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2014/10/07 06:18
有効な経済対策は日銀の異次元金融緩和だけしか実施されていないアベノミクスは当然のように消費増税を受け止める景気でないのは当初から解り切っていた。
<消費税率が8%に引き上げられた4月から、消費者物価指数(生鮮食品を除く総合)は毎月、前年同月より3%超上昇しているが、そのうち生鮮食品以外の食料品は、4%台の伸び。チョコレートやハム、ソーセージ、乳製品などが円安による輸入原材料の上昇で値上がりしたことが響いている。
生鮮野菜もこの夏は天候不順を受け高騰。今月は平年並みに落ち着く見通しだが「ハウス栽培に使う燃料代が上がれば、この冬も野菜が高くなってしまう」(東京都内のスーパー)と懸念の声も出ている。
物価上昇分を除いた給料(実質賃金)は8月まで14カ月連続で前年実績を下回った。みずほ証券の末広徹マーケットエコノミストは「食料品の値上がりは、実質賃金の上がっていない家計には厳しく、消費を控えてしのごうとの動きが広がりかねない」と指摘する>(以上『毎日新聞』引用)
安倍政権が誕生する以前から経済学の書物には経済対策としてデフレ経済には金融緩和と減税、インフレ経済には金融緊縮と増税が有効だと書かれている。しかし安倍氏はデフレ経済下に貧困層に過重な消費増税を実施してしまった。
その反面、金融緩和は教科書通り日銀が実行したため円安に為替が振れて輸入消費財が大幅な値上と同じことになってしまった。当然、経済・景気対策と金融緩和はセットでされるべきだったが、安倍政権はモタモタするばかりで経済対策ではなく雇用改悪ばかり議論している。安倍氏は誰のための政治をやっているのだろうか。
消費増税により物価は確実に3%は上昇する。それを受け止めるだけの景気がなければ単なるインフレに過ぎない。つまり貨幣価値の下落だ。それに輪をかけて輸入材の為替値上がりが悪影響を及ぼして、消費増税幅を上回る物価上昇が連続的に起こっている。
それは消費増税と日銀の異次元金融緩和策で当然予想されたことだ。まさしく想定通りの事態で、それこそ政治が避けるべき景気後退下のインフレ、つまり貧困層を直撃するスタグフレーションの到来だ。そこに更に年金の減額や医療費個人負担増などが加わり、国民年金加入の老人たちを生活苦へと追いやっている。
若い層に何か勘違いしている人がいるようだが、年金世代に突入した団塊の世代も年金支給は60才からと説明されて現役時代は社会保障費を負担してきた。それがいつの間にか65才から支給と先延ばしされる政策詐欺にあった世代でもある。年金問題は老人問題ではなく、すべての国民が65歳以上になれば支給される国民全体の問題だ。
安倍政権は「三党合意」で「税と社会保障の一体改革」をするはずだった。しかし改革されたのは増税だけで、社会保障の中でも喫緊の年金問題は何も手が付けられていない。それは官僚たちにとって現状の年金制度が最も好ましいからだ。
馬鹿げたことに、年金を三つの制度で説明している。つまり国民年金と厚生年金と共済年金だ。しかし国民が社会保障として受け取る年金だという面では同一だ。社会保障には「負担は応能で支給は一律」という大原則がある。
医療保険を見て頂きたい。医療保険は高額所得者には多く負担させているが、受信する際や入院する際に高額負担に見合った優遇はない。受け取る薬剤も同一基準なら入院する際も同一基準だ。個室へ入りたかったら差額ベット代を支払うことになる。しかし年金に関しては四の五の年金制度の相違を持ち出して国民を現役時代の職で差別する。それが社会保障のあるべき姿だろうか。生活保護費以下の年金しか支給されない老人たちは死ぬまで働くしかないというのだろうか。
アベノミクスは中間層以下に対しては過酷だ。実質収入は減少しているにも拘らず日々の暮らしに必要な食糧費を中心とする物価値上げは凄まじい。スーパーで買い物すれば表示価格は税抜きのためそれほど値上がりしているとは思えないが、レジを通ると「詐欺だ」と大声を出したくなるほどの額になる。
経済成長なき異次元金融緩和は悪性インフレを招くだけだと日銀が金融緩和に踏み切った時に警告した。まさしくその通りになろうとしている。御用評論家たちがアベノミクスを持ち上げて国民を御誘導していたが、そろそろアベノミクスという集団催眠も切れかかっている。御用評論家たちは潔く自己批判して評論家の看板を下ろしてはどうだろうか。マスメディアもアベノミクスを囃し立てたということでは罪を免れられない。国民に詫びて、御誘導を繰り返さないと誓うべきだ。
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