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写真はイメージ/(C)日刊ゲンダイ
来月施行「過労死防止法」のマヤカシ…企業に罰則の文言ナシ
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/154124
2014年10月16日 日刊ゲンダイ
過労死等防止対策推進法、いわゆる過労死防止法が来月1日から施行されることが、14日の閣議で決まったが、それで過労死が減るのかといえば、そんな単純な話ではない。
そもそも過労死防止法は、調査研究、国民の啓発、相談体制の整備、民間団体の活動支援など、「これからいろいろ取り組んで過労死をなくしましょう」という“理念”だけを語っている。労働者を過労死させた企業にペナルティーを与えるといった文言はどこにも見当たらない。
「政府がもっと具体的な指針を示さない限り、会社としても対処しようがありません」(大手飲食チェーン人事担当者)
これが企業サイドの本音だ。
「過労死防止法は、実際に過労死した人の遺族には、企業と闘う“根拠”になるでしょう。そういう意味で一歩前進でしょうが、今まさに過労死の危機に直面している人のセーフティーネットにはなり得ません」と、特定社会保険労務士の稲毛由佳氏がこう続ける。
「過労死する人は働きすぎで、ある種の興奮状態に陥り、自分が過労だという自覚すらないケースが多いんです。だから突然、過労死する。結局、労働者に長時間労働をさせてはいけないという企業の責任を明確にしない限り、実効性には疑問符がつく。それが過労死防止法にはない。過労死が減るとは思えません」
■労災補償件数は10年余りで倍増
過労死を引き起こす脳や心臓疾患の労災補償請求件数は、1999年の493件から2012年には842件にまで増えた。過労自殺の精神疾患にいたっては、155件から1257件と激増している。これだって氷山の一角で、いずれも元凶は長時間労働だ。
ところが、長時間労働そのものを禁じる法律は今の日本にはない。それどころか安倍政権は過労死防止に逆行する“残業代ゼロ法案”を進めようとしている。
「過労死をなくすには、長時間労働をなくすしかない。残業代は、労働者を長時間働かせる企業に対する“ペナルティー”のひとつですが、それをゼロにして、どうやって労働者を守るのか。厚労省が過労死防止法にどこまで本気なのかにかかっています」(人事ジャーナリスト・溝上憲文氏)
確かに、これで過労死が減るとは思えない。
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