 7日に確認した「外国人に限定する」との修文案は撤回し、国籍を問わないかたちで一定の入場制限規定を設けるよう政府に求めることで一致したと伝えられています。 カジノ法案については関心の高い方も多いと思います。かつては石原(慎太郎)前・東京都知事がカジノ構想に前向きな姿勢を見せ、10年以上前に「お台場カジノ構想」を打ち出したほか、都庁内でカジノのデモンストレーションを実施したこともありました。 今、カジノ誘致の候補地には大阪が有力視されています。他には東京や北海道、沖縄なども候補に挙げられていましたが、東京は五輪が開催される関係で見合わせることとなりました。 小耳に挟んだ情報では、警視庁がカジノ解禁にともなう警備の整備負担に懸念を示したとの背景もあるようです。 大阪府・市は大阪市此花区の人工島、夢洲(ゆめしま)を推していますが、実際のところ細かな運営方針や実施体制はまだ決まっていません。 カジノ法案は、法案成立から1年以内に政府にカジノ施設整備のルールを盛り込んだ法整備を促す内容となっており、本格的な実現には3年くらいかかると思います。さらに、カジノが青少年に及ぼす悪影響などについても議論が必要でしょうから、この問題は容易には決着しないはずです。 一方、米国やシンガポールの大手IR企業が大阪を視察し、参入を画策しているとの情報も入っています。政府としてはカジノで外貨を稼ぎ、大阪を含めた地方活性化につなげたいところでしょうが、賛否が分かれる問題でもあり、今後の動向に注目が集まります。 『中山泰秀のやすトラダムス |