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ここまで明らな対北朝鮮外交の失敗を失敗と書かないメディア
http://bylines.news.yahoo.co.jp/amakinaoto/20141001-00039571/
2014年10月1日 10時38分 天木 直人 | 外交評論家
御嶽山の噴火事故は別格として、きょうの各紙が一斉に書いたのが、拉致問題についての再調査結果をめぐる伊原局長とソン・イルホ大使の協議結果である。
その結果報告を受けた安倍首相や岸田外相の国民に語った言葉である。
それらを読むと、どう考えてもこれは日本外交の失敗である。
このままでは拉致被害者の全員救済など望むべくもない。
それにも拘わらず、メディアは決してそう書かない。
これは朝日の誤報よりも悪質なウソ報道である。
私はかつて書いた。
誤報ならやがてばれて、謝罪して終わる。
誤報した者が叩かれ、責任をとって終わる。
しかし、限りなく誤報に近くても、それが完全な間違いでないかぎり、どのようないい加減な記事を書いても許されるのだ。
それが今回の拉致問題に関するメディアの報道である。
結果としてメディアは国民(読者)に対して大嘘をついたことになる。
しかし何の批判も受けない。
そして安倍政権はそのようなメディアの大嘘に支えられて、恥をかかず、権力を手放さずに済む。
これが今の日本の政治とメディアの共存関係の現実だ。
そのような大嘘の記事の洪水の中で、東京新聞が重要な事を書いていた。
すなわちソン・イルホ大使は、5月のストックホルム合意という言葉を盛んに口にしたというのだ。
これは象徴的である。
あの時、ある政治部の記者がテレの前で軽率にも口にした。
ストックホルムの協議では、実質的な交渉は何も行われず、はじめから再調査合意の案文作りに終始したと。
つまり安倍政権のやっていることは、拉致被害者を取り戻すための本物の交渉ではなく、国民世論をどうだますかという事だったのだ。
そして、それが見事に裏目に出たのだ。
そして今はもっとハードルが高くなった。
ここまで北朝鮮に舐めらた以上、もはや中途半端な合意では済まされない、と拉致被害者家族も、国民も思うようになったのだ。
北朝鮮にとっては約束が違うじゃないかということだ。
拉致問題についての日本外交はいつもそうだ。
世論の声に押されて日本政府の対応はその場しのぎで変わる。
北朝鮮にとっては騙された、となる。
日本政府は信用できないとなる。
もはや拉致被害者再調査問題は振り出しに戻った。
北朝鮮は何も動かないだろう。
それにも拘わらず日本側は、北朝鮮の求めに応じて担当者を訪朝させる。
しかしそこで成果が得られる可能性は限りなく小さい。
それにも拘わらず、北朝鮮に対する制裁緩和だけは続いていく。
なぜならば、制裁緩和を取りやめれば、その時こそ北朝鮮は日本との交渉を打ち切ってくるだろう。
行動には行動で対応すると言う安倍首相の言葉は、ここでもまた嘘だということだ。
何から何まで嘘だらけである(了)
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