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民主党と維新の党の連携は本当に期待できるか
http://diamond.jp/articles/-/59938
2014年10月2日 田中秀征 [元経済企画庁長官、福山大学客員教授] ダイヤモンド・オンライン
臨時国会が開会し、9月29日に安倍晋三首相が所信表明演説。それを受けて衆参両院で代表質問が行われ、その後、論戦は予算員会に移る。
国連での演説や各国首脳との会談を経て、安倍首相はさらに自信を強めて国会に臨んでいるが、ここにきてようやく野党にも奮起する気配が感じられる。
特に、民主党と維新の党が連携を強めていることはささやかな期待を生んでいる。
■民主・維新が選んだ“最強野党”への道
開会前に各党を挨拶にまわった維新の党の松野頼久国会議員団長は、自民党の執行部に向かって「最強野党を目指す」と宣言したと言う。
また松野氏は谷垣氏らに「もう“是”はありません」とも強調したという。
それは橋下徹代表の「是々非々」路線を転換する意志の表明とも言える。
政治の場での是々非々は、必ずしも「良いものには賛成し、悪いものには反対する」という意味ではない。むしろ圧倒的に“是”に重きを置かれるのが常識的解釈だ。だから、是々非々とは与党化に進む方針と言っても良い。
26日に発表された維新の党の党見解によると、10%への消費税増税については、「いずれ必要となることは否定しない」ものの、「このタイミングでは反対」と明記している。また注目の原発政策については「即ゼロは政治的に責任ある対応とは言えない」としつつ「フェードアウト」を目指す方向を示した。
奥歯にものがはさまったような表現だが、大筋では党の足並みを揃えたと言える。
しかし問題は「肌合い」である。政党、政治家、支持層の肌合いの違いを薄めるのは至難の業だ。肌合いには、政治の掛け値なしの本質が表れるからである。
維新にとっては民主党との関係が大きな課題だが、これも望ましい方向に向かいつつある。
「野党第一党の民主党にぴたっと足並みをそろえる。徹底抗戦しないと安倍内閣には太刀打ちできない」(9月27日毎日新聞)
松野氏は、国会内の民主党控室で海江田万里代表にそう述べたという。これに海江田代表は「大変心強い」と応じ、両党の連携の方向が定まった。そもそも政治は気合で展開するものだ。
維新の党にすれば、海江田・枝野体制への新しい期待感が生まれたのであろう。
■「や党」と「よ党」の間の「ゆ党」では存在感は得られない
鉄は熱いうちに打てと言うが、民主党の新体制と維新の党の結成は既定路線を軌道修正する絶好の機会である。
「責任野党」という奇妙な対応で、与党を補完する政党も見受けられるが、それは堂々と自民党に入党、合流を申し込んだほうがよい。
なぜなら、いわゆる「ゆ党」(や党とよ党の間にあるからそう言うらしい)は選挙になると、相手にされなくなる。与党の人気があるときは、最大与党(自民党)に集中的に支持が集まり「ゆ党」の存在が薄くなる。逆に政権が不人気なときは、補完勢力と言われて最大の被害者となることが避けられない。
「ゆ党」で強い人は、中選挙区制時代に強大な個人後援会を築いた人やその後継者だけである。
自民党時代に政治基盤を築いた人は、自民党政権に対して是々非々であることが支持者を逃さない唯一の戦略なのである。
「もう“是”はありません」という松野氏の言葉の中に本格的な野党再編の決意が込められていると受け止めたい。
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