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円安&増税のWパンチ…家計負担「年34万円増」の驚愕試算(日刊ゲンダイ)
http://www.asyura2.com/14/senkyo172/msg/332.html
投稿者 赤かぶ 日時 2014 年 10 月 03 日 11:30:05: igsppGRN/E9PQ
 

円安&増税のWパンチ…家計負担「年34万円増」の驚愕試算
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/153802
2014年10月3日 日刊ゲンダイ


 秋の値上げラッシュが始まった。1日、スターバックスは10円程度、「餃子の王将」はメニューの大半で5〜10%値上げに踏み切っている。「十勝のむヨーグルト」は6〜12円アップだ。

 10月以前にも牛乳やチーズ、ハム、かまぼこ、小麦粉、バターなど食料品が相次いで値上がりしている。

 総務省が9月26日に公表した東京都区部の9月消費者物価指数(中旬速報値)は、前年同月比で2・9%の上昇だった。物価上昇の最大の理由は、急ピッチで進む円安だ。電気代やガソリン代は跳ね上がり、漁船の燃料費も高騰。たこ(上昇率22.8%)、さけ(同18.2%)、えび(同17.9%)など軒並み値上がりした(別表参照)。

 円相場は、きのう一時、1ドル=110円台に乗せた。「節目を突破したことで、この先、円安に歯止めが利かなくなる」(市場関係者)という見方も台頭してきた。

「次の節目は110.64円で、その次は111.60円です。こうした水準を簡単に超え、流れが変わらないようだと、大きな節目である120・10円を目指すことになるでしょう」(マネーパートナーズの武市佳史チーフアナリスト)

 120円という水準は、これまでの円安とケタ違いの物価上昇をもたらすという。

「110円までは、円安による輸入資材などの値上がり分を、企業が負担するケースが多かった。ところが、110円を超えると、価格転嫁せざるを得なくなるでしょう」(第一生命経済研究所首席エコノミストの熊野英生氏)

 日本商工会議所が9月中旬に実施した「経営上望ましい為替水準」によると、「1ドル=100〜105円未満」が38.8%と最多だった。「110〜115円未満」は2.5%、「115〜120円未満」は1.6%に過ぎない。企業経営にとって110円がギリギリの円安ラインだということが分かる。

 何とか円安によるコスト高を自社で吸収してきた多くの企業が、110円超えをきっかけに、雪崩を打って値上げ表明する可能性が高いのだ。

 一方、サラリーマンの実質賃金(8月)は2.6%減。14カ月連続のマイナスだ。さらなる円安進行で、サラリーマンは地獄の生活を強いられるというのに、日銀の黒田東彦総裁は「円安は問題ない」とのんきに構え、安倍首相は「プラスもマイナスもある」と“口先介入”するだけ。水準是正へ動く気などさらさらない。

 静岡大学名誉教授の土居英二氏(経済統計学)の「円安・消費増税が家計に与える影響」をベースに、1ドル=120円でどうなるかを試算した。

 2人以上の平均的世帯(年収599万円)では、安倍政権が発足する前の12年9月に比べ、円安による負担増は18万8000円、消費増税分(5→10%)は15万3000円。トータルで何と34万1000円の負担増だ。

 “アベクロ”コンビの円安誘導は、庶民の家計を破綻させる。


 

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コメント
 
01. 2014年10月03日 11:44:52 : atxeyfN6Rs
まともな収入がある家庭でも飲まず食わずで一月過ごせということだ。需要は最低でも10%は減るだろう。国民を苦しめて平気いや喜ぶ政治家とはどんなやつか。やはりCIA朝鮮統一教会清和会だ。なりすましの奴らに政治をやらせるとこうなる。未曽有の災害3.11が発生してマンセーと喜んだ国がある。それはそうだろうその血を受け継いでいる奴らにとり日本人が苦しむのは至上の喜びだ。バカなおばはんが純チャーンとか言って群がっていたらこうなるのだ。安倍に好き勝手やらせたらこうなるのだ。自業自得だ。一月飯を食わなければたぶん後はこの世とお別れしかないのではないか。枝ぶりの良い機を見つけるか、線路の横に立つか、最近はやりの練炭を買ってくるかしか無いのでは?日本国民は頭が悪すぎる。

02. 2014年10月03日 12:56:13 : Q1AShcAlNU
本日のあるスーパーのキャベツは400円+税、ほうれん草など野菜は量まで減っている。

今年四月の食料品の値段を基準に計算すると、消費税が40%〜300%に増税されたに等しい。


03. 2014年10月03日 13:24:10 : atxeyfN6Rs
>02
そうですね、こないだまで100円高くても150円のネギ一束が200円になっている。何か世の中おかしくなってきた。自公の連中全員ぶち殺したくなった。彼らに庶民と一緒になって生活向上を計らうとする心などひとかけらもない。しかし国民は哀れな事に民主党も維新の党もみんなの党も全部がアメリカ言いなりの与党だから選挙をしても選択の余地が無い。こうなれば革命しかない。だんだん血の雨を降らせる状況が生まれつつある。

04. 2014年10月03日 16:30:21 : nJF6kGWndY

安倍としては、こう言うしかないのだろうが、

生産性が低い企業に従事する多くの一般労働者世帯の貧困化(実質可処分所得の低下)は、今後、長期的に続くだろう

一方で、黒田は正直だな

http://www.asyura2.com/14/senkyo172/msg/322.html#c1
http://www.asyura2.com/14/hasan90/msg/728.html#c1

http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPKCN0HS0CR20141003
実質賃金が上がるステージに入っていきたい=安倍首相
2014年 10月 3日 15:26 JST
[東京 3日 ロイター] - 安倍晋三首相は3日午後の衆議院予算委員会で、足元の賃金上昇が物価上昇に追い付かず、実質賃金が低下していることに関連して、物価上昇に賃金が追い付くには時間がかかるとしたうえで、実質賃金が上がるステージに入っていきたいと語った。

前原誠司委員(民主)の質問に答えた。

安倍首相は有効求人倍率の改善や失業率の低下などアベノミクスの下で雇用市場はタイトにすることはできているとの見方を示した。また国民全体の所得である総雇用者所得は昨年4月以降プラスになっていると指摘、賃金は全体で伸びているとの認識を示した。一方で実質ベースの総雇用者所得が8月にマイナス1%になったことについて「消費税を上げているからだ。物価安定目標の2%に賃金が追いついていくようにするのがわれわれの政策だ。追いつくには少し時差がある」と述べた。

さらに「消費税が上がった分は年金や医療で国民に給付する。ここについては追いつくことはできない。物価安定目標については(賃金が)超えていくようにする。最初の政策通りには一応、賃金は追いついていっている」との認識を示した。

また「デフレ脱却は簡単なことではない。物価が緩やかに上がる目標に進む必要がある。時差はあっても(賃金が物価上昇に)追いつく時差を短くするのがわれわれの政策だ。実質賃金が上がっていくステージには入っていきたい」と語った。

さらに安倍首相は「政労使会議をやって(今年は)15年ぶりの賃上げを得た。来年も上げたいと思っている」と述べた。

10%への消費税率引き上げの判断については「デフレ脱却を優先する中で、生き物である経済を見ながら判断する。アベノミクスの成功とか失敗とかにはかかわりない」とし、「7−9月の(経済の)状況を見て判断するのは当然だ」とした。

安倍首相は一方、円安が進行しても輸出が伸びないことについて問われ、「確かに予想していた伸びはなかった。われわれの予想を下回ったのは事実だ」と想定通りに伸びなかったことを認めた。その理由について首相は「新興国の需要が減少し、企業が数量でなく収益で稼ぐ傾向が強まった。また円高基調が続いていたなかで多くの企業が製造拠点を海外に移した」ことをあげる一方、「今の為替水準が続くかを(企業が)みている。その中から今後国内の投資が伸びて(輸出の伸び悩みが)是正される」との見方を示した。

法人税下げの財源に関して甘利明経済再生担当相は「外形標準課税にはいろいろな議論がある。中小企業には心配もある。そこはしっかり配慮しながら組み立てていくことになる」と語った。

(石田仁志 編集:野村宏之)


05. 2014年10月03日 17:43:49 : nJF6kGWndY

反黒田の動きも活発になってきたな

そして増税賛成かw

http://www.bloomberg.co.jp/news/123-NCRQAK6JIJUU01.html
武藤元日銀副総裁:2%達成先延ばしも選択肢、円安は悪影響

  10月3日(ブルームバーグ):元日本銀行副総裁の武藤敏郎大和総研理事長は、日本銀行が2年で2%の物価目標の実現を目指していることについて、達成は困難とした上で、2年の期限を先延ばしすることも選択肢になるとの見方を示した。急速な円安については「どちらかというとネガティブなインパクトの方が大きいのではないか」と述べた。
武藤氏は「来年の中ごろまでに2%を達成するのはかなりハードルが高いのではないか」と指摘。その場合、「対応策は大きく言うと2つある」という。1つは、達成の困難が明らかになった段階で追加緩和。もう1つは「少し時間はかかるが、ある程度時間軸を長くとれば2%に向かうと想定されるのであれば、2%の目標は降ろさず、達成期限を少し延ばすこと。もちろん、これらの組み合わせも考えられる」と言う。
インタビューは1日行った。元日銀副総裁の岩田一政日本経済研究センター理事長は先月19日のインタビューで、2%の物価目標を達成するのに「2年という期間は短過ぎる」と指摘。日銀は5年程度の中期的な目標に修正すべきだという見解を示した。2人の元副総裁が同様の見解を示したことで、日銀内の議論にも影響を与える可能性がある。
日銀は2013年4月、2%の物価目標を「2年程度の期間を念頭に置いて、できるだけ早期に実現する」ため、量的・質的金融緩和を導入。15年度を中心とする期間に物価目標である2%に達する可能性が高いとの見通しを示している。8月の全国消費者物価指数(生鮮食品を除いたコアCPI)は消費増税の影響を除き前年比1.1%上昇だった。
理想論だけで政策は打てない
武藤氏は「2%は日本経済の実力では高過ぎるのであきらめるべきだという声もあるが、このわずかの間にあきらめれば信認を失う。2%の目標を降ろさず、達成期限を少し延ばすのは、ぎりぎり説明可能な対応ではないか」と指摘。「もともと2年というのは合理的に説明できるものではない。そこは弾力的に考えても良いのではないか」と語る。
黒田東彦総裁は2年で2%の旗を掲げてきたので、2年の目標を撤回すれば信認を失うとの声もあるが、武藤氏は「批判的なことを言う人はいるだろうが、現実に対応していくのが政策であり、理想論だけで政策は打てない」と言明。「市場を納得させる努力は必要だが、それをうまくやりながら軟着陸していくということではないか」と言う。
決断の時期については「2年で2%がどうも無理だということは、来年1−3月には明らかになる。どんなに遅くても4月の展望リポートでは結論を出さなければならない」と指摘。「場合によっては、10月の展望リポートで、そのあたりがある程度明らかになるということであれば、もう少し早い対応もあるかもしれない」と語る。
さらに、「ここから先は難しいが、消費増税の判断と無縁ではないかもしれない。政治的には、判断した後で緩和する意味はあまりない。せっかくなら、政策を総動員した上で引き上げるという判断はあり得る」と指摘。もっとも、「政治から独立している中央銀行としては、たんたんと自己の理論と観察に基づいて行動すべきだと思う」と述べた。
円安の悪影響、無視できず
1日の東京市場で、円相場は一時、2008年8月25日以来の1ドル=110円台に下落した。武藤氏は「円安には良い面と悪い面と両方ある」としながらも、「こう急激な円安となると、ネガティブなインパクトを無視できないのではないか」と懸念を示した。
具体的には「輸出型の大企業・製造業は下期の業績は上振れる可能性が高いが、価格転嫁がうまく行かない中小企業はかなり厳しいところが出てくるのではないか」と指摘。さらに、「円安の割に輸出数量が伸びないので、輸入価格上昇で貿易赤字が拡大する可能性が高い。そうでなくても原発の稼働停止後、化石燃料の輸入コストが上がり赤字が続いているので、さらなる悪影響を与える可能性もある」と語る。
15年10月に予定している消費増税について、安倍首相は12月上旬に最終決定を行う意向だが、4月の消費増税の影響が長期化していることから慎重な声も出ている。武藤氏は「来年度どういう成長が見込まれるかをきちんと議論する必要がある。われわれは来年度は腰折れしないとみているので、引き上げるのが合理的な決断だと思っている。その場合、何らかの景気下支え策を講ずることは考えられるだろう」と言う。
増税先送りのデメリット
増税を行わない場合のデメリットについては、「第1に、10%への引き上げは現行法で規定されているので、法律改正を要する。来年1月から始まる通常国会が討議の場になり、ある程度、政治資本をそこに投入しなければならない。改革のために出さなければならない法律がたくさんあるが、そこで時間を消費するリスクもある」と語る。
第2に、「増税しないということは、あまり景気が良くないと判断することになるが、ある意味でアベノミクスでやってきたことがあまり成果を出してないことを、自ら認める結果になる」と指摘。もし本当に景気があまり良くないという判断をするのであれば、「財政出動や金融緩和という議論が不可避になる」との見方を示した。
万一、増税もせず、財政出動を行うことになれば、15年にプライマリーバランスの対GDP比率半減という目標が達成できるかどうかが課題になる。武藤氏は「これは今の内閣が決めた財政再建の目標なので、それを達成できないとなると、それなりに大きな批判を受けるだろう」と指摘。第3に、増税を見送った場合には「代替案を示す必要がある。いつ増税するのかという新しい問題が出てくる」と言う。
第4に、「格付会社が格下げを行う可能性がかなりある。今でもダブルAマイナスで中国、韓国の国債と同格なので、1つ下がればB格になり、国債市場にかなり衝撃を与える。それが長期金利の予期せぬ上昇を引き起こすリスクもある」と指摘。「これらを考えると、引き上げるのが穏当な判断ではないかというのが私の考えだ」と言う。
記事に関する記者への問い合わせ先:東京 日高正裕 mhidaka@bloomberg.net;東京 藤岡 徹 tfujioka1@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先:Brett Miller bmiller30@bloomberg.net淡路毅, 中川寛之
更新日時: 2014/10/03 09:01 JST


06. 2014年10月03日 17:45:42 : nJF6kGWndY

日経御用達の小宮も明確に反円安の立場を明らかにしたな

http://www.nikkeibp.co.jp/article/column/20141002/418267/?P=5 
• 小宮一慶:住宅・自動車・百貨店業界の消費増税の影響は? 2014.10.03
•  10月1日に9月調査の日銀短観が発表されましたが、翌日の日経新聞朝刊1面トップには「景気回復なお鈍く」という見出しが出ていました。この見出しが現状の景気の状況を端的に表していると思います。企業業績はこのところの円安で、グローバル企業の海外での業績の円換算額が増えることもあり、比較的好調ですが、国内での給与の上げ率が消費者物価の上昇率に追いつかず、さらには、この先、円安の影響で輸入物価上昇でさらに消費者物価が上昇することも予想され、景気の先行きには不透明感が漂います。

 とくに、住宅や自動車など不要不急の高級品などの高価格商品は、消費税増税の反動減がでています。指標を見ても、新設住宅着工数や新車販売台数、百貨店売上高は、増税後の落ち込みから戻りにくい状況が続いています。

 10月1日からは、乳製品や食肉などの輸入原材料の値上げを受け、外食メニューも軒並み値上げに踏み切るところが続々出てきました。外食に限らず、保険料、航空運賃も一部の企業で値上げしました。今春の消費税増税や消費者物価の上昇によって実質賃金は下落傾向にあります。さらなる増税には慎重な判断が必要です。

 今回は、景気指標とともに企業の財務諸表を分析しながら、各業種の消費増税後の状況を考えます。
増税以降、建設業界はどれほど落ち込んだのか
 2014年9月12日付の日経新聞朝刊に、建設業の動向に関する記事が掲載されていました。
「住宅、明暗分かれる

 住宅は消費税が上がると、数十万円単位で価格が上がる。増税の影響が大きいと見られていたが、都心部にある高級マンションの販売は好調だ。
 住宅全体では増税前に駆け込み購入が多かっただけ、増税後の落ち込みも大きい。国土交通省が発表した7月の新設住宅着工戸数は前年同月に比べて14.1%減った。注文住宅の不振が目立っており、積水ハウスは8月の受注が前年同月に比べ34%減った。

(2014年9月12日付 日本経済新聞朝刊)」
 都心の高級マンションの売れ行きは依然として好調であるものの、全体の新築住宅の着工数を示す新設住宅着工数は、7月に前年比で14.1%も減少したということです。


次ページ:消費増税の駆け込み需要の反動が業績に


 新設住宅着工は、今年2月にがくんと落ち込み、以降、ゆるやかな減少傾向が続いています。前年同月比で見ると、3月以降はずっと前年比マイナスとなっており、特に7月は同比マイナス14.1%、8月は同比マイナス12.5%と大きく落ち込んでいるのです。
 こうした動きは、個別の企業業績にも大きく影響しています。例えば、建設大手の積水ハウスの平成27年1月期 第2四半期決算(2014年2〜7月)を見てみましょう。
 ただ、第2四半期は2月から7月までの業績が含まれていますから、増税前の駆け込み需要と増税後の反動が合わさっています。そこで、増税の影響を正確に見るために、第2四半期の数字から同年第1四半期の数字を差し引き、第2四半期単体(5−7月)の業績を計算しなおして分析します。
 売上高は、前年の5−7月は4875億6600万円、今期は4586億1800万円ですから、5.9%減少しています。本業の儲けを表す営業利益は、前年同期の399億3300万円から、今期は353億7600万円まで11.4%の減少です。
 やはり、消費増税の駆け込み需要の反動が、業績に出ていると言えます。さらに、先ほどの記事によると、8月の受注が前年同月に比べて34%減少しているとのことですから、落ち込みが続いているのです。
 積水ハウスは、2015年1月期通期の売上高と純利益の見通しを下方修正しました。増税の影響が、当初の想定以上に大きかったのです。
次ページ:自動車業界、百貨店業界の消費増税の影響は?

 続いて、住宅と同様、高額商品を販売している自動車業界、百貨店業界の増税後の影響を見てみましょう。

 まずはマクロの数字から見ますと、「新車販売台数」は、駆け込み需要があった3月は78.3万台まで伸びていましたが、4月は34.5万台まで落ち込みました。その後、少しずつ戻していましたが、8月は33.3万台(前年比マイナス9.1%)まで減少しています。
 自動車大手のトヨタ自動車の業績を見ると、やはり国内の売上高が落ち込んでいます。2015年3月期 第1四半期(2015年4−6月)決算の所在地別情報によると、日本の「外部顧客への売上高」は、前年同期は1兆9390億6700万円あったのが、今期は1兆9084億7100万円と1.6%減少しています。
 ただ、微減に留まっていますから、トヨタ自動車の場合、4−6月に関していえば、増税の影響はそれほど大きくはなかったと言えますが、自動車産業全般では、その後も、減産が続いています。現地生産の多いホンダでは、国内の販売が落ちていることから、国内の減産のために、10月から11月にかけて、一部の操業休止を発表しています。
 ちなみに、海外、特に北米での売り上げが好調ですから、自動車業界全体では各社とも、比較的好調な状態が続いています。
次ページ:資産効果の息切れも重なり百貨店は厳しい状況


 あらゆる業種の中でも、とくに、不要不急の高額品を販売している百貨店は、増税の影響を最も大きく受けたと言えます。「全国百貨店売上高」を見ますと、3月は前年比25.4%まで伸びましたが、4月は同比マイナス12.0%まで急減しています。
 以降、徐々にマイナスは縮小しつつありますが、増税から5カ月経った8月も、前年比マイナスです。増税による落ち込みからなかなか回復しない様子が伺えます。
 先ほどと同様に、個別企業の数字を見てみましょう。百貨店大手の三越伊勢丹ホールディングスの平成27年3月期 第1四半期(2014年4−6月)決算を例に取りますと、売上高は前の期より6.1%減の2846億8900万円、営業利益は40.1%減の63億4000万円と、減収減益です。
 消費増税の影響だけでなく、資産効果の息切れも重なり、百貨店はしばらく厳しい状況が続いていますが、8月以降、少し株価が持ち直したことが、百貨店業界にどう影響するかに注目です。
 住宅、自動車、百貨店の3つの業界の推移を、景気指標と個別企業の業績を見ながら、確認してきましたが、夏場に入ってもほとんど回復していないのです。9月19日のコラム「国内景気はピークアウトしたか?」でも説明しましたが、景気全体がもたついていることは間違いありません。さらには、踊り場から減速にさしかかるかどうか、という局面にいるのではないかと感じます。
次ページ:景気は踊り場から減速へ向かう可能性も 円安の影響に注意
 もう一つ、懸念材料があります。8月に入ってからじわじわと円安ドル高が進み、10月1日には6年1か月ぶりに、1ドル=110円台をつけました。これが日本経済に好影響を与えるのか、あるいは悪影響となるのか。グローバル企業には好影響ですが、輸入中心の企業や原材料を多く使う企業には悪影響が出ます。給与が十分に上がらない中での物価上昇も招きます。景気の先行きへの影響判断は難しいところです。
 私は、この円安は悪影響も大きいと考えています。内閣官房参与の浜田宏一氏は、「円安は日本経済にとってプラスになる」との見方を示していますが、必ずしもそうでないと感じます。

 先にも少し触れましたが、「消費者物価指数(前年比)」は消費増税後、3%台まで上がっています。その上、「輸入物価指数」が、円安に振れはじめた8月に前年比4.5%(※速報値)まで上昇しているのです。
 このまま円安が進めば、輸入物価が上がりますから、消費者物価を押し上げる要因になります。当然ですが、これはコストプッシュ型のインフレですから、景気には悪い影響を及ぼします。また、企業物価も当然上昇するため、素材加工などの業種、とくに中小企業には悪影響が大きいと考えられます。
 問題は、この物価上昇幅に、賃上げが追いついてくるのかという点です。「現金給与総額」を見ますと、7月は前年比2.4%まで伸びています。近年まれに見る大きな上昇幅ですが、この理由は基本給の伸びではなく、賞与の伸びですから、今後は再び1%台に落ち込む可能性が大きいのです。9月30日に発表になった8月の速報値は1.4%の増加でした。
 給与の伸びが物価上昇をカバーできなければ、当然、消費は伸びにくくなります。そして今は、円安によって物価上昇の可能性が高まっているわけです。GDPの55%強を支えているのは個人消費ですから、このまま円安が進めば、景気が減速しはじめるのではないかと私は危惧しています。
次ページ:GDPはリーマンショック前の水準まで戻していない もし、景気が失速すれば、政府は公共工事を増やそうとするでしょう。消費税で集めたお金を、またバラマキに使うということです。政府は、消費増税によって増えた分は福祉財源に充てると言っていますが、お金に色はありません。福祉財源に充てて、浮いたお金を地方にばらまこうとしているのです。もちろん、来年4月に控える統一地方選もにらんでいるでしょう。
 当たり前ですが、公共工事にばかり頼れば、借金は減りません。しかも、所詮はカンフル剤に過ぎない策です。前回、「将来推計人口から日本の未来を考える」でも触れましたが、財政赤字の増加は、子どもたちに将来の負担を増やしていることを、我々は認識しなければなりません。
 安倍政権が発足して、景気が回復してきたと言われています。ただし、2013年度の名目GDPは481兆円であり、リーマンショック前である2007年度の513兆円はまだほど遠いのです。
 確かに、政権交代を境に、景気は一時的に持ち上がりましたが、民主党時代の経済運営がひどかったということで、このままでとても満足できる状態ではないのです。
 結局は、本格的な構造改革、成長戦略を行わなければ、経済の長期低迷から脱することはできないのです。短期的な株価ばかりに目を配らせるのではなく、この点をしっかり認識して欲しいところです。(つづく)
小宮一慶(こみや・かずよし)
経営コンサルタント。小宮コンサルタンツ代表。十数社の非常勤取締役や監査役も務める。1957年、大阪府堺市生まれ。81年京都大学法学部卒業。東京銀行に入行。84年から2年間、米国ダートマス大学エイモスタック経営大学院に留学。MBA取得。主な著書に、『ビジネスマンのための「発見力」養成講座』『ビジネスマンのための「数字力」養成講座』(以上、ディスカバー21)、『日経新聞の「本当の読み方」がわかる本』、『日経新聞の数字がわかる本』(日経BP社)他多数。最新刊『ハニカム式 日経新聞1週間ワークブック』(日経BP社)――絶賛発売中!
小宮コンサルタンツ facebookページ:
http://www.facebook.com/komiyaconsultants



07. 2014年10月03日 20:05:10 : cRee7HBph2
アホノミクスを担いだメディア連中や御用学者やコメンテーターも今後は夜道を一人で歩けまいぞ。

08. 2014年10月04日 01:23:03 : laF5uIIXuk
政府、中小支援へ円安対策=輸入コスト、価格転嫁を要請
時事通信 10月3日(金)12時59分配信

 経済産業省は3日、円安で中小企業が輸入原材料や燃料費の高騰に苦しんでいることを受け、企業間の取引価格にコスト増加分を適正に転嫁するよう、経団連など業界団体に2日付で要請したと発表した。

 大手企業による買いたたきなど「中小いじめ」を防ぐのが狙い。年内に大手企業約200社に立ち入り調査を実施し、価格転嫁が進んでいなければ是正を強く促す方針だ。 

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20141003-00000080-jij-pol


09. 2014年10月05日 11:17:19 : c9oGsEQAs2
■国民負担増&給付カット
■安倍政権になってから、何もよいことなし!

アベノ不況を撃つ/雇用回復は大嘘だった安倍官邸はブラック人材派遣なのか
   ◆ 実質GDP成長率、有効求人倍率、完全失業率、ぐっちーさん
週刊ポスト(2014/09/26), 頁:148

消費は落ち込むのに値段だけが上がり続ける「悪いインフレ」が始まった
   ◆ 値上げ、毎月勤労統計調査、UCC、マルハニチロ、クレハ
週刊ポスト(2014/09/26), 頁:152


景気悪い経済指標続々−景気が良くない事実を直視しない安倍政権
   ◆ アベノミクス、GDP、内閣支持率、安倍晋三首相、消費税
AERA(2014/09/22), 頁:62


ブラック企業大賞受賞!ヤマダ電機社長「170坪御殿」を空撮
   ◆ ヤマダ電機社長・山田昇、ブラック企業大賞、過重労働、安倍内閣、残業代ゼロ
フラッシュ(2014/10/07), 頁:22


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