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特定秘密保護法で原発事故、核兵器開発、戦争に関する事実を隠そうとする政府にマスコミが協力
http://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/201410140000/
2014.10.15 00:22:53 櫻井ジャーナル
日本の支配層が「特定秘密保護法」の成立を急ぐ理由は自分たちの悪事を隠したいからだろう。これまでも霞ヶ関の官僚たちは情報を独占、国民から隠してきたが、こうした法律を制定し、事実を明らかにしようとする人びとを厳罰に処すとしている。それだけ必死に隠さなければならない事態が生じたということだ。
東電福島第一原発の事故が支配層にこの法律を作らせた理由のひとつだと考える人は国外でも少なくない。東京電力は嘘をつき続け、菅直人政権も安倍晋三政権も事実を隠してきたが、事故による影響が予想以上に早く現れているようなので、焦っているはずだ。
日本のマスコミは支配層の宣伝に徹しているが、市民の調査を抑えることは難しく、内部告発があれば致命的。核兵器の開発に関する情報が漏れることも恐れているだろう。これはアメリカの好戦派とも連携、集団的自衛権ともリンクしている可能性が高い。
この集団的自衛権は日本をアメリカの戦争に組み込む仕掛け。21世紀に入って最初のアメリカ大統領、ジョージ・W・ブッシュは公然と侵略戦争を始めたが、その侵略戦争の片棒を担ぐということだ。
アメリカの侵略戦争が1992年に作成されたウォルフォウィッツ・ドクトリンに基づいて進められていることは本ブログで何度も書いてきた。
http://www.nytimes.com/1992/03/08/world/us-strategy-plan-calls-for-insuring-no-rivals-develop.html
ソ連が消滅したことでアメリカは「唯一の超大国」になったと考え、資源を支配するだけでなく、「潜在的ライバル」を潰すとしている。つまり、ロシアや中国だけでなくEUも日本も潰す対象。かつてジョン・F・ケネディ大統領が明確に否定した「パクス・アメリカーナ」を実現し、人びとに「墓場の平和」や「奴隷の安全」を強要しようというのだ。
東日本の太平洋岸を大地震が襲う3日前、イギリスのインディペンデント紙は石原慎太郎にインタビューした内容を載せたのだが、その中で「日本は1年以内に核兵器を開発することができる」と彼は発言している。
http://www.independent.co.uk/news/world/asia/japan-must-develop-nuclear-weapons-warns-tokyo-governor-2235186.html
外交力とは核兵器であり、核兵器を日本が持っていれば中国は尖閣諸島に手を出さないだろうとも語ったという。
実際、日本は核兵器の開発を目論んできた。1964年に中国が核実験に成功すると、その翌年に佐藤栄作首相はリンドン・ジョンソン米大統領に対して核武装の意志を伝え、思いとどまるように説得されている。リチャード・ニクソンが大統領に就任した1969年には日本政府の内部で核武装を本格的に話し合って西ドイツ政府と秘密協議したが、同調はされなかった。
ただ、ニクソン大統領の補佐官だったヘンリー・キッシンジャーはイスラエルと同じように日本も核武装した方が良いと周囲に漏らしていたとアメリカの調査ジャーナリスト、シーモア・ハーシュは書いている。その延長線上に高速炉、「もんじゅ」と「常陽」の開発はある。常陽の燃料を供給していたのが臨界事故を起こしたJCOだ。
ジミー・カーター政権は日本の核武装を警戒していたが、ロナルド・レーガン政権になると、クリンチ・リバー増殖炉計画で得られた技術を日本へ提供する。アメリカの核施設には毎年何十名かの日本人科学者が訪れるようになり、高性能のプルトニウム分離装置が日本のリサイクル機器試験施設(RETF)へ送られた。
CIAの幹部に情報源を持つジャーナリスト、ジョセフ・トレントによると、レーガン政権時代以降、日本は兵器級プルトニウム70トンを蓄積、IAEA(国際原子力機関)は黙認してきたと主張している。(日本語訳、原文)このプルトニウムの一部が外国へ提供されている可能性も否定できない。
http://peacephilosophy.blogspot.ca/2012/05/nsns-us-circumvented-laws-to-help-japan.html
http://www.dcbureau.org/201204097128/national-security-news-service/united-states-circumvented-laws-to-help-japan-accumulate-tons-of-plutonium.html
アメリカの世界制覇プラン、ウォルフォウィッツ・ドクトリンを描いたグループの中心はポール・ウォルフォウィッツ。ネオコン、つまり親イスラエル派(シオニスト)の大物として知られている。
アメリカではロビー団体のAIPACのほか、JINSA、WINEP、IASPSのような組織もイスラエルの意向を政策に反映させる大きな力を持っている。そのプランの大本には「大イスラエル構想」、ナイル川とユーフラテス川に挟まれた地域をイスラエルの領土にするという計画がある。
石油や天然ガスなどの資源も支配し、中東/北アフリカの支配者になろうとうことだろうが、そのためにレバノン、シリア、イラク、エジプト、サウジアラビアなどを民族や宗派ごとの小国家に分割、相互の対立を煽って消耗させようとしている。イラクは3分割が予定されているが、そのプランに沿ってIS(ISIS、ISIL、IEILとも表記される)は動いている。
こうした戦略を実現するために嘘は使われている。2001年9月11日の出来事から間もなくアフガニスタンを先制攻撃したが、このときもアメリカ政府は事実を隠していた。イラクを攻撃する前に宣伝された「大量破壊兵器」は全くの嘘で、少なからぬ人から批判されていたが、それを無視して攻め込んでいる。
この嘘で始められた戦争によって中東から北アフリカにかけての地域は破壊され、多くの人びとが殺されている。医学雑誌ランセットに発表されたジョンズ・ホプキンズ大学とアル・ムスタンシリヤ大学の共同研究によると、開戦から2006年7月までに約65万人が死亡したという。また、イギリスのORB(オピニオン・リサーチ・ビジネス)は2007年夏までに約100万人が殺されたという調査結果を公表している。1年間の差を考えると、両者はほぼ同じ結論に達している。
少なくとも100万人の命を奪った重大な嘘を日本の政府もマスコミも垂れ流した。つまり破壊と虐殺に協力したわけだが、集団的自衛権が行使されるとアメリカが行う侵略の共同正犯になる。その犯罪を隠すために「特定秘密保護法」は必要だということだろう。この法律を導入する下地作りをしているのがマスコミにほかならない。
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