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2014.10.05
★黒鉄ヒロシさん『韓中衰栄と武士道』(角川学芸出版1500円+税)
ウソ八百を並べたてて“日本の悪口”を世界中に言い触らし、領土をかすめ取ろうとする、厄介極まりない「2つの隣国」。かの民族の摩訶(まか)不思議なアタマの中を“猛毒とユーモア”で斬りまくる。本紙連載「黒色鉄筆」を大幅に加筆修正した。 (文・大谷順 写真・大橋純人)
──法理を無視した中韓による日本へのイヤガラセはエスカレートするばかりですね
「『阿呆(あほう)に法なし』というか、中国なんか、法や条約などを『屁』とも思っていない。『法』よりも『力』が上なんですね。こんな相手には『話しても分からん、教えようとしても無理』。福沢諭吉が明治期に『脱亜入欧』を説いたのは、まさしくそれなんですよ。その“おかしさ”が最近はさらに激しくなって、もうメチャクチャ。諭吉がすでに『証明したこと』を繰り返すテはありません」
──例えば、韓国の裁判所は、1965年の日韓基本条約で「解決済み」の賠償問題を個人には認める“おかしな判決”を出した
「欧米の植民地政策は、搾取できるだけ搾取して原住民は無視。つまり“愚民政策”ですよ。それに比べて日本は朝鮮に物心両面で、ものすごい支援をした。とてもじゃないが“植民地支配”などというものではなかったんです。それなのに今ごろになって『解決済み』の問題を持ち出して、(韓国の裁判所が)『個人補償は別だ』なんて、もはや三権分立ならぬ“三権分裂”ですな」
──そんな“無体な国”相手にも日本は「誠」で対応しようとした
「実は世界中で『誠』を信じ、守ってきた国は日本だけなんですよ、これが。欧米だってひどいもんです。韓国なんか、これまでの歴史で、一度も“イイ思い”をしたことがないもんだから、平気でウソをついて糊塗(こと)しようとする。中国は、相手に何か言われると、即座に『その倍!』と言い返す子供に似ている。『中国の歴史の長さ』だってエジプトなどに負けじと、どんどん伸ばしちゃう。誇るべきことを間違えてますよ」
──日本人も“言われっぱなし”にしていたきらいがあります
「(冤罪(えんざい)を被(かぶ)せられながら言い訳を一切せずに切腹した(武将の)古田織部(おりべ)の心境ですよ。それが潔い日本人の精神でした。“ミエミエのウソ”をついている相手を、あえて追い詰めない『武士の情け』もあったでしょうね。でも、一度は“黙ってハラを切った”のだから、もうそろそろ“言うべきこと”をはっきり言ったほうがいい。そう思ってこの本も書いたのです」
──「武士道の精神」は日本人の背骨を支えてきました。かの国に対抗する“処方箋(せん)”はそこにある、と…
「一冊の本が一国を救うこともある。新渡戸(にとべ)稲造が明治時代に英文で書いた『武士道』がそうでした。これを読んだアメリカのルーズベルト大統領が感動して、日露戦争講和の仲介役を務めてくれた。今こそ、日本人は『武士道の精神』を思い出すべきでしょうね」
──でも、今どきの若者は「公より私」「心よりカネ」。大丈夫でしょうか
「武士道の精神が消えかかっている、今だからこそですよ。『声を大にして』伝えなきゃいけない。でも、武士道はずっと日本人の底流にあった。今ならギリギリ間に合うと思いますね」
──日本人にとってイライラのタネだった相手を痛快に斬ってくれましたが、「次」は何を
「今度は、アメリカ版をやりたいですね。マッカーサーは日本の占領政策がうまく進んだのは“自分の手柄”と勘違いしているが、これも実は武士道精神があったゆえ。彼が『日本人の精神が12歳並み』と言ったとたん、人気は凋落(ちょうらく)した。帰国の際、20万人もの日本人が見送ったのは、まさに『武士の情け』だったのにマッカーサーは気づかなかったらしい(苦笑)」
■あらすじ 日本にとって厄介極まりない隣国である中国と韓国。かの国たちは、何ゆえに、理や法が通らないムチャクチャな横車を押し通そうとするのか。それは、歴史を見れば一目瞭然。福沢諭吉は、明治のころから「話しても、教えても分からん」とサジを投げ、『脱亜入欧』を掲げていた。こんな相手に対抗するには、日本人伝統の「武士道精神」を今こそ呼び起こすべし。
■黒鉄ヒロシ(くろがね・ひろし) 漫画家。1945年、高知県生まれ。68年、「山賊の唄が聞こえる」でデビュー。97年、「新選組」で第43回文芸春秋漫画賞、98年、「坂本龍馬」で第2回文化庁メディア芸術祭マンガ部門大賞、2002年、「赤兵衛」で第47回小学館漫画賞審査委員特別賞を受賞。04年、紫綬褒章受章。著書に「新・信長記」「龍馬を斬る」などがある。
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