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2014年10月16日
2014年10月15日が世界恐慌の幕開けかもしれない。否、第一波かもしれないが、相当な経済事象になりつつある。筆者にとっては個人的に相場は好ましいわけだが、日本人の生活、否、世界中の生活者にとって、恐ろしい事態がヒタヒタと近づいている予感さえさせる暴落的事象である。円安連想高相場を形成していた東京株式市場は、NY市場以上の打撃を受けることになるのは避けられそうもない。
15日夜の大阪夜間取引では日経平均が一時540円安をつけた。シカゴ市場の日経平均先物も530円安をつけている。日本時間16日午前一時現在は、揺り戻し期待で250ドル安程度の落ち着きをみせたが、まだ場も半ば、最終的にどのような状況になるか予断を許さない。105円台半ばをつけた為替相場も、幾分落ち着きを取り戻したとはいえ、106円台ギリギリで105円台も視野の動きだ。
≪ NY株、開始直後370ドル下げ 円は一時105円台前半
【ニューヨーク=山下晃】15日の米国市場で、株安と円高・ドル安が急速に進んでいる。株式市場ではダウ工業株30種平均の前日比下げ幅が一時 370ドルに迫った。為替市場で円は対ドルで1ドル=105円台前半に上昇し、約1カ月ぶりの高値を付けた。朝方発表の9月の小売売上高をはじめとする米 経済指標が相次いで予想を下回り、米景気の先行きに不透明感が強まった。
ダウ平均は取引時間中としては今年2月以来、約8カ月ぶりの水準 となる1万6000ドル割れの場面があった。欧州市場で主な株価指数が軒並み大幅安となっていることも、米株相場の重荷となっている。売り一巡後は下げ渋 り、ダウ平均は100ドル安の水準まで戻す場面があった。
投資家の間では運用リスクを避ける動きが広がり、相対的に安全とされる米国債に 資金が流入した。米長期金利の指標である10年物国債の相場は上昇し、利回りは一時、約1年4カ月ぶりに節目となる2%を下回った。米経済指標の悪化に加 え、日米金利差の縮小が意識されたことも円買い・ドル売りを促した。 ≫(日経新聞電子版)
このような状況は、昨日のコラムでも書いたように、グローバル経済下では、必ず起きうる現象なのだと思う。アメリカ一人勝ち相場などと云うものが成り立つことはあり得ない。なんら金融相場に関わりなく生きている人々にも、このマネーゲームの煽りは来る。それも、困ったことに、ゲームに参加している人々以上の打撃を受ける確率が高いのが、金融資本主義の重大なる誤謬部位である。既に、ノーベル経済学賞を独占していたアメリカ経済学者によってズタズタにされた資本主義は、リーマンショックで懲り懲りになったのかと思いきや、その傷を癒すために、結局は金融に頼らざるを得なかった事実が、すべてを物語るのだろう。
さあこうなると、心配なのは安倍晋三の命運どころか、日本人の生活に、どの程度のダメージを与えるのだろうかと云う問題になる。まず、景気の指標のように思われていた東京株式市場の暴落で、アベノミクス幻想の報道が一変するだろう。各マスメディアは口を拭い、失敗のすべてを消費増税に振り向けようとするだろう。そして、経済音痴の国民も、そうだそうだと魔女狩りの感情論に乗っかるに違いない。マスメディアが、今まで、どれ程の嘘を垂れ流していたかの記憶をすっ飛ばして、今の魔女に悪口雑言を浴びせるだろう。
この場合の魔女は、安倍政権なのか、日銀黒田なのか、財務省なのかである。官邸は財務省と日銀の財政健全化論の拙速を目立たせようとするだろうし、財務省日銀は、株式相場で誤魔化し切ろうと操作した官邸に矛先を向けようとするだろう。円安でも輸出が伸びないと云うのに、円高方向に為替が触れだしたのだから、好景気のシンボル製造業も4半期見通しを下方修正する動きが活発になる。このような状況で真っ先に起きるのは在庫調整であり、減産である。減産イコール非正規雇用の契約解除である。人手不足の解消だから良いじゃないかと思うだろうが、雇用の流動化は起きない。
団塊ジュニア世代以降の世代の人々は、肌身で先進諸国の経済成長に懐疑的だし、まして自分の国の経済成長には、二乗の懐疑を既に持っている。彼ら世代の多くは、自分の国の経済事情が惨憺たるものになるであろう予感を身に着け成長してきている。偶然の勝ち組になることより、金に極力頼らずに人生を謳歌する選択があることを知っているようだ。とても身を粉にし働くことで、自分の生活を豊かにするよりも、豊かでなくとも愉快な生活が可能な方法を見出す選択肢に魅力を感じるのだから、雇用のミスマッチ解消の役には立たぬ。この悪循環は、次のフェーズで正社員の解雇に向かうだろう。
特に、バブル期に雇用された45歳から52歳辺りの、年収1千万前後の人々が徹底的に解雇の憂き目にあうだろう。こうして、団塊世代以上の世代が抱えた資産や生活費を切り崩す役目を果たすので、国民の総資産も日ごと夜ごと目減りしていくのだろう。しかし、人間とは不思議なもので、衣食住さえ、どうにか賄えれば、金のかからない愉快を見出す天才だから、清貧を恐れることはない。問題は、年金生活でカツカツの人々や生活保護家庭などが、まだまだ値上げだけは続きそうな生活費のインフレに耐えられるかどうかは問題だろう。制度的には、まだ社会福祉給付は減額過程であり、3年程度は給付の減少も追い打ちとなる。
まぁ、今の政治体制では、既得権益層の支配力が強力なため、10年スパンの耐乏生活時期は余儀なくされるだろう。収入源、過剰に便乗も見受けられる生活物資のインフレ。公共料金の値上げ、衣食住に関わらぬ産業の成長も、金の切れ目が成長の切れ目。最終的には便利でも、快適でも、指咥える市場が形成され、幻の商品とか、サービスが世界中に意味なくゴミ屋敷のごとく繰り広げられるのだろう。太陽電池のバッテリーが充電を知らせるアラームを鳴らすが、主はその横で横たわり飢餓に耐えている。こんな世界が到来する前に、人間は立ち向かうだろうか、自分たちの敵を見つけ出して。
そうそう、心配ついでにもう一言加えておきたいのだが、もう不景気な話は聞きたくないかもしれない。やめることにするが、ここ半年につぎ込んだGPIFを含む、国民の財産は株式投資で幾らの損害を蒙ったのだろう?考えるのも悍ましいのでやめておく(笑)おお午前二時半、NY市場が大暴落になっている。ヤバいね、本当にヤバい。ダウが416ドル安です!16日の東京市場はどうなるのだろう?500円安では済まないだろう。1000円安も大いにあり得る状況を呈している。申し訳ないが、個人的にはいい夢が見られそうだ。八百長株価操作で200万かたヤラレタが取り戻せそうだ。
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