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2014年10月 2日
日本の司法は正常に機能していない。
例外的には司法が正しい判断を示すことはある。
本年5月21日には、福井地裁は関西電力大飯原発について運転差し止め命令を示した。
また、本年3月27日には、静岡地方裁判所がえん罪・袴田事件について再審開始を決定するとともに、死刑の執行と拘置の執行を停止する判断を示した。
袴田巌さんは、逮捕されてから実に47年7ヵ月ぶりに東京拘置所から釈放された。
例外的に司法が正しい判断を示すことはある。
しかし、多くのケースで、裁判所はまったく司法の役割を果たさず、闇の勢力として悪徳を働いている。
2010年1月15日に、石川知裕衆議院議員など3名が政治資金規正法違反容疑で不当逮捕された、いわゆる「陸山会事件」について、最高裁判所がこの9月30日付で、石川知裕氏の上告を棄却する決定を出した。
禁錮2年、執行猶予3年とした1、2審判決が確定する。
政治資金規正法の規定により、執行猶予期間中は選挙への立候補が禁じられる。
今世紀最大の不正裁判、不正判決のひとつであると言ってよいだろう。
日本の司法はまったく機能していないのである。
この現実に対して、私たちが取るべき対応は、司法の判断を「相対化」することである。
日本の司法は、歪んだ判断、間違った判断、不当な判断を示すことが多い。
この司法の判断を「絶対視」すれば、真実を見誤る。
無実であるのに罪を着せられ、基本的人権が根底から侵害されるケースが多数存在する。
とりわけ、政治的な意図によって、特定の人物の社会的生命を抹殺するために、司法の力を利用して、不当で不正な司法判断を示すケースが存在する。
この種のえん罪事案を
「人物破壊工作=Character Assassination」
と呼ぶ。
政治権力が政治的敵対者の社会的生命を抹殺するために、警察・検察・裁判所、そしてマスメディアを総動員して、その政治的敵対者を激しく攻撃する行動のことである。
小沢一郎氏は人物破壊工作の代表的な被害者の一人であり、私も、その一人である。
無実の真実が厳然と実在していても、権力が人物破壊工作を実行すれば、その影響は計り知れない。
小沢一郎氏の裁判においては、最後の局面で、無罪が確定する逃げ道が用意されたが、元秘書の石川知裕氏に対しては有罪確定という攻撃が実行された。
最終的な取り扱いはケースバイケースである。
私たちは、日本の司法が正常に機能していないことを正確に把握しておく必要がある。
その現実を正確に把握しているなら、司法が示す判断を「絶対視」しない習慣が身につくのである。
裁判所が有罪の判断を示したとしても、それはひとつの可能性を示したことに過ぎないのだ。
裁判所が正しい判断を示すことはある。
しかし、間違った判断を示すことも少なくないのである。
とりわけ、政治的要因が絡んでくると、裁判所の判断は著しく歪むケースが激増する。
この現実を正確に認識しておくなら、裁判所の判断を「絶対視」しない対応が一般化するのである。
「裁判所はあのように判断したが、自分はそれを鵜呑みにせず、自分の目でものを見て、自分の頭で判断しなければいけない」
と考えるようになるのである。
私は裁判所が不正で不当な判断を示したが、
常時清風 自他同然 悠々堂々
の心境で日々を過ごしている(上記の言葉は故舩井幸雄氏によるもの)。
天、地、我、汝のみが真実を知る。この「四知」において無実潔白の真実がある以上、心に曇りは一点もないのである。
石川知裕氏は最高裁の判断が示されたことを受け、毎日新聞の取材に対して、
「ある程度覚悟はしていたが、最高裁の良識に期待もしており、司法に対する失望を感じる。これからも自らの無実を訴えたい」
と強調するとともに、今後の政治活動について、
「気持ちを切り替え、後援会とも相談しながら継続していきたい」
と話したと報じられている。
石川氏が無実潔白であることは、多数の心ある者が確信している「真実」なのである。
このような不正で不当な司法に対して、最後まで筋を通して闘い抜いた石川氏の毅然とした姿勢は賞賛されるべきものである。
2009年3月3日の大久保隆規氏逮捕に始まった「西松事件」、「陸山会事件」は、我が国の政治史に最悪の汚点を残した政治謀略不正えん罪事件である。
この事件を風化させてはならない。
そして、この事件によってもたらされた日本政治の転覆の現実を放置してはならず、必ず、「原状回復」を実現してゆかねばならない。
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