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2014年10月05日 「ジャーナリスト同盟」通信
<戦争は必然か>
我が家にとって、10月5日は大事な日である。しかし、天候は最悪である。むろん、御嶽山のような噴火や3・11のような巨大地震はない。人知の及ばない、気まぐれな地球と思って生きていれば、耐えられないことではない。だが、人類最大の人間による惨事である戦争は、人間の行為だから回避できる。開会中の臨時国会は、日本の将来を決定付ける戦争問題が中心である、との認識が欠落している政治屋が目立つ。人間の悪魔性が戦争を引き起こす。それはまさに人間行為ゆえに止めることも出来る。人間の知恵・外交力だ。自公民の与野党には、これの観念が消えている。これこそが日本の危機なのである。
<孫子の兵法>
広島・長崎の原爆の投下で、侵略戦争の最高責任者の昭和天皇も敗北を決断した。これがアメリカの時代を決定付けた。そのアメリカに屈するな、と対抗したのがソ連である。
イデオロギー論争は、いわば口げんかであるが、本当の戦いは核兵器競争だった。これには法外な資金を必要とするため、市民生活が大きく損なわれる。
しかし、武器弾薬メーカーにとって、これほど旨味のある政治環境はない。血税を腹いっぱい入れて大満足だった。イソップ物語よろしくソ連が敗北した。原因はソ連には、アメリカの属国のような日本やドイツが存在しなかった。
人類史の当初は殴り合いの喧嘩だった。そのうち木や鉄を使っての争いに発展した。相手がナイフを持てば、こちらもナイフで、という歴史を経て、人類は悪魔の核兵器を手にした。日本がその洗礼を受けた。
「目には目を、歯には歯を」というタリオの法則は、もはや人間のもっともおろかな手段であることが判明している。孫子の兵法には「逃げるが勝ち」がある。強い相手に歯向かう、こんな野蛮な手口はやくざまがいで最低である。
強力な相手に対しては、人間の知恵・外交力を発揮するのである。
安倍・国粋主義には、これが全くない。極右の体質・弱点である。「自分たちには神道の神がいる。神風が吹く」と信じ込んでいるのかもしれない。ありえない幻想を抱いて楯突く。これほど愚かな為政者は戦後初めてである。
<法非が支配する自公民>
民主党の枝野質問を聞いていて、つい「この大馬鹿め」と口から吐き捨てそうになった。民主党も戦争必然論に立っていたのだ。これでは自民党と公明党と同じである。
日本を侵略する国がある。アメリカを攻撃する国が存在する、それによって日本の幸福が破壊される、という机上の空想・幻想論を受け入れて論争している。法非の論争である。それによって財閥の主張を肯定しているのである。
<死の商人は財閥>
アメリカの戦争に日本の国民生活が危機に瀕する?ありうるだろうか。カルト教団には、こうした観念がこびりついているらしい。ならば、過去にベトナム戦争や朝鮮戦争が発生した時どうだったか。戦後解体された財閥が復活、再び財閥が主導する日本になっている。いまや米産軍体制に飛び込んだ財閥は、中国敵視政策を政府に強要して久しい。
右手に剣、左手にオリーブの2刀流使いだ。これが戦争屋・死の商人の正体である。彼らは自国において、国粋主義者を操ることにも長けている。財閥のひそひそ話が政策化している。
資本主義社会では、資本を手にした財閥が政治・文化全てを牛耳ってしまっている。議会や官界は言うに及ばず、司法界さえも牛耳っている。これをどうコントールするか。資本主義社会の最大のネック・恥部なのだ。
市民にとっては、憲法が保障する生存権を危うくさせられている。しかし、国民に奉仕する言論界はこれを活字に出来ない。
<日本の危機は財閥の暴走>
欧米では1%のことである。これの認識が一般化して、市民の監視が強まっている。先の米大統領選挙に手を上げた共和党のロン・ポールは、共和党内で主張し続けて、強固な支持を集めている。
日本のマスコミは、ロン・ポールとの会見さえ出来ない有様なのである。
驚くべき事態は、財閥という言葉さえ学者も新聞テレビも使えない日本なのである。海外の研究者は、この財閥という言葉を初めて聞いて首をひねる者もいる。これこそが財閥の威力を物語っている。
政府・議会に対して、強力な影響力を行使する巨大企業群を財閥という。三菱や三井住友がその代表格である。戦前の財閥をはるかに凌駕している。安倍・自公政権の暴走は、財閥の暴走と比例している。
<東芝や松下を見よ>
中国に希望小学校を建設して、人民の評価を高める家電メーカーの東芝・松下・三菱は、その実、東芝などは悪魔の原発売り込みに狂奔している。知らぬは日本国民と中国人民である。東京では武器弾薬メーカーとして人殺し兵器製造にも狂奔している、死の商人でもある。
ポツダム宣言に違反している。
外交力の喪失は、財閥の意向を忖度する自公民の集団的自衛権論に強く反映している。油断大敵の日本政治であろうか。
2014年10月5日記
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