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戦後日本は敗戦国としてアメリカの占領下におかれ、西側の一員として冷戦構造に組み込まれました。そのため自分たちの置かれた位置も目指すべき方向性も、極めて明確で自ら模索し、合意形成を試みる必要が必ずしまもありませんでした。
目指したものは、戦後からの復興であり、戦争体験に裏打ちされた平和であり、国民生活を豊かにする経済成長でした。政治家も、官僚も、企業も、そして一般国民も、その目標に向かって、がむしゃらに進み、気がついたら、いつしか世界有数の「経済大国」といわれるようになりました。
しかし、戦後日本の成功体験は、日本社会全体にある種の惰性と思考停止をもたらしました。このため、近年、日本経済が壁にぶつかり、世界がグローバル化する中で、政治家も、企業も、官僚も、状況変化に適応することができずに、進むべき方向を見失い、前へ進むことができなくなっています。
私は10年近く国際協力の分野に携わってきましたが、日本は、いま世界で起きている「文化や価値観の多様化」「社会変革」を、十分認識していないのではと感じます。
今後日本が前に進むためには、世界の様々な人たちとのつながりや協力なくして実現できません。世界中の多様な文化や価値観、政治や社会に目を向け、そ多くを学びとることが必要だとも思います。
そして大切なのは、日本国内の教育のあり方です。日本の教育の最大の問題は、画一的なことです。日本以外の国では、異なる文化や意見の国々とは、コミュニケーションを通じて、自分たちの意見を理解してもらっています。
異文化とのコミュニケーションには、語学力はもちろんですが、それよりも広がりある視野と教養、好奇心と感受性、氾濫する情報の中から最適な選択をする能力。それが重要です。
世界の中で生きていくためには、「多様化」、
そして国際的に認められるためには、「戦争体験に裏打ちされた平和国家を目指すべき」です。
岩波書店「これからどうする」より転載
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