http://kuronekonotango.cocolog-nifty.com/blog/2014/10/post-a067.html
2014年10月 4日

　国会中継を観ていてつくづく思う。レレレのシンゾーの答弁って、いつまでたっても広告代理店の企画書みたいなもんで、中味がまったくない。言語学者の金田一秀穂氏が東京新聞紙上で、「ＬＩＮＥ的。（中略）みんなから『いいね』と言われたい言葉なんです」と指摘していたけど、言い得て妙ですね。

　そのくせ、相手の弱みにつけ込みのは大得意で、ここを先途と嘘八百並べ立てつつ、攻撃し続けます。昨日も、朝日新聞の従軍慰安婦問題について、「誤報によって日本のイメージは大きく傷ついた。正しい歴史認識が形成され、国際社会から正当な評価を受けることを求めていく。これまで以上に戦略的な対外発信をしないといけない」なんて与太と飛ばしてました。

　ゲッペルス気取りのお稚児さん・世耕君も、そんな親分の意を汲んだんでしょう、「誤報を伝えた海外メディアや、誤報を基に日本を非難する決議を行った各国の議会の誤解を解くために『朝日新聞自身で丁寧に説明してほしい』と述べた」そうだ。

・朝日新聞は海外にも説明を＝世耕官房副長官
　http://jp.wsj.com/news/articles/JJ11404662758495404045518224275093894437224?tesla=y&tesla=y&mg=reno64-wsj

　なんでもかんでも、朝日の責任にしてしまおうっていう、それこそがレレレのシンゾーが言うところの「戦略的な対外発信」ってやつなんですね。

　でも、従軍慰安婦問題がここまで大きくクローズアップされたそもそもの発端は、レレレのンゾーの河野談話見直し発言にあるんですね。大枚はたいて、ワシントンポストに「慰安婦強制連行の証拠はない」なんて意見広告を出したりして、世界の顰蹙買ったりもしているんだから世話ありません。

　で、この意見広告の肝ってのが朝日も騙された吉田証言なんだが、レレレのシンゾーは昨日の衆議院予算委員会で、「旧日本軍による従軍慰安婦への関与を認めた河野洋平官房長官談話について、虚偽の証言を根拠に強制連行を認めたものだとした過去の答弁を修正」しちゃいました。ようするに、従軍慰安婦問題が世界的にクローズアップされる経緯を時系列で検証していくと、実は吉田証言とそれを根拠に報道した朝日の記事ってのは無関係ってのがバレそうだから、ここらで軌道修正しておこうっていうことなんだね。

・吉田証言など一切関係なく安倍首相や櫻井よしこ氏の慰安婦ヘイトスピーチと二枚舌が国際的に批判されている
　http://bylines.news.yahoo.co.jp/inoueshin/20140918-00039211/

でもって、「河野談話を継承する」っていまさらのように答弁しているんだが、こういう二枚舌こそ、「日本のイメージは大きく傷つ」けているんだってことが、この違憲総理には一生わかりっこないんでしょうね。

コメント
01. 2014年10月04日 16:09:09 : mkUjNQ8rVA 安倍は南加大で遊んでいた時に統一が近づいてきたって話だよな。 世耕は早稲田の原理研出身らしいからバリバリ。
02. 2014年10月04日 17:01:24 : QBrYpzDGwo 　 このような恥を知らない二枚舌外交は、どうも長年の日本の風土、文化にあるような気がしてならない。 　　　つまり、「空気を読んで大勢に付く」「強い者には弱く出て、弱い者には強く出る」「寄らば大樹の陰」といったような、その場の情勢を見て最も受け入れられやすい言葉を放つ、という無意識の慣習である。 　　　自分の信念、信条はいつでもさておく事が出来、場合によってはおくびにも出さないでいられる。空気を読めない者がＫＹと呼ばれて排斥の対象になるのは、多分に本音と建前の二重基準を駆使する事に寛容な日本の文化、風土に有るのだろう。 　　　我々は日常的に相手を前にしても、発言者がどの場で、どういう立場で発言をしているのかを一瞬で捉え、例え普段と言っていることが違っても「彼は今の立場ではああ言う発言しか出来ないのだろうな」「彼の本音は違うのだろうがな」などと慮り、「この前言ったことと違うじゃないですか、一体どう考えているのですか」などと迫ったりはしないのである。 　　　この阿吽の呼吸は日本独特のものであり、他国に理解を求めるのは困難だ。 　　　従って、日本人からすれば何で我々の立場が理解出来ないのだ、となるが、立場で物を言うことが慣習化していない国からすれば、理解不能であろう。 　　　首相は多分、日常的に取り巻きに囲まれているせいか、これが全く不自然とは思っていないようだ。彼の居るところは例え外国で有っても全くの日本なのであろう。恐らく、彼が一人で諸外国のトップときちんと真面目な話をすることなど無い筈だ。言葉の関係も勿論有るだろうが、常に取り巻きが付き周囲の空気を読んでから発言するという日本社会の雛型を作っているだろう。世界のどこへ行っても日本というドームの中に入っているようなものなのである。だから、二枚舌で済み、他国の首脳から議論を挑まれることも無い。責任有る元首は彼では無いと知られてもいるのだろう。 　　　成熟した先進国であるという固定観念やプライドは、日本のエリートはとにかく一度捨てた方が良く、激甚災害や原発事故によって国が崩壊しつつある現状を契機に、空気を読んで常に大勢に付くという二枚舌的風土からの仕切り直しが必要である。
03. 2014年10月04日 17:22:09 : Ysu54hhN7E >>02さん 　いつもの冷静な分析に感心しています。 　それにしても日本の政治（外交や経済政策などすべて含む）の稚拙さ・幼稚さには呆れ果てます。常に「願望」が「現実」であると錯覚していることが根本原因にあるように思います。
04. 2014年10月10日 19:59:13 : ImFDLWRMsI いつだっけか、第二次安倍内閣発足後外遊先で外国人記者から問われた質問への回答で先の戦争ではアジア諸国に多大な迷惑をおかけしみたいなことを安倍自身が言ってなかったっけ。 日本国内では絶えて聞かれない発言を海外ではぬけぬけ言ってのける神経。 そこの何のためらいもないのは統一教会の教えとかかわりがあるのか。 サタンに対してはうそをつくことも許されるとか。

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